【ハースストーン】ここ1年ほどでコンボプリーストに使われているカード+αについて語る(後編) 【4/25追記】
【4/25追記】
・マンクリックの項目を追加
・暗黒の予言の項目を追加
・大魔術師ヴァルゴスの項目を追加し思念撃破と統合
・思念撃破、大魔術師ヴァルゴス、マンクリックを使用したサンプルリストの追加
・各サンプルリストのデッキコードを追加
前の記事の続きです。
こちらではノースシャイアの聖職者や光熱のエレメンタルのような必須クラスのカードではなく、いわゆる自由枠や現在のカードについて書いていきます。また、オマケとして基本型から派生したデッキタイプとその主要カードについても紹介しているためタイトルを少し変えました。
ここに挙げたカードは全て自分が実際に試したカードであり、環境に合わせて入れ替えて使用したものです。拡張を跨いでいるので現在は採用に至らないものも一部ありますが、それらに関しても使用当時に近い環境が来ればまた使えるようになるスペックを持ったカードだと思います。
では、まず自由枠に入るカードの紹介から入ります。
自由枠カード
大祭司アメト
スタンダード現役時代と違い、ワイルドではあまり人気がありませんが、すべてのカードが使えるワイルドでは優秀な低コストミニオンや死者蘇生というそれらを連打するカードにより能力が活きやすいので単純に高スペックなカードです。また、対面のアグロ寄りデッキはその地力の高さから確定除去を切っていることが多く、逆に規格外の体力を持つカードを処理しづらい傾向にあることも追い風です。
そしてこのカードの性質として、相手側がこれを除去しきれない時にできるだけ体力を削ることで被害を軽減できるというものがありますが、そこをカバーする真言・宴や再起などの使いやすい回復カードが充実しているので相手を動かしてからのカウンター行動を余裕をもって行えます。こちらの最初の動きとしてはアメトを置くだけでも良いのでその負担は最小限であり、このカードには少ない動きで相手を揺さぶることができるという強みがあります。(破壊されてしまった場合は死者蘇生での回収も可能です)
ただ弱点も増えており、その中でも低コストで横のミニオンまで巻き込んで除去してくるヒステリーは天敵と言えます。
剣匠サムロー
貴重なAOE内臓ミニオンです。癖が少なめで自然に構築に組み込むことができ、真言・宴と組み合わせることで急襲攻撃で失った体力の高さを活かして盤面を掃除しながらOTKに繋ぐことが可能です。
最新カードのためこちらの記事に挙げましたが、その扱いやすさから前記事のカードと同じく新定番になるかもしれません。
太陽の砕片ライラ
セセックのヴェールウィーヴァーの登場、真言・盾の復帰で立場が危うくなっていますが、ドルイド・ウォーロック対面でデッキ外カードが重要になるため入らなくはないカードです。
ロウゼブ
年々ミニオンが強力になっている関係上、このカードで抑えられるシーンは減っています。さらに雄叫びであるため自分で使用することの多いネルバー・ウェブロードとの相性が悪いのも逆風ですが、呪文に依存するドルイドやウェイカーメイジに対しては有効なカードなので環境によっては共存させてでも入れる価値はあります。
精神与奪者イルシア
ミニオンを16点程度までバフして攻撃→このカードで弱い手札を渡して2ターンキルを狙うという使い方をします。光熱のエレメンタルと非常に相性が良いですが、逆に雄叫びかつ手札を渡す性質からネルバー・ウェブロード、再起やセセックとの相性が最悪です。
カニライダーという明確なフィニッシャーを得たためこういった奇襲性のあるプラン自体は悪くありませんが、腐りやすくナーフ後のコストでは多少無理があります。
敬虔な生徒
OTKの種としての体力は最低限ですが普通に戦う分には無軽減でも実質サンウォーカーなので悪くありません。
セセックを回した後だと大幅なコストダウンが見込め、中盤以降の素出しに耐え得るスタッツとコスト軽減能力はデッキ外から得られるコピー、耐性付与カードとの相性が抜群です。
また、他ミニオンにバフを重ねた後に投げることで武器ローグに対して有効なカードになりますが、千刃乱舞が絡むとさすがに厳しいのでおまけ程度に考えるのが良いでしょう。
フィヨラ・ライトべイン
とてもマイナーなカードですが標準スタッツを持っているため単体で扱いやすいです。
そしてその能力はそれなりの頻度で追加されていくプリーストのバフカードと相性がよく、特に後述する心霊分裂との相性は最高クラスとなっています。
デスロード
霊力によるバフのみで体力がOTKラインに到達するためコンボプリーストで使われてきたカードですが、確定除去の増加によって負け筋が増えたため、現在はマイナー寄りとなっています。
ただ、その高い体力はアメト同様削りの対象にされることが多く、確定除去さえ使われなければ真言・宴によってしぶとく戦う事が可能です。
カバールのカギ爪のプリースト
優秀なバフカードで他に出すカードが無ければ素出しもできるスタッツの持ち主です。優秀な相方が増えた今なら更に強そうですが、このカードも優先度の高いネルバー・ウェブロードとの共存が難しいことが理由で見る事がなくなりました。
ギルブリン・ストーカー
奇数デーモンハンターや奇数ローグなどの序盤の立ち上がりを確実に潰してくる相手に対しての対抗策になります。
3マナのバフカードをテンポよく使える事、ターンを跨いで少しずつバフを当てやすい事、その際に受けたダメージを神格化で取り返せる事、単体では地味ながらもこの3つをすべて満たせるのはこのカードのみなので環境次第で選択肢に挙がります。
エサゾンビ
デーモンハンターの全盛期にバトルフィーンドをバフなしで一方的に破壊できるカードとして使われていました。現在では削りからのバーストもかなり重要なため、意外とデメリットの影響を受けてしまう事が多いです。
そんなリスクに加え他にも優秀なミニオンが居る関係上採用は厳しいですが、貴重な1マナミニオンなので当時と似たような環境になった時のために覚えておいて損はないカードではあります。
カバルの影の僧侶、無気力の波
この2枚は基本、セット採用です。
カバルは重く多少使いにくいですが単体で盤面を整えられるため、実はミニオンを盤面に残すことが重要なコンボプリーストと噛み合うカードです。
※カバルと言えばカバルの侍祭もあり、ナーフ前は採用されていた事もありますが、そちらはよりによってコンボプリーストで重要な体力がナーフされてしまった事と、そもそも狙いを外す可能性がある事から不採用となっています。
無気力の波はカバルと狂気ポーションをサポートするカードで、あらゆるミニオンを奪取効果圏内に入れることが可能です。このコンボは主にヴォイドロードや強化ドレッドロードのような大型悪魔入りのウォーロックに対して奇襲を仕掛けることができる点がとても優秀です。それの対策が必要だと感じたらカバル、無気力を1枚ずつ採用するのが良いでしょう。(狂気ポーションは汎用性が高い基本パーツであるため2枚)
無気力+カバルのコンボは流石に重いですが光熱のエレメンタルで攻めている最中であれば1コスト軽減してプレイでき、そのまま一気に押し込むことが可能です。
そして狂気ポーションと無気力の波のコンボの場合はバフさえ足りれば攻めのサポートどころかいきなりOTKが可能で、最近ではパラディンのカニライダーも狙い目となります。
秘密を喰らうもの
こちらは完全にテックカードで、殆どウェイカーメイジ・レノメイジのために採用します。コンボプリーストは秘策メイジ以外のアイスブロックに非常に弱いため、それらが流行しているようならまず入れておいた方が良いでしょう。
もちろん秘策メイジに対しても大きく刺さるのですが、そのマッチではネルバー・ウェブロードを先に置いて守り、規格外のサイズにした方がメタカードとして機能します。ただし、除去やマッドサイエンティストで立ち上がりを潰される可能性を考えれば雄叫びであることによる相性の悪さはそこまで気にならず、共存自体は可能です。
メイジ以外ではパラディン、数は少ないですがハンターやローグにも刺さります。
神格化
ダメージレースが格段に有利になる1枚です。ヴェレンに選ばれし者よりバフ値が1劣るためそれに泣かされることもありますが、あちらに比べて追加効果が有効に働くことが非常に多いので現在はこのカードを使うことが多いです。
剣匠サムロー、ギルブリン・ストーカーやカニライダー、現在では減ってしまいましたが熱狂する火霊術師との組み合わせが特に強力で、一定数存在するアグロデッキとの戦いで活躍するでしょう。
心霊分裂
このデッキは元々の質が高いミニオンが多く、そこにバフを重ねるためそれコピーしつつ少量ながら更にバフが乗るこのカードは非常に噛み合っており、霊力で体力を倍にしたミニオン、神格化で生命奪取を付与したミニオンが増えるとそのまま勝負を決められるマッチもあります。
ミニオンごとの相性も実際に挙げていくと
・ネルバー・ウェブロード→拘束力倍増
・ノースシャイアの聖職者→ドロー倍増
・セセックのヴェールウィーヴァー→生成カード倍増
・光熱のエレメンタル→コスト倍軽減およびこのカード自体の早期使用
・カニライダー→急襲持ちなのでコピーが即座に攻撃可能
・フィヨラ・ライトべイン→能力の発動後に分裂
など、魅力的なものが揃っているのが分かります。
アベコベーター
あまり主流ではありませんが、スタンダードでは熱狂する火霊術師を起動する際に便利なため、それが強かった環境で内なる炎より優先して採用した経験があります。
ワイルドではターンを跨いでも攻められる内なる炎に軍配が上がると思いますが、こちらには待ち伏せのガイストに耐性があるという利点があります。
ヴェレンに選ばれし者
バフのコストパフォーマンス高くコンボプリーストではメジャーなカードでした。しかし追加効果が活きにくいため、真言・宴と神格化に取って代わられた感があります。
一応、後述する除去呪文と組み合わせると独自の活躍をしますが、「神格化なら勝っていた」「別にこの呪文ダメージ+は要らなかった」という場面が多そうではあります。最近は使用していないのであくまで予想で申し訳ないのですが、最新環境での優先度は低めであると言わざるを得ません。
聖なる波紋・ホーリーノヴァ
ヴェレンに選ばれし者や回復シナジーと相性が良い除去カードです。
ハマった時の爆発力は凄まじく、ホーリーノヴァに関しては5コストの時でさえ採用していたことがあるほどには可能性を感じるカードです。特に拡がりゆく虫害に対してのカウンターが印象に残っています。
除去カードなので対面(環境)次第ですが、特に火力の低い聖なる波紋はヴェレンに選ばれし者の呪文ダメージ+で使い勝手が大きく向上するので気分を変えたい時や、アグロドルイドなどの処理できる範囲の横並びデッキを見るようになった時には使ってみても良いと思います。
聖なる一撃
ディスカードウォーロックが流行った時、フェルストーカーや銀食器ゴーレムを処理するために採用したカードです。秘策メイジにもそこそこ有効でセセックも起動するため、今でもそれなりに使えるとは思います。
密言・恐
コンボプリーストでは異色の自軍を巻き込むカードです。多くのリストにおいて大半のカードを巻き込んでしまうと思われますが、バフを用いて攻めている時であれば損害は最小限となります。
ただ、いくらプレイングでカバーできるとはいえスペースの苦しいコンボプリーストにおいて、わざわざリスクのあるカードを入れる余裕は本来ありません。それでも候補に挙げたのは動員パラディンの存在が原因です。
このカードは単体で動員を返すのに最も適しており、ナーフの解除された動員パラディンが環境上位に存在する限りは常に選択肢に入るカードだと考えています。(リストを綺麗にしつつ除去をしたい場合は熱狂する火霊術師がベストなものの、動員を見るのであればほぼ確実に出てくる体力4がネックです)
扱いにくいカードではありますが、さきほど挙げた無気力の波で全てのミニオンを除去圏内にしたり、デッキ外から得られる縮小ポーションでも近い動きができるので採用時はそれらを利用する事で明確なメタ対象以外にも何とかして有効活用していきたいところです。
沈黙
挑発・バフ対策およびセセックや熱狂する火霊術師の起動にも使える便利なカードですが、柔軟性の高い再起の登場によりスペースがなくなったため採用率が下がったと思われるカードです。
悪魔ウォーロックに対して有効ではあるのですが、再起に加えてこのカードを入れるとただでさえ低くなりがちな影の幻視の精度が更に下がるので、よほど環境に合っていなければ優先度の低いカードです。
手相占い
真言・盾のナーフ解除により採用の可能性が増えたカードです。
さっさとパーツを揃えたいので基本は影の中にて栄えんを優先すべきですが、熱狂する火霊術師のように呪文の使用がキーになるカードとの併用を考えるならばこのカードも十分強力であると言えます。
暗黒の予言(4/25追記)
※趣味で採用した部分が大きいので記載するか迷ったのですが、実際に試したカードの1枚であり、使用感も悪くなかったので自由枠として記載しておきます。
実質ミニオンとなるカードです。振れ幅はありますが発見で外れをある程度回避できるため、基本的には引き当てやすく癖の少ない3/2や2/3のミニオンをこのカードによるバフによって2/6や3/5として召喚できます。
多くの場合はメジャーな能力である雄叫びが発動しない事と、とんでもないプールの広さから、基本スタッツより多少体力の高いミニオンを出すだけの地味なカードになってしまいます。ですが雑に切ってしまえる実質ミニオンカードというのはたった1枚で体力の高さによる圧をかけられるため、序盤のプレイが安定します。
基本的にハズレを避けて2/6か3/5を取ることが多くはありますが、プリースト+中立のプールには大当たりと言えるミニオンも居るのでただ無難なだけのカードではありません。
まず、当然ながらこの記事および前回で挙げた構築時点で入るような2マナミニオンはすべて当たりです。特にデメリットを消せる傷を負ったトルヴィアは最強クラスのカードへと変貌します。
他にも
マナ・レイス、影の超越者→元の体力の低さを補うことができ、心霊分裂と相性が良い。
ドブネズミ→トルヴィアと同じくデメリットが消える最強クラスのスタッツ。
素体フレームロボ→大当たりには一歩譲るものの十分なプレッシャーをかけられる体力。
躱し身のキメラ→更なるバフは望めないぶん普通ではありえない体力でヒロパに強い。
など、当たりと呼んで良いカードがあります。
また、発動しない雄叫び持ちのカードに関しても死者蘇生で回収すれば後から効果を使える可能性があるため、あくまで盤面構築のおまけですがそれを意識した選択をしても面白いでしょう。
ここまで良いところばかり挙げましたがこのカードは基本、使われないカードであり記事タイトルでいう+αに該当します。その理由としては単純なカードパワーの低さに加え影の幻視の精度が落ちる事が大きいです。ついでにこの記事内のカードとのシナジーを考えるならば大祭司アメトとの相性の悪さもあります。(処理順の関係からバフが乗った後にアメトの体力と同値になります)
ただ、暗黒の予言は実際に自分が使用し、それなりに活躍もしたと思っている面白いカードなので、もし3マナ帯で変わったことをしたい場合は候補としても良いかもしれません。
マンクリック(4/25追記)
※自分でそれなりの回数試したカードだけを書くつもりだったため、最初は記事に無かったカードです。ただ、先日このカードを使ってレジェンドに到達した方がいらっしゃった事と、このカードが単純に扱いやすく復讐鬼マンクリックが3/10という魅力的なスタッツをしている事からやはり紹介しておくべきだと思い、項目を設けることにしました。
もちろん追記するにあたり、突貫工事になりますがデッキ構築およびテストプレイは行いました。
マンクリックの妻オルグラ、復讐鬼マンクリック
まず標準スタッツが優秀なカードです。そして効果により召喚を狙える復讐鬼マンクリックは火力のおまけがついたミニオンであり、コンボプリーストで最大限に活かす事が可能な偏ったスタッツを持ちます。処理される可能性を加味しても元は3/3/4のミニオンが生成したものですから痛くはありませんし、復讐鬼マンクリックのコストは手札からのプレイが現実的な5であるため本体ともども死者蘇生との相性が良いです。
そしてこのカードをプリーストで使用する際に大きな強みとなるのはこのカードがデッキに埋めるマンクリックの妻オルグラを影の中にて栄えんや鱗の聖職者でデッキから引き抜くことができ、そのまま自動詠唱される点です。
手札にコンボパーツがある程度揃っている場合、ミニオンを展開したいところですがその際にサーチカードがダブつくとなかなかフィニッシュに繋げられません。そこでこの組み合わせが活きます。マンクリックを引いているのが前提とはいえ選択肢が増えるのはありがたいことです。
ただし、これはあくまでサーチによって発生する処理で
影の中にて栄えん→“呪文そのものを引く”扱いなので自動詠唱される
影の幻視→“コピーを”発見するなので自動詠唱されず3マナの呪文として手札に加わる
という違いがある点には十分注意が必要です。影の幻視で加えた場合も改めて手札から使用すれば復讐鬼マンクリックは出てきて攻撃もしてくれますが、3マナ余分にかかってしまう上に自動詠唱の部分が処理されていないためドローができません。3/10ミニオンというだけで十分強力ではあるものの、これが結構な痛手となります。
思念撃破、大魔術師ヴァルゴス(4/25追記)
※ここでは思念撃破を大魔術師ヴァルゴスとセットで紹介しています。思念撃破の項目は元々あったのですが、併用するヴァルゴスについても単体で書ける内容があったので追記します。
思念撃破
大魔術師ヴァルゴス
思念撃破はカニライダー等による攻撃でギリギリ倒せなかった相手にとどめを刺せるカードで、大魔術師ヴァルゴスはその補助役となります。
自らライフを削るウォーロックが主な仮想敵となります。また、麻痺毒を使われると厳しいものの、基本的に回復手段を持たない武器ローグにも最後の詰めとして使うことができます。
先ほど紹介した無気力の波+狂気ポーションによるコンボは圧倒的劣勢からでも(悪魔型および巨人を用いる自傷型の)ウォーロックを倒すことができますが、パーツを揃えている最中に悟られてケアされる可能性があります。その点こちらは不自然な動きをする必要がほぼありません。高打点で殴る→倒しきれず処理される→ダメ押しのバーンという、いたって普通の流れです。
これを活かすには呪文が多くなり過ぎないようコンボ関連のパーツをできるだけ絞ったコンボとアグロ(バーン)のハイブリッドのような構築が望ましいのですが、この後に紹介する派生型ほど特殊なカードにスペースを割く必要がないため自由枠のペアとして紹介します。
ヴァルゴスの効果により思念撃破を確定させれば10点ダメージが入るというのがセット採用する一番の理由ですが、ご存じの通りヴァルゴスにはこのデッキに限らずプリースト自体と噛み合う要素があります。
影の幻視、影の中にて栄えん、死者蘇生、真言・盾、また、思念撃破を採用する前のめりな型だと切る可能性はありますが再起が発動すれば単純にアドバンテージですし、ホーリーノヴァや聖なる波紋も一気に頼れる存在となります。更に盤面を整えてから使えば確定で自陣にバフを乗せる事もでき、その際に使うバフが心霊分裂ならば、さながらビッグプリーストのような盤面を作り上げることも可能です。デッキ外カードとも比較的噛み合いやすくスタッツも良好なので、強さと面白さを兼ね備えた切り札と言えるでしょう。
思念撃破側はヴァルゴスとの結びつきが強くペア推奨ですが、ヴァルゴス側はここで述べた通り様々な可能性があるので必ずしも思念撃破込みで運用する必要はありません。
派生した型
ここから自由枠を弄って採用というよりはデッキ自体をこのカード達に寄せる形になります。前記事で挙げたカード+ここにあるカードでほぼ枠が埋まり、デッキが完成します。
ドラゴンパッケージ
ドラコニッド諜報員
コバルト・スペルキン
ダスクブレイカー
鱗の聖職者
ドラゴン学の学習
チビ・トワイライトドラゴン
サーチカードの鱗の聖職者を使えるのが最大の強みで影の幻視、影の中にて栄えんと合わせてとにかくパーツを集めることができます。
ネルバーが大きく刺さる構成ですが、AOEやバリュー、1マナミニオンとバランスよく揃っているのでそれさえなければ安定感のある構築として主流になるかもしれません。
復活パッケージ
傷を負ったトルヴィア
傷を負った剣匠
ラリー!
復活カードは雄叫びが発動しないためデメリットを無視でき、手札から出した際にもその自傷効果とは回復シナジーが発生します。ここまで雄叫びが多いとネルバーが入らないため、逆に新しい構築ができて面白いかもしれません。
沈黙パッケージ
古代の番人
ドデカいレイザーリーフ
魔力の番人
ダラランの司書
意志収束
眠れぬ魂
沈黙
祓い清め
攻撃できない高スタッツミニオンを沈黙させて動かし、ビートダウンやOTKをするデッキです。まだ動いていないミニオンによるOTKも警戒はされるでしょうが、なにぶん体力が高く攻撃力も持っているためスルーされることも多く、ミニオンの場持ちが比較的良いです。その利点と同時に手札が切れやすい欠点を持つ関係上、熱狂する火霊術師を用いたドローコンボの搭載に適しています。
また、自軍を沈黙させるのが基本戦術であるため凍結に強いのもこのデッキならではの利点と言えるでしょう。
沈黙前提のアタッカーは古代の番人とドデカいレイザーリーフの計4枚が基本です。魔力の番人はコストパフォーマンスが悪く、スペースの関係から入ることは少ないでしょう。一応、ヴェレンに選ばれし者で起動できるというメリットがあるのですがこのコンセプトのデッキにそんな余裕はないので、いっその事それらのための専用デッキを組んでみた方が良いかもしれません。
沈黙カードは種類が多く全て入れることは不可能なので選択となりますが、この中で言うならば盤面に与える影響が大きい眠れぬ魂が最優先です。
この3つは主流な型ではない(=昨今のメタや単純な扱いやすさなど使われない理由がある)ので多少不安が残りますが、デッキとしてはしっかり形になっているので最低限戦う力はあるでしょう。
以上が、自分が実際に試したコンボプリーストの自由枠カードになります。
スペースに対して入れたいカードが多いのですが、環境に合わせて相性の良いカードをまとめれば案外30枚に収まりますし、強さに関しても固定枠が多くなってしまう分ある程度保証できるでしょう。
サンプルリスト
最後にここまでで挙げてきたカードを用いて作成したサンプルリストを載せておきます。今回は最新カードを使いつつウェイカーメイジに対抗したいという事で剣匠サムローと秘密を喰らうものをできるだけ採用してみましたが、枠を作るのが非常に難しいのでかなりの回数対戦を繰り返さなければ使用者にとっての最適な配分は分かりません。
サンプル①武器ローグ寄せ
敬虔な生徒を採用して武器ローグに寄せていますが、まず相手側のパワーが高すぎますし武器破壊も無いのでガンメタというほどではありません。ほぼ普段使いできるカードで構成されていて癖は少なめです。
秘密を喰らうものが無いためアイスブロックの前に無力で、それが気になる場合は何とかしてスペースを空ける必要があります。
デッキコード
AAEBAa0GBIgOlroDr7oD++gDDfgC5QTRCvIMtbsC0cEC2MECk7oDm7oD184DtNEDwNEDkeQDAA==
サンプル②メイジ寄せ
使用時によく当たったメイジに寄せた型です。影の中にて栄えん、ネルバー・ウェブロード、秘密を喰らうものをすべて採用し、あらゆるメイジをできる範囲で意識しています。ネルバーがウェイカーメイジに刺さらないどころか秘密を喰らうものを邪魔してしまうのがネックですが、許容範囲内かと思います。 心霊分裂を追加してネルバーを増やせるようにすれば秘策メイジに更に強くなりますが、このリストではサムロー+神格化にスペースを譲っています。
デッキコード
AAEBAa0GBIivAq+6A/voA62KBA34AuUE0QryDIgOtbsC0cEC2MECk7oDm7oD184DtNEDkeQDAA==
サンプル③悪魔ウォーロック寄せ
奪取コンボを搭載して悪魔ウォーロックに寄せつつ、ウェイカーメイジにも勝ちを捨てないよう構築してみました。画像のリストではネルバーを切っているので事故率は高く秘策メイジが厳しくなっていますが、微調整してネルバーを差し込むことは可能です。その場合は自軍の雄叫びに制約がかかることに注意が必要です。
デッキコード
AAEBAa0GBpACiK8Ck7oDr7oDy80D++gDDPgC5QTRCvIMtbsC0cEC2MECm7oD184DtNEDkeQDrYoEAA==
サンプル④令和版火霊術師
過去に再メジャー級だった熱狂する火霊術師+回復の輪を用いた型に現在主流なカードを加えてアレンジした型です。今回は2マナミニオンを優先していますが、苦痛の侍祭やデスロード、サムロー+神格化を入れても構いません。ドローコンボが完全でなくても回復の輪を活かせるよう傷を負ったトルヴィア入りです。
デッキコード
AAEBAa0GArW7AqmlAw74AuUE9gfRCtIK8gzRwQLYwQLSpQOTugObugPXzgO00QOR5AMA
サンプル⑤ラリー!
先ほどの復活パッケージを使用したデッキです。テンプレから外れるためパワーは落ちますが、ラリー!まわりのシナジーに加えて普段はネルバーを採用する関係上ほぼ見られないカードが使えるので気分転換におすすめです。そのぶん相手のネルバーによる被害は大きいのでメタをしっかり確認してから使う事が求められます。
デッキコードAAEBAa0GBNIKiK8C8LsC2MECDfgC5QTRCvIM0cEC0qUDk7oDm7oD184DtNED++MDkeQDkKAEAA==
サンプル⑥ドラゴン
こちらはこれでもかというほどサーチカードを投入したドラゴン型です。ひたすらパーツを集めていく型でAOEも使え、1マナ2/3のチビ・トワイライトドラゴンを使えるのが強みです。
ただ、このリストも復活型同様ネルバーを採用しているパラディンとの相性が最悪で、ほとんどのミニオンが被害を受けるのが最大の弱点です。
このリストではドラゴン以外の切り札としてチビ・トワイライトドラゴンと相性の良い大祭司アメトを採用していますが、サーチカードが4枚入っている関係上マンクリックも活躍を望めます。
もちろんあくまでサンプルなので他のカードを外して両方を採用したり、ドラゴンシナジーを優先して両方を外しても構いません。
デッキコード
AAEBAa0GBLq7AqmlA4GxA9fOAw34AuUE0QryDO4R0cEC2MECy+YCmLYD3swDtNEDkeQDrYoEAA==
サンプル⑦沈黙
過去にごく少数存在した沈黙ベースの型です。このリストでは沈黙枠としてほぼ必須となる眠れぬ魂およびOTKの補助および序盤を安定させる意味で意志収束を採用しています。
デッキコード
AAEBAa0GAA/4At0E5QT2B9EK0gryDNHBAtjBAsXHAoeVA5O6A5u6A7TRA6yKBAA=
サンプル⑧ハイブリッド(4/25追記)
せっかくなのでTwitterで見かけた構築を参考に作成してみました。テストプレイの際に使用したリストもこれと同じものです。
元のリストはネフェルセトの儀式官でデスロードの回復を狙ったデッキでした(呪文ではなくミニオンによる回復なのは呪文を絞って思念撃破をサーチしやすくするためだと勝手に推測しています)が、先駆者様も秘策メイジが厳しくネルバーを入れた方が良いと仰っていたため代わりにそちらを採用。マンクリックのコストが上がる点には注意が必要です。
呪文は絞りたいところですがサーチ先に除去があると海賊に耐性が付き、安心感があるため狂気ポーションを1枚入れています。
試行回数は少ないですがマンクリックは影の中にて栄えんとのコンボがあるため使用感としてはかなり良かったです。しつこくなりますが個別項目でも書いた通り、影の幻視でマンクリックの妻オルグラを手札に加えた場合は自動詠唱されない点には注意してください。
デッキとしてはウォーロックだけでなく妥協でも良いので打点を入れるチャンスを逃したくないプリーストにも有効でした。相手は回復可能なヒーローとはいえ大型ミニオンの対処と大回復を同時に行うのはなかなか難しく、そこに思念撃破や埋めておいた復讐鬼マンクリックをぶつけてフィニッシュという理想的な流れができます。また、レノ・ジャクソンなどをネルバーが足止めできる点も噛み合っています。
デッキコード
AAEBAa0GBP4NtbsC1pkD5/ADDfgCoQTlBNEK8gyIDtHBAtjBApu6A9fOA7TRA5HkA62KBAA=
以上がサンプルリストです。
もちろん調整すればまだまだ新たなリストが作れますし、コンボプリーストとは言いつつビートダウン寄りのデッキになりつつあるこのデッキは今後も相性の良いカードの実装が期待できると思います。
一部アドベンチャー産のカードもありますが比較的安く作ることができ、やり込み甲斐もあるので興味が沸いた方はぜひ作ってみて下さい。
2記事にわたりお読みいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?