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二兎追うものは二兎を得る 4年 佐々木俊育(昌平高等学校)

殺し屋の千代田君から紹介を受けました、国際社会科学部4年、食いしん坊の魔神こと佐々木俊育と申します。部内に僕のフルネームを知らない人いるんじゃないか?と思うほど本名で呼ばれず、まさか魔神というあだ名がここまで定着するとは入学時には思いもしませんでした。ちなみに由来はハマの大魔神、佐々木主浩投手です。同期の井上俊佑とシュンスケ被りしたので、当時の4年生が「お前は佐々木だから大魔神」って言い出したのがきっかけで、大魔神は長いから魔神とみんなに呼ばれ始めました。

そんな僕ですが、連日のブログで同期達がサッカーへの熱い想いを語っている中、大学生活はサッカーだけではないという少し変わったスタンスで今まで過ごしてきました。というのも、僕は途中で1年間休部をしています。大学2年の後期から3年の前期に、イギリスのロンドンに留学をしていました。留学したいと思ったきっかけは、サッカー漬けだった高校時代に疑問を感じたからです。そして、決定的だったのは、26人目の選手として2度大会に参加したことです。少し昔話をします。

1回目は高1、高校サッカー選手権の県予選の登録メンバー26人に26番目の選手として滑り込むことができました。この時は素直に嬉しく、ベンチ入りは22人までなのでベンチには入れませんでしたが、雑用や出場選手のサポートを積極的に行なっていました。2回目はその1年後。僕の立ち位置は変わらず、また26番を背負うことになったのです。しかも、今回は高2で生徒全員が行くはずの修学旅行を犠牲にしなければなりませんでした。実はこの修学旅行、カナダでホームステイをするプログラムになっており、当時海外に行ったことがなかった僕にとってはとても魅力的で、昌平高校を選んだ理由の1つでもありました。カナダに行けず、試合はおろかベンチにも入れず、かといって応援席で仲間を応援することもできない。修学旅行を蹴って水汲みや雑用をしている自分自身がとても惨めに思えました。この時、自分の心の中で誓った事が3つあります。1つ目は例えどんなに辛い状況でも自分の負の感情は表には出さず、チームのために行動する事。2つ目はこの悔しさを来年に繋げる事。3つ目は大学生になったら海外に行く事。

結果的に、チームは埼玉県予選で優勝し、全国大会へと駒を進めることができました。しかし、嬉しい気持ちよりも圧倒的に悔しさの方が強かったです。
この悔しさをバネにして高3のときは公式戦で全試合フル出場することができました。リーグ戦でぼろ負けして降格し、また違った悔しさを味わいましたが、、、。ただこの時、僕は千代田の話(前日のブログ)にもあったように自分の武器を磨き、それが報われて嬉しかったのを覚えています。球際、ヘディングを生かすために筋トレや食トレに励み、3年間で身長は3センチしか伸びなかったのに対し、体重は15キロ増やすことができました。あれだけ「飯を食え」と言っていた監督に、「お前はもう食うな」と言わせた時の快感は忘れられません。笑 つまり僕のこのボディは努力の結晶です。(同期諸君、僕はデブではありません。笑)

この話から分かるように、僕の高校生活はサッカーが全てでした。土日はもちろん夏休みや冬休みもずっと部活で、修学旅行を犠牲にし、学園祭もほとんど出た記憶がありません。試合のために公欠もしていました。後悔はしていませんが、疑問を持つようになりました。高校生活という枠から見れば充実していたかもしれませんが、人生という大きな視野から見た時にどうだったのかと。大学生になっても同じ生活で良いのかと。僕の人生はサッカーだけなのかと。僕はもっと大きな視野で物事を捉え自分の人生を生きたいと思い、大学生で留学するという決断に至りました。

ここで勘違いしてほしくないのですが、僕はサッカーを嫌いになったわけではありません。むしろ大好きです。だから学習院サッカー部に入ったわけですし、留学した時も「退部」ではなく「休部」を選びました。「1年間留学するなんて、部活動へのやる気がないんじゃないか?」というのか一般的な見方かもしれませんが、そうではありません。1つに絞らず、やりたいことは全部やろうという精神を貫いただけです。なぜなら人生は1度きりだからです。大学までサッカーを続けている人は、「サッカー一筋」という人が多いと思います。けれど、サッカーという選択肢だけでなく、幅広い選択肢を見た上でサッカーを選ぶ、もしくはサッカーも選ぶ。この方がサッカーにより楽しく前向きに取り組め、1度きりの人生をよりエキサイティングなものにできると思います。

「サッカーができる人間になるな、サッカーもできる人間になれ」これは、高校の時の監督の言葉です。僕はこの言葉を胸に、大学生活でサッカーだけではなく、勉強、留学、アルバイト、遊びなど様々なことに全力で取り組んできました。良い成績を取るために日々の授業やテスト勉強を頑張る。視野を広げ、英語を話せるようになるために留学する。1人でヨーロッパ10カ国以上を旅して文化や価値観の違いを目の当たりにする。どうやったら深夜コンビニでの大量の検品と品出しを早く終わらせることができるか考え実行していく。どうしたらホステルに泊まっているゲストの日本滞在の思い出をより楽しいものにできるかアイデアを出し企画していく。ゲストとの会話を楽しむ。友達とどんちゃん騒ぎして遊びまくる。それらが人生を豊かにし、サッカーにも良い影響を与えると本気で信じています。

重要なのは何事も全力で一生懸命取り組むこと。(この辺は水上のブログにも書いてあります)なあなあと時間を過ごすよりも、自分の選択に責任を持ち、前向きに取り組んだ方がよっぽど良いと思います。サッカーは1つのツールに過ぎないのです。田中拓真の話(初日のブログ)にもあるように、サッカーは偉大です。サッカーから沢山のことを学びました。そしてサッカーはグローバルです。そのツールを手にしている僕やあなたは大きなアドバンテージを持っています。今後の人生にどう活かしていくのか、それは僕次第であり、あなた次第です。もし、あなたがサッカーをしていなくても、サッカーに代わる他の何かを持っているはずです。野球かもしれないし、スポーツ以外かもしれない。なんでもいいんです。ただ僕の場合はそれがサッカーだっただけです。それをツールとして捉え、ツールに支配されるのではなく、上手く使ってより良い人生、学生生活、もしくはサッカー生活を送ることができれば良いのではないかと思います。このブログを読んでいるあなたが「こんな考え方もあるんだ! 」って思っていただければ幸いです。


長くなりましたが最後に、僕は大学生活においてやりたい事を全力で取り組んできました。その1つ、サッカー部での活動も残り少なくなってきましたが、最後まで全力でプレーし、学習院サッカー部に貢献することを約束してブログを終えたいと思います。


読んでいただき、ありがとうございました。


次回は僕のことを4年間デブとイジリ続けた主犯格の小泉佑馬君です!口が上手いのでいつも良いように言い訳しますが、そろそろお返ししたいと思います。
お楽しみに!

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