シャーマニズム

→脱魂型と憑依型、呪術的効果、世襲型と召命型

 シャーマニズムは当初ツングース系のシャーマンのエクスタシー現象を指していたが、世界各地で研究されるにつれ、憑依型のシャーマニズムも区分されるようになった。エクスタシーすなわち脱魂型は、自らの霊魂を天上界や地下世界へ飛ばし、そこで神霊的存在と連絡することを通じて何らかの情報をもたらすものである。憑依型は、シャーマンそのものに神霊が一時的に宿り、トランス状態において種々の預言や託宣を行うものである。どちらにせよ、超越的存在と直接に交流し、呪術的効用を得ようとする点で両者は等しい。また、こうした現象の主体には、世襲型と召命型がある。前者は後天的な病や境遇から、自ら志願して専門的訓練を受けてシャーマンになるものである。後者は先天的な盲目などを神霊からの促しと解釈し、その意志に沿う形でシャーマンになるものである。また、シャーマンに男女の規則はおおよそないが、日本ではイタコやユタのように圧倒的に女性が多い。

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