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【ハースストーン】記事にするほどだったかもしれない肉の巨人プリースト

先日、#記事にするほどでもないプリーストひとくち情報 と称して最近使用しているプリーストのデッキに関する考えをまとめるツイートをしたところ、「割と記事にするほどじゃないか?」との声をいただいたので、気軽に書けるnoteならということで、今後はいい感じのリストやギミック等はこちらに載せていくことにしました。いつまで続くか分かりませんが…

(ほかのDCGも少しプレイしているのでそれらについて書くことがあるかもしれません)


前置きはほどほどに、初回は現環境のスタンダードで使用し、4/15時点でレジェンド2桁に到達した肉の巨人プリーストの紹介です。

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勝率60%

ウォーロックには20回やって1回勝てるかどうかも怪しいですが、逆にそれ以外のデッキに対してはプレイングと多少の運、根気(ミラー)で何とかなります。

リストはごらんの通り現在流行中のコントロールプリーストをベースとしたものです。

上位報告のあるデッキとの相違点は数枚しかなく、基本戦術についてはバリューと回復で耐久戦をするだけなので割愛します。

キーカード

①肉の巨人

②貪蝕の疫病

③神格化

この3枚です。神格化は定番のカードですが、このデッキにおいては通常の型よりもアグロ、ミッドレンジに対するプレッシャーが強いので改めてピックアップしました。

現環境はデーモンハンターにミッドレンジが存在し、ハンター、パラディン、ウォリアー、メイジなどもこちらの体力を積極的に削ってくるため顔面を回復することに大きな意味が生まれ、それでいてペン投げ野郎という止めようのない火力が無くなったことによりプリーストが相対的に強くなっています。

以下、個別解説です。

キーカード① 肉の巨人

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さすがに前年度は散々ウォーロックに使われ、ワイルド民にもお馴染みのカードに対して「誰…?」ということは無いと思いますが、自ら体力を削る手段に乏しいプリーストにおいては非常にマイナー寄りなカードです。

しかし前述した通り現環境では相手が顔を叩いてくれるため、死者蘇生以外の弱い自傷カードをわざわざ入れる必要が無く、案外使い勝手が良いですし、ランダム生成された回復カードにも更なる価値が付加されます。

また、このカードは元のコストが8で退化の矢に多少の耐性があり、体力の高さおよび他のカードとのセットプレイの狙いやすさから(退化の矢を同時に使われなければ)クトゥーンの仮面を受けることができるため、メイジ戦では非常に活躍します。

狂気のデッキが決まるとその時点でかなり厳しいですが、一応ナグランドスラムに対しても耐性が無くはありません。

※ほぼケアされることはありませんが、ザイレラの存在からそれが大きく刺さってしまう状況では相手が攻撃してこないかもしれません。特にドルイドはヒロパで無駄に攻撃してこないことがそれなりにあります。

キーカード② 貪蝕の疫病

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ライフの変動(回数)を参照する肉の巨人のコストを大幅に下げるカードで、この固有カードの存在こそがプリーストで肉の巨人を使う意味と言えます。

3マナタイミングでの除去+回復+巨人コストダウンというのは、バトルフィーンドや図太い徒弟からスタートしてくるデーモンハンターやハンターに非常によく刺さっています。

受けるダメージが1足りず最速巨人とはいかなくとも1度大幅なコストダウンを決めてしまえば次ターン以降で他のカードとのセットプレイを狙えるので、このカードのこなす仕事は決して小さくないでしょう。

除去としての性能は少々不安定でRNG負けすることもありますが、縦にも横にもダメージが出せたり点数除去+回復という性質からザイレラが聖なる盾に阻まれている状況で活躍するなどこのカードならではの強みもあります。


キーカード③ 神格化

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剣匠サムローとのコンボが凶悪な定番パワーカードです。ビートダウン、スペルメイジに対する肉の巨人ほか中型~大型ミニオンのプレッシャーを高めるこのデッキの真の主役かもしれません。肉の巨人に付けて殴るもよし、猛毒スコーピッドやワンド職人、セセックのヴェールウィーヴァーなどに付け、巨人のコストダウンをしつつ盤面を整えるもよしです。

中型以上のミニオンと肉の巨人をセットプレイすることで除去に特化していないデッキは2体以上のミニオンを捌ききれないことが多々あり、1度状況が整えば死者蘇生によりミニオンを投げ続けることが可能なこのデッキと非常に相性が良いです。

また、この組み合わせの追い風となっている点として感圧版スペルベンダーのスタンダード落ちが挙げられます。ハンターの秘策には凍結の罠もありますが、これは横にミニオンが居れば運に頼らずケアが可能ですし、巨人単騎の場合でもバウンスされた場合はまたコストダウンを狙えるため、体力がギリギリの状況でなければそれだけで死に札と化すことはありません。メイジのスペルベンダーも対象を取らない呪文でチェックができず非常に厄介な存在なので、この2枚を考慮する必要が無くなったこの環境では神格化のリスクは大幅軽減されたと言えるでしょう。

細かいプレイング、セオリーについて

冒頭で触れた通り基本はただのコントロール寄りプリーストであり、セオリーは変わらないので軽めにポイントを挙げていきます。(あくまで自分が気を付けている事なため間違っているかもしれません)

①プリーストミラー

洞察などのサーチカードは使用を控える。

粉砕されしクトゥーンのパーツを捨てる時、手相占いを連打された時以外は精神与奪者イルシアを自分のデッキが切れるまで温存する。

適度に顔を詰めてファティーグ勝負に備えるため発見するドラゴンは圧力とバリューを兼ねたものを選ぶ。

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②メイジ

スペル、テンポともに大事な局面で退化の矢を使われると危険なのでセセックのヴェールウィーヴァーを雑に投げてでも序盤のうちに使わせる。

クトゥーンの仮面の被害は減らしたいものの、いつ輪投げで鏡の住民を使われるか分からないので余裕のある時は軽いミニオンを切りすぎないようにする。

ドラゴン発見はマナカーブの次にドラゴンモーの飛行追跡者を優先し、アペクシス・ブラストほか点数除去に強い盤面にする。

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③ウォリアー

少しでも余裕がある時はラトルゴアを意識した発見選択(沈黙やコピー狙い)をする。

盤面を広げる余裕がある時は広げ過ぎてメタルの神E.T.Cにリーサルを取られないよう一度冷静になってから最低限置くべきミニオンを見極め、他の事にマナを回す。

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④デーモンハンター

ミッドレンジにサムローコンボをする際にはできるだけサムローの体力を9以上にすることを優先しターンを渡す。(ライフがイリダン党の審問官+公開情報の圏内に入っていない場合)

OTK特化型とは精神与奪者イルシアを引き、タイミングよく当てる。ほぼそれだけの勝負となるが、相手が肉の巨人のケアをしてこず、なおかつイルギノスがデッキ底にあった場合はオニクスの魔術書士や命を束ねしものアレクストラーザなどと絡めて押し切ることがごく稀にある。さらに審問官とのハイブリッド型の事も考えると、単純な攻めの展開およびOTKを潰した後を意識して損はない。

イルシアが初手にある場合は相手がミッドレンジである裏目を気にせず絶対にキープする。

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⑤パラディン

アグロは序盤中盤を凌げば枯れていくためヒステリーで上手く盤面を壊滅させることを意識、マリガンでも狙っていく。

聖典パラディンには中盤で肉の巨人などを駆使して正義の聖典を使わせ、最後は夢見るものイセラので聖典を消去して押し切るプランを意識する。それをスムーズに行うためドラゴン学の予習によるコスト軽減と手札を上手く管理する。共通して意識する事としては一気に吐き出せるようにカードを貯めておき、救いの聖馬をザイレラや剣匠サムローのAOEに巻き込むというものがある。

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⑥ウォーロック

ほぼ勝ち目のないコントロールしか居ない。それに対する非常に細い勝ち筋として錆鉄の守護者ラストウィックスのコピーと更なる量産や魂の鏡からの死者蘇生でチケッタスを量産、イルシアで変妖前のチケッタスを使うなどがあるので一応は諦めず戦う。

逆にウォーロック側は余計なことをせずチケッタスを最速で安全に出す事、キーカードを燃やさない事、ラストウィックスを渡さない事だけを考え、イルシアがコスト軽減されるなどの事故が無ければ絶対に負けないマッチと言える。

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⑦ローグ

武器型だった場合に酸性沼ウーズが無いと勝負にならないため、強気にワンド職人とドラゴン学の予習以外をマリガンしてウーズと洞察を探しにいき、ウーズを引けたら死者蘇生をセットキープする。また、武器型はあまりミニオンを出してくれず肉の巨人は除去されるか無敵武器で殴り倒される上に影纏いもあるので神格化にはあまり期待できない。

ミラクルに対しては高効率型T4C0ロボによるコストダウンに対してイルシアを投げる。相手はアレクストラーザの使いまわしでバーストを出すためにセルフバウンスカードを温存するため、影隠れ2枚赤煙のテンウー1枚のすべてが見えていない場合は交換用に手札を調整する必要はない。

イルシアを出す→セルフバウンス以外のカードをできるだけ捨てる→イルシアをバウンスしてもう一度出す→勝ち筋の消えた手札を相手に返却

相手が中盤以降でコストダウンしてきたらこれによる詰めを行う。

こちらはバーストを出されなければ比較的有利で、序盤に投げられたロボはどうせ綺麗に処理できないため手札が整う前にさっさと起動させてしまった方が良い。

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⑧ドルイド

殆どトークンなため1枚しかない糾弾を探す必要があるが、ミニオンを出せないと厳しいためワンド職人と猛毒スコーピッド、4マナドラゴンを探せるドラゴン学の予習はキープする。(糾弾はこのマッチのために増やしても良い)ヒステリーは相手に突出したミニオンがおらず刺さりくいのがネックで、個人的にはそれより先出しできるミニオンをマリガンで探したい。サムローに当てられる真言・宴や真言・不屈を発見しておくと後で救われるかもしれない。

星界配列に対しては良いタイミングで精神与奪者イルシアを投げて森番オムを抜きたいが、相手は練気や電光刹花を持っているため結局は勘でプレイすることになる。重めのドラゴンを発見しつつ手相占いを温存して攻めのプランをとっておくと星界配列を使われても逆に押し込める可能性があるのでイルシアを持っていないときは一応意識する。

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⑨シャーマン

(あくまでナーフ直後時点では)かなり少なく主流が不明。とにかく酸性沼ウーズを狙うマリガンをする。その中では多いであろうアグロにドゥームハンマーを握られてしまったら肉の巨人を駆使してとにかく盤面にミニオンが残ることを祈りつつ神格化に繋ぐ。ドゥームハンマーから回復で逃げようとする時はストームストライクなどによる打点強化をまず最初に計算に入れる。

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⑩ビートダウン全般およびトークンドルイド

剣匠サムローを素で1度使い、墓地を管理することでコンボ成立までに死者蘇生での回収を行えるようにする場合がある。

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⑪発見やワンド職人から得られる意志収束について

バフや断末魔が強力な相手以外に(主に火力で取りにくい肉の巨人に対する)凍結にも有効なため、頭を冷やせ!を持つメイジやローグに対しては適当に切りすぎると痛い目にあう。また、ゴーレム造形師カザカスの凍結能力に対してなど思わぬ場面でも活躍することもある。

セセックを綺麗に回転させられる、盤面を綺麗に取れるなど理由があればもちろん切っていくべきなのでリスクとリターンの判断を迫られるカード。

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以上が自分が意識してプレイしているポイントです。意志収束については、

「たまたま裏目を引いたから負け、そのきっかけを引きずってしまっている。確率的には点数除去を意識して盤面を強化すべきだった。」

というよくないパターンから出たものかもしませんが、その試合ではあまりに適当な切り方をしてしまったが故に凍結連打でピンチに陥ったため、頭の片隅に置いておいて損のない情報だと思います。


では最後にカードの入れ替え案について触れていこうと思います。


入れたいカードは山ほどあるものの…?


タイトル通りです。錆鉄の略奪者やケルスザード校長など神格化による回復の安定や上振れのあるミニオン、更にはペン投げ野郎やコンボの破壊のために影の狩手ヴォルジンを入れたこともありました。

ただこのデッキはもともとスペースの厳しいコントロールプリーストから安定感のある聖なる一撃セセックのヴェールウィーヴァーの2枚目、糾弾の2枚目を抜いた上で独自のギミック4枚をねじ込み、密言・死のようなパラディンに有効で本来入れたいような選択カードすら切ってしまっている状態です。

これ以上長くなる前に結論を言ってしまうと、できるだけマッチング時点での後悔がなく、特色である肉の巨人セットを採用したい場合はこのリストが固定となります。


とはいえ除去は入れたい!

と思うのは当たり前なので以下にはリスクを承知の上で割り切ったり、分布の変化があった場合に何を外すかを書いていきます。

まず対象を取る呪文が少なくせざるを得ないのでセセックは1枚で良いのでしょうが、トークンドルイドを意識して糾弾を2枚にしたり、大型単騎に負けるのが嫌なので密言・死を入れたりしたいところです。

その場合の入れ替え候補ですが、自己研鑽の剣猪牙の利器以外は破壊しなくてもゲームが完全崩壊するほどの力が無いと個人的には考えているので、そこをデッキ分布とそもそもの相性から判断して切って良いのなら武器破壊以外に追加効果がなく、「どうせ武器破壊したところで仕事はされている」となりがちな酸性沼ウーズがどうしても候補に挙がってきます。

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ただ、いくらその武器だけで勝敗を決さないとはいえ、最近流行り始めたウォリアーに先導者の斧を強化されて4回も振られた日には勝てるマッチを落とす可能性が出てきます。それにウォリアーはどこかしらで武器を握ってくるのでウーズの効果自体は腐りません。

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また、アズィノスのウォーグレイヴは多くの武器と同じく耐久1の状態でこちらにターンが回ってくることが多いですが、その耐久1が厄介で次のターンに追加攻撃の種に使われてしまうとこのデッキの大事なプランである神格化による回復が潰されやすくなってしまいます。ミッドレンジデーモンハンターには元々勝てる可能性があり、そこには回復がしっかり機能するからという理由があるのですが、10点オーバーの火力を平然と出してくるという事実もまたあるため出来得る対策はしておきたい所です。

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以上の理由から安易にウーズを外すことはできませんが、この区切りで触れた「割り切り」をできるのであれば外してしまって構いません。これはこのよくわからない肉の巨人型だけでなく普通のコントロールにおいても同じだと思います。(実際にウーズ無しのコントロールもよく見ます)

上記の理由からウーズが駄目と考えた場合は他のカードと入れ替えになりますが、小型ミニオンはこれ以上減らせませんし、夢見るものイセラを抜いてしまっては発見の引きが悪かった際に聖典パラディンというナーフでせっかく勝てるようになった相手に対してのフィニッシュおよびミラーでの耐久合戦に不安が出てきます。

5/4追記

ではどうするかというと…洞察を抜くという手があります。

洞察はOTKデーモンハンター戦以外、これでなければいけないというマッチがなく、最近増え始めたミラーマッチで足かせになるためです。

他のカードは本当に軸となるものばかりなので、コンセプトを崩さず枠を作るのであれば洞察が無難でしょう。

最後に

肉の巨人、貪蝕の疫病、神格化のビートやバーンに対するカウンターパッケージについて触れるだけのつもりが、気付いたことをひたすら足していくうちにやたらと長くなってしまいました。

ベースがコントロールなのでウォーロックが増えるだけで死んでしまうようなデッキですが、環境に合っていると感じた時にでも使っていただければ嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。

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