2024-02

両手にうかぶ球面は
雲のように
霧のように
オーロラのように
ながれ　ゆらめきます

吸い込まれて
うちがわから眺める
しろくながれ　ゆらめくそれは
意識をむけると
ある風景に収束していきました

草原
そこに咲いた草花はどんなだろう？
もっと近くでみてみよう

草花は　雨と泥と水たまりの景色へと変わりました

それもまもなく霧散して
白のながれへともどっていきました

夕暮れのあかい砂漠

灰色の土砂降りとぬかるみ

風に揺れる草原のおしゃべりのこえ

描いてはあらわれ

えがいてはあらわれ

蜃気楼のように霧散していきました

いちめんの　さえぎるものない
どこまでもつづく　凪いだ海原

青い空と青い海

水平線から
陽があらわれてはのぼり

また水平線へと沈んでいきました

幾度
陽と星々の交替をくりかえしたでしょうか

わたしは
ここに

ずっと

独り