イリノテカン

・各種抗がん剤の特徴
DNAトポイソメラーゼを阻害する。

・投与方法
入院で行うのが主流だったが外来化学療法が増えている。

・副作用

下痢
イリノテカンによる下痢は早発型との2種類ある。

早発型:投与中あるいは投与直後に発現する。
多くは一過性
コリン様症状と呼ばれ、口渇、発汗、下痢が典型的な三症候として知られている。
アトロピンにより予防することがある。

遅発型:イリノテカンの活性代謝物(SN-38)による腸管粘膜の障害によると考えられている。投与して数日後に発現し、持続することがある。重篤化しやすい。
止瀉薬としてロペラミドが用いられる。水溶性の下痢が起きたときは脱水を防ぐために水分摂取を行い、止瀉薬の処方があれば服用する。発熱、嘔吐があればすぐに連絡。

(遅発性下痢に対する臨時薬)
ウルソ、炭酸水素ナトリウム→胆汁と腸内のアルカリ化
酸化マグネシウム →炭酸水素ナトリウムによる便秘を防ぐ
半夏瀉心等湯→SN-38Gの脱抱合抑制

・骨髄抑制
感染症の予防について説明する。37.5度以上の発熱時は主治医に連絡する。
貧血の対処や出血傾向についても説明する。

・脱毛
主にCPT-11による副作用。投与後約2~3週間後で発現する。
投与終了後3~6カ月で再び生えてくる。ただし、毛質変化が起こることがある。

・悪心・嘔吐
中等度リスク(30~90%)

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