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EP.6「双子座ってどんな人?」〜星詠みの物語〜

「さて、双子座の解説ですが」

今回はネタが思いつかなかったのだろうか。

「こらこら心を読むんじゃないよ。プライバシーの侵害だろっ!?」

こちらの心は読んでくるくせに・・・

「それはさておき、牡羊で赤ん坊、牡牛で幼児と来ると、双子座はまぁ小学生とでも思えばいいかな」

なんか、色々飛ばして大きくなった。

「細かいことは気にしない。小学生といえば、やんちゃな盛りの時期!だから双子座というのはフットワークがとにかく凄まじい。牡羊座もフットワークは軽いけど、彼らはどちらかというと『やりたい』『始めたい』って衝動からだね。では双子座はどうかというと、『知りたい』という衝動だ」

体験じゃなくて、情報を得たいということだろうか?

「おおーっ! 段々と察しが良くなってきたね、ご名答さ。双子座はコミュニケーションが重要だ。言わなくても分かる、とかそういうの絶対に無理って感じ。分かりきった事でも、例えば「愛してる」の一言でも実際に口に出してもらいたい。双子座の恋人には言葉でのコミュニケーションを密にすることが重要だよ」

な、なるほど。

「時に、子どもは知ったばかりの、聞いただけの言葉を使いたがるのはよくあることだろう? 大人からしたら変な言葉を覚えて大変かもしれないけど、当人たちにとっては、新しい事を知る、新しいものを使うってのは楽しい。双子座もまた、新しいものには目がない。愚痴とかそういう会話でも、割と楽しんでるフシがある」

それは、要するにおしゃべりで話好きということだろうか?

「そう。そしてそれこそが、双子座の魅力だ。年を取っていたとしても、新しい技術や機械に強い人は双子座を持ってる確率が高い。いつでも若々しく、フレッシュで、実年齢よりも下に見られることが多い。・・・ただ、恋愛に関しては浮気性」

ええっ?

「知らない間にしれっと手を出して、そして知らない内に別れていることもある。好きという感情まで行かずとも、興味あるって気持ちだけで動いちゃうこともあるんだよなぁ・・・もちろん本人には悪気はない。だって、気になったというだけだから」

何だか、ちょっとタチが悪い・・・

「それを魅力の1つと捉えられることもあるよ。さしずめ『ティファニーで朝食を』のホリー・ゴライトリーみたいに。知ってる?」

あー、そのくらい破天荒で、それぐらいの行動力があるひとってこと、かな・・・

「うん、大体そんな感じ。そんな双子座だけどね、面白い特徴がある。物事を否定しないという特徴だ。どんな話も、意見も否定しないんだよ」

それは、何だか子どもっぽくない気もするけど・・・

「それがそうでもない。子どもってのは、非常に遊び上手でしょ。子どもたちに何かモノを渡すと次々に新しい遊び方を見つける。つまり彼らは、目の前の物から新しい価値、新しい側面を見つけるんだよ」

たしかに・・・定規を剣にして遊んだり、ぬいぐるみを使ってままごとをしたり・・・

「双子座の神様はマーキュリーとヘルメス。これは商人と盗賊の神様でもある」

商人と盗賊になんの繋がりが?

「どちらも、目の前にある物から価値を見出だすんだ。商人はその価値ゆえにそれを取り扱い、盗賊はその価値ゆえに自分のものにする。そしてどちらが取り扱っても、それは1ヶ所に保存するのではなくて、“売る”という行為のために、どこかへ持っていく。だから、新しい場所や物を真っ直ぐ正面から見つめることが本能的に出来るんだ。ただ何となく否定したり、偏見を持つことはない」

どんなものでも、どんなところでも、そのまま受け入れられる、見つめられる。

子どもたちには善悪の区別はつかない。
でもそれは、決して悪いことじゃなくて、価値観に縛られない物事の見方なんだ。

「いつでも、どこでも、爽やかな新鮮さをまとっている。そして決して1つの価値に縛られない。友達に1人は欲しいタイプだよね、絶対に楽しい!」

たしかに、おしゃべり好きだし、楽しそう。

「ただし! 双子座は情報過多でどうしていいか分からず、ただのゴシップ好きになる可能性もある。口はめっちゃ達者だけど、こじらせると新鮮さも何もなくなるよね~」

だ か ら 、なんでそう最後に落としてしまうのか・・・

次回EP.7「蟹座ってどんな人?」

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