一瞬を捕らえる

フィルムカメラを十数年ぶりに動かして撮影してみてる。流行りに乗ったわけでもなく初心を思い出すために始めた。

発端はそれこそ、数十年ぶりにポートレート撮影をしたこと。訳ありで急遽ポートレートを撮る必要に迫られた。

ここ数十年はスナップ撮影(記念撮影含む)はしていたが、メインはモータースポーツや風景、翡翠(川蝉)を被写体としていた。

ブランクあっても出きるだろうって思い込んで。実際に撮影すると標準ズームにクリップオンストロボを載せて手持ちのまま数時間撮影。このあいだ、光と影を読みながら被写体となるモデルさんとコミュニケーションしつつイメージを伝えていく。
この撮影は、したことない人には分からないかもしれないけど、知力、体力、コミュ力、適応力を相当使うことになる。

結局、下手な鉄砲では無いけど、撮影枚数が多くなる。どこかで甘えが強くなってくる。
結果、ピンが甘い!光が半端!狙いの前後の表情!
こんな作品が大量生産されてしまう可能性。
今回は素敵な表情をたくさん持っていて更に表現力豊かな最高のモデルさんのおかげで、気に入った作品にすることはできた。けど、まだまだ撮らされている感が強い!
モデルさんには感謝と尊敬しかない。

そんなとき昔のフィルムを見つけて確認したいと。
プリントではなくPCで見れるようにデータ化する。

出来上がりのデータを見て愕然となった。
それは、外撮影で一枚一枚丁寧に撮られている。
 ピント、光、構図・・・
 甘い作品もあるけど、その狙いが判る。

フィルム撮影は現像上がるまで、本当の結果は判らない。また、1本最大36枚。
一枚一枚無駄にすることが無いように確実に撮る。
こんな大事な事に気づかせてくれた。

最近の被写体は高速で移動するものが多くVRに頼った連写が身に付いてしまっている。

それも大事なことだけど、やはり写真の本質である
 ピント
 光と影
 構図
 シチュエーション
を狙い通り確実に撮れるようにしたいと気づかせてくれた。

だから、もう一度初心を思い出すためにフィルムも撮影していくことにする。

結果は、次回のポートレートで確認していきたい。

Thanks for an-san and nea-san !

20200212