【名古屋の西なんもない】中島


国道1号線とあおなみ線の駅が直交している中島。目立つのは物流センターのコンテナ群と中小の工場。1号線沿いのチェーン店。駅の南側には住民の高齢化が進んだ市営住宅。中川区を象徴するような景色だが、昔は駅周辺にいくつも商店街があった、と駅近くの喫茶店マスターが教えてくれた。数年前に商店街のあった場所に唯一残っていたスーパーも閉店し、今はその面影もない。市電が通っていた頃は人通りも多く、通勤客や商談にも使われて喫茶店は立ち飲みが出るほどの混雑ぶりだった。徐々に車社会になり人の流れが変わりはじめる。地下鉄の導入により市電も廃止。喫茶業界もチェーン店が増え、客足はすっかり鈍ってしまったそう。駅周辺ではもう営業していないスーパー跡地などを散見することができる。

駅南の団地に住んでいたとあるおばあちゃんはこう言っていた。「仕事終わる前にスーパーの鮮魚売り場に電話して『アジ揚げといて~』とお願いすると、帰ってスーパーにつく頃にはアジをさばいてフライにしてくれるのよ」これはうらやましい。

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