レゴラフェニブ(スチバーガ)

・各種抗がん剤の特徴

分子標的薬 マルチキナーゼ阻害薬

・投与方法
3週間服用し、1週間休む
低脂肪食後の服用を推奨。空腹時や高脂肪食摂取後の投与はレゴラフェニブの血中濃度を低下させるため、避けるのが望ましい。
朝食は高脂肪食を摂取する機会が少ないため、朝食後の服用はアドヒアランス向上につながる。

・副作用
手足症候群
高頻度で発生し、重症化しやすい。
開始後14日前後に発現する傾向にある。
初期症状は紅斑、発赤の発現が多いが、知覚異常が先行する場合もある。
指尖(しせん)、踵などの物理的刺激を受けやすい部位に起こりやすく、重症化すると強い疼痛を伴い日常生活に支障をきたす。
手足を安静にし、圧迫、熱、摩擦などの物理的な刺激を避けるよう指導する。

治療開始前から尿素配合軟膏を塗布し、角質化を防止する。症状が発現した場合は適切な指示療法を行い、症状に応じて減量、休薬を行う。
↑(調べる)
皮疹
皮疹の好発部位は前額部、顔面、頭皮、体幹などであり、治療はステロイド外用薬と抗ヒスタミン薬の内服を行う。症状は軽く一過性であるが、多形紅斑やスティーブンス・ジョンソン症候群などの重篤な有害事象との鑑別が必要であり、症状発現時には相談。

肝機能障害
肝転移を有する患者においては特に注意。
投与開始2カ月間は少なくとも周1回の臨床検査が必要。
倦怠感、易疲労感、黄疸、急激な体重増加は相談。

血圧上昇
自宅で血圧測定および記録を行う。降圧薬は積極的に使用する。
血圧が高値で吐き気、頭痛、胸、呼吸苦、めまいなどの症状を伴う場合、
あるいは収縮期血圧180mmHg以上、拡張期血圧110mmHg以上の場合にはすぐに病院に連絡

下痢
特に好発時期はない。治療期間とは関係なく発現する。
ロペラミドの服用を行う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?