きらきらカーテン

また朝が来てしもうた。寝ずに夜を明かしてしまった日はいつも、何気なく見たカーテンが光っていて少しびっくりする。夜にはありえない光に照らされている。街灯がおかしくなったのか。UFOが来たのか。事故が起きてるのか。大体毎回このようなことが頭に浮かんで、すぐ消える。
「ああ、また朝が来るまで起きていたのか」と、何度も思っているはずなのにどこか新鮮に思う。

天気が悪いときの明け方が好きだ。少しの水色と灰色にうんと白を混ぜたみたいな空から、同じ色の光が放たれてここを包むのだ。まだ電気を消した部屋の中の方が暗いから、昼中には感じられないその色を、この時間には見ることができる。

絵の具でも出せる色なんだろうけど、その掴めなさは表現することができない。
触れてみたい、と思う。消えない煙のような、撚る前の糸のようなそれに手を伸ばして、そのまま歩く。掴むことはできないけど、ふわ、と肌に白色が触れる。私の腕が通ったところの気が途切れるが、またぼんやりと繋がっていく。ひんやりとしていて、眠たくて熱が回った手に心地よい。

ベテランちかわい~

おやすみなさい

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