本日のまとめは「シナリオの流れ」

シナリオの流れ


シナリオは大まかに分けて「導入」「本編」「戦闘」「終幕」の四つに分けられます。
流れは以下の通りです。


シナリオの流れフロー図


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◼️導入――――――――――――――――――――――――
シナリオの導入では以下のことを行います。

▼「ストーリーの開始」
    「トレーラーの開示」
    「ハンドアウトの確認」
    「ストーリーの始まり」

▼「情報プロフィールの提示」

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▼「ストーリーの開始」は、以下の三点からなります。

・トレーラーの開示
トレーラーは今回のシナリオでどんな展開になるかの「予告」です。
GMはシナリオのトレーラーを読み上げ、雰囲気を共有します。

・「ハンドアウトの確認」
このシナリオでPCがどんなことをしてほしいかがハンドアウトには記載されています。
ざっくりとロールプレイの方向を考えておいてもいいでしょう。

・「ストーリーの始まり」
いよいよストーリーが開始されます。
GMはシナリオ開始の描写や台詞を読み上げ、PCを事件にいざなってください。

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▼「情報プロフィールの提示」
情報プロフィールとは、事件の真相が書かれている情報の「表側」です。
二つ、ないし三つの「裏側=真相」のある情報が用意されています。

GMは以下の三つをゆっくり読み上げます。

・情報のタイトル
・情報のランク
・表向きの情報

の三つです。
「真相」についてはPCが情報判定に成功した時に開示します。ここでは開示はしないでください。

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「シナリオの開始」と「情報プロフィールの開示」が完了したら一度シーンを区切ってください。
その次のシーンから「シナリオ本編」へ移行します。

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■シナリオ本編
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シナリオの本編では以下の二点を行うことが出来ます。

▼「情報判定」
プロフィールが開示されている情報の真相を暴きます。

▼「ネガティブ払拭」
「ネガティブ」を払拭するロールプレイをして【絆】を取得します。

PCは自分が「シーンプレイヤー」のシーンで「情報判定」か「ネガティブ払拭」かどちらを演出するかを選択することが出来ます。

PCが一回ずつ「シーンプレイヤー」となる単位を「サイクル」と呼びます。
シナリオ本編は「3サイクル」で構成されます。

このゲームはPCが二人で一組のバディを想定していますので、基本的に合計「6シーン」から本編は成り立ちます。

「サイクル」を3回繰り返すと、自動的に「クライマックス戦闘」へと移行します。

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▼サイクルに入る前に

PCは、サイクルに入る前に、「トークテーマ」を決めましょう。

「トークテーマ」は、そのサイクル内にどんな話題で会話をするかを簡易的に決めたものです。
それ以外の話をしてはいけないということでは、決してありません。
共通の話題を引き出し、ロールプレイをしやすくする意図で設定してあります。
表に無いテーマを話したい場合は、「任意」を選ぶとよいでしょう。

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▼情報判定
 ・情報ランクと判定ダイス

プレイヤーは、情報はプロフィールが開示されているなら、どれから判定をしても構いません。
判定に成功すると、真の情報=「真相」が明かされます。

判定は、ランクごとに判定に使うダイスの種類が異なります。

・Bランク情報=判定ダイスD12
・Aランク情報=判定ダイスD10
・Sランク情報=判定ダイスD8

判定は指定されたダイスを振り、出目が「5」以上なら成功、以下なら失敗となります

・情報ランクの内容についての目安

Bランク情報は、主に被害者や事件のざっとした真相が書かれています。
Aランク情報は、主に【畏使】に憑かれている人間側の事情や真相、いわいる「実は…」な真相が書かれています。
Sランク情報は、主に憑いている【畏使】の更なる思惑や、知らなくてもシナリオクリアは可能ですが知ると厚みが出る情報が書かれています。

シナリオライターは、情報作成時に
「判定に失敗したから確証はないが、トレーラーとプロフィールをみた限りでは、ここが繋がったりするんじゃないかな」
と推測は出来る形にするとよいでしょう。

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▼ネガティブ払拭

キャラクターを作成した時に決定した「ネガティブ」は、このシナリオ本編で使用します。

シーンプレイヤーはサイクル前のトークテーマで決めた内容に沿いつつ、自身の「ネガティブ」を払拭するロールを心がけます。

本編内のロールで「ネガティブ」をひとつ払拭することで、【絆】というアイテム一つを取得することが出来ます。
この際、判定は必要ありません。
「ネガティブ」を感じているバディ相手が「このネガティブ感情は『相応しくない』」と感じて、それをGMに対し宣言すれば、【絆】ひとつを取得します。
シナリオ内で一度払拭した「ネガティブ」を再度【絆】に変えることはできません(別のシナリオなら可能です)。

・アイテムとしての【絆】の効力

取得した【絆】はバディの共有財産として扱います。
アイテムとして使用する場合は「双方の許可」をとってください。
【絆】は、以下の3つの効力を持つアイテムです。

1、「情報判定の補助」
  情報入手の判定で判定する際に、使用するのと同じダイスを1つ増やせる。
  この際、出た数値を合算して達成値に出来る。(D10が2D10になる)

2、「消費【能力値】の代替」
  《エッセンス》を使用する際、消費する【能力値】の代わりになる(消費点数問わず0になる)。

3、「【ロストポイント】の軽減」
  終幕で、【ロストポイント】を-1点できる。

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ルール上は、全く情報を得られなくても、ネガティブを【絆】に変えられなくても、3サイクル後は【畏使】の【畏怖領域】にダイブしての戦闘は発生します。

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「クライマックス戦闘について」
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▼戦闘とは

戦闘シーンは、シナリオのクライマックスに当たります。
【畏使/イシ】が展開している【畏怖領域】に突入し、ジャンルが「戦闘中」や、「いつでも」の《エッセンス》を使用してエネミーである【畏使】と戦います。
【畏使】はいつでも周囲に【畏怖領域】を展開させていますので、戦闘シーンは必ず【畏怖領域】内部となります。

【畏怖領域】内部では、通常の人間はどれだけ訓練しても心を畏怖に塗りつぶされるか、不可思議な力に操られるか、あるいは洗脳されてしまっているかで行動を行えません。
行動できるのは、【畏使】の効果が及ばない鉱物の化身/アバターと、アバターと【楔石】を介した盟約を結びバディとなっている研磨/マイスターだけです。

さらに、バディと言えど、長々と【畏怖領域】に存在はできません。

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▼ルール上の解説

戦闘のエネミーは、必ず【畏使】が一体となります。

演出上は群れていても、あるいは洗脳した部下を引き連れていても、天を突く巨体でも、データ上は「1体」であり、「6+[PCのレベル×2]」値のHPを所有します。

PCのレベル(LVと表記)によってエネミーの強さは変動します。
PCのLV:1→エネミーのHPは「8」
PCのLV:2→エネミーのHPは「10」
PCのLV:3→エネミーのHPは「12」…PCのLV:10→エネミーHPは「26」となります。

戦闘できる間は約『6カウント』。
カウント内に決着をつけねばなりません。

決着の付け方は3あります。

1・カウント内にエネミーの「HP」を0にして「封殺」する。
2・カウント0で【楔石】を発動させ、エネミーを「退去」させる。ただし、終幕でロストポイントが発生する。
3・シナリオによって特定のアイテムを使い「封印」する。

通常は1か2で決着をつけます。
3は特殊なシナリオを遊ぶ場合にのみGMによって認められます。
主に、NPCがかつてこの方法を行い、封印から復活した【畏使】と今度はPCが対峙する、という形になります。

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▼戦闘の進め方

戦闘はカウントダウン制となります。
攻撃はジャンルが「攻撃中」か「いつでも」の《エッセンス》を使用します。
《エッセンス》を使用するため、消費する【能力値】の残りがあれば何回でも行動できます。

ただし、早いカウントだと判定に失敗する可能性が高く、遅いカウントだと後がありません。
また、繰り返し行動すれば【能力値】が減り、ロストの可能性が高まります。

戦闘の目標はカウント0までに【畏使】のHPを0にすることとします。

判定の目標値は、他の判定と同じく「5」です。
同様に《エッセンス》は判定に成功しなくては効果を発揮しません。
効果を発揮しなかった場合は、【能力値】の消費は有りません。

戦闘の特徴として、カウントごとに、判定に使うダイスが変化していきます。

・カウント6→D4で判定※(《エッセンス》や【絆】を使用しないと成功はできない)
・カウント5→D6
・カウント4→D8
・カウント3→D10
・カウント2→D12
・カウント1→2D6
・カウント0→判定のない《エッセンス》のみ使用可能

★カウントダウン表を挿入

カウント0の時点でエネミーのHPが残っていた場合、【楔石】を使用し「退去」させる必要があります。
【楔石】は使い捨てなので、ここで使用すると「終幕」では使用できません。

消費する【能力値】の残合計が0の場合、そのキャラクターは行動不能となり、終幕でロストの可能性が高まります。

また、エネミーは専用の《エッセンス》を「PCのLV+2」個、所有しています。
戦闘開始時にGMはエネミーの行動配置をあらかじめ開示し、そのカウントにコマを置きます。
エネミーはコマを置かれたカウントでのみ、行動をします。

どれ程残存HPがあってもカウント0で【楔石】を使うと「退却」させることができます。
また、カウント0でエネミーに残存HPがあった場合は、必ず【楔石】で「退却」させなくてはなりません。

「退却」させた時点のHP残によって終幕での「ロストポイント」の清算に差が出てきます(大きければ大きいほどロストしやすくなります)。

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▼演出について

《エッセンス》を使うときに、削ったり磨いたり心血を注ぐのは、
強くその動作をイメージして、バディの盟約を結んだ時に現れる盟約紋を通じて、アバターの魂の方を加工しているのです。
そのことを踏まえ以下の例示から自分だけの演出を考えましょう。

・アバターの攻撃の演出
自分の輝きを『輝き(物理)』にしてビームを発射しても、鉱物色の血を鋭い破片に変えて自在に操っても、腕や足を結晶に変形させて肉弾戦をしても、美しさのあまり【畏使】が思わず自壊するでも構いません。

・マイスターの攻撃方法
マイスターは一応人間なので、超常的な相手に立ち向かう時、剣や木刀、槍、杖、銃や弓やクナイなど武器を使用して構いません。武器はタガネとハンマーや回転刃など鉱物に関係あるものでも、石でつくられたナイフなどカッコいいものや、宝石を埋め込んだメリケンサック、宝石で飾られたアクセサリーやロザリオを武器として使用するなどの変わり種でも構いません。

双方とも、武器が無ければ拳で殴ればいいじゃない!拳でのステゴロや、気の波動でも一向にかまわんッッッ!

ですが、アバターもマイスターがどんな武器を使用しても《エッセンス》に書いてあるダメージに変更はありません。
あくまで演出の範囲内で好きな武器をお使いください。

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■終幕ついて
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終幕では二つのことを行います

▼ストーリーの幕引き
シナリオがどのように終わったかを演出します。
終幕の時点ではルール上、【畏使】は退場しており、一応の区切りはついています。
【封殺】出来た場合は組織に引き渡し保管したところから始めるといいでしょう。
【退去】の場合、新たな事件を匂わせてもいいかもしれません。

GMはPCと相談してどのように事件の幕が引かれたのか演出しましょう。
 

▼ロストポイントの計算
ダメージの累積や、アイテムの使用などに伴い、PCは「ロスト」する可能性があります

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★「ロスト」とは
ロストとは、ゲームで使用していたキャラクターがプレイヤーキャラクターとして使用できなくなることです。
鉱物人/アバターなら「完全破壊」、研磨師/マイスターなら「死亡」、両者が同時にロストした場合は【ジュエリー】となります。

データ的にはロストポイントが「10」を越すことで「ロスト」は確定します。
演出的にどれほどダメージを負っていようと、各自のロストポイントが「10」を越さない限りはPCは継続して使用できます。
ロストポイントの計算の仕方は以下を参考にしてください。

★ロストポイントの清算方法
この清算は、各PCごとに行います。

1、クライマックス戦闘終了時、【現在能力値】の合計が「0」の場合、「1」増える。

2、カウント0の際のエネミーのHPから、「ロストポイント対応表」にしたがってポイントを計算し、「対応数値」分増える。

3、【絆】と【楔石】は発生したポイントを1点だけ打ち消せる。

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ルール的なシナリオの流れは以上のようになります。

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