【ハースストーン】シャドウプリーストのキーカード選定とイルシアの基本的な使い方について
こちらでは予定していたスタンダード版シャドウプリーストの各種キーカードについて書いていこうと思います。
※ヒーロー相性については長くなるので割愛します
4マナ帯のキーカード達
他の4マナを使えなくなるゴーレム造形師カザカスの有無によってキーカードが変わります。
ゴーレム造形師カザカス
単純なカードパワーの高さからとにかく安定感のあるカードです。盤面取り、ドロー、隠れ身による次ターンでのリーサル狙いに加えて破壊された場合には死者蘇生のプールが充実するなどこのデッキとの相性は最高です。ただ、即効性がないため5ターン目以降にミニオンのパワーで押し切る事の難しいウォーロックを相手にする際には次に挙げるバーンカードの方が頼りになります。
虚無の欠片/ナイフ売り
スタンダードではほぼ替えの利かないバーン、除去カードです。
ナイフ売りは相手に渡し、使われてもダメージソースとして仕事を果たせるため精神与奪者イルシアとの相性は良好ですが、アグロ対面で出すに出せない場面が存在することや、虚無の欠片よりこちらを優先することで黄昏の槌の欺瞞者のサーチ先が無くなりがちなのが弱みです。
逆に虚無の欠片はアグロ対面においてダメージレースを有利に進められ、黄昏の槌の欺瞞者を強く使う事も出来ますが、イルシアをさっさと出してしまいたい時に手札にあると非常に邪魔で、仮に持っていなくても渡したデッキからトップドローされる(=盤面処理とライフ回復というこのデッキが一番されたくない事をされる)リスクが常に付きまとうのが弱みとなります。
これらのカードがあればウォーロックやメイジに対して盤面から出せる打点に限界が来てしまってもヒロパと合わせて勝ちに行けるのは心強いです。また、これはメイジ戦限定ですがバーンカードはアイスバリアを誘発しないので、8点以上の戦闘ダメージが望めなくなった時点でバーンのみでの削りに切り替えられるのも利点となります。
冷血なる教師ギャンドリング
比較的初期から採用が確認されていたカードで、これを最速で出し次第効果を起動できる卓上インプかマーロック・タイニーフィン、もしくはその両方とセットで採用されます。効果で召喚される落第生トークンは体力が4なので飛び火や焼け残り特売単体で破壊されず、本体も体力6でそれなりに信用できる数値です。盤面から出る打点が重要で、雄叫びミニオンの多いシャドウプリーストと噛み合ったカードと言えます。
また、このカードはミニオンをトークンに変身させるわけではなく一度墓地に置くため、ギャンドリング下で0マナミニオン召喚→トークン生成→死者蘇生と繋げば回収した0マナミニオンから再びトークンを生成する動きも強力です。そうそう都合よくはいきませんが、それだけでゲームを決める力を持つコンボなので狙える時は狙っていくと良いでしょう。
欠点としてはレジェンドであるこのカードのためにパワーの低い0マナミニオンによるスロット圧迫がされてしまう事が挙げられます。ギャンドリング以外にも旅商人やくねくね怪異など相性の良いカードは採用されますが、それらのシナジーがハマらなかった場合にカード1枚1枚の質の低さが枷となります。減った手札は貪欲な読書家が回復してくれるものの、うまく手札を使い切るのは案外難しく、プレイもブレやすいです。
また、もう一つの地味な欠点として虚無に触れし従者や貪欲な読書家をギャンドリング下で出そうとすると落第生に変換されてしまうため、追加打点やドローが望めないというものがあります。(そもそもギャンドリングのおかげで打点やミニオンの質が高まっているので欠点というよりミスプレイをしないように注意する点ですが)
クロスローズの番所
クエストメイジやシャーマンの飛び火に強いカードです。さすがにウォーロックの魂裂破からミニオンを守るのは難しいですが、他のバフカードを組み合わせつつ展開すればこのカード+1体ぐらいは残すことができるでしょう。そのためこれを採用する際は元々の体力が高い封印されしホムンクルスやバフと展開を同時に行えるガーディアン改造屋、クルティラスの従軍司祭の枚数を増やすのが効果的です。
また、面白い使い方として名付けられざるもので高スタッツの番所を動かしつつ効果を維持するというものもあります。
その他パーツ選定(上記項目内で触れたものを除く)
その他パーツによるカスタマイズに関しても軽く触れておきます。
思念撃破やシャドウボンバーの無いスタンダードでは盤面から出す打点が余計に重要なため、それを通すためのカード選定が重要です。
エルフの射手
パラディンが多いときに採用します。盾情可憐な女騎士の聖なる盾を剥がしてヒロパで取ることができる他、ささやかながらバーンカードとしても機能します。
守りのローブ
クエストメイジ戦を更に安定させ、ヒロパが重要なミラーに強くなります。クエストハンターが流行るような事があればそちらにも刺さるので覚えておくと良いでしょう。本体は最低限の体力を持ち、クルティラスの従軍司祭を当てれば魂裂破まで耐えられます。
封印されしホムンクルス
殆どのリストに入っていますが、自分はテンポよくバフミニオンを置きづらい事を嫌って入れない事もあったので一応触れます。後引きすると弱い分初手から置けた場合、対アグロで大活躍します。特にドラゴンモーの監督者との相性が抜群で、できればセットで採用したいカードです。
また、攻撃を介して除去をしてくる各種武器や公園のヒョウに最大効率で攻撃させない壁として機能する点や、イルシアのプレイ時に邪魔にならない(相手に使われてもすぐには仕事をしない)挑発ミニオンであるという点も見逃せません。
教団の新入会員
こちらも定番寄りですがメタカードではあるため触れておきます。
シャーマンの蛇寺院のポータルやウォーロックの魂裂破のような戦況を一変させるカードが使われる直前にプレイするカードです。もちろん標準スタッツなので他に良いカードが無ければ適当に出しても構いません。
弱点を挙げるとすればミラーにおいてツアーガイドからのヒロパを受けるとテンポロスが激しいことです。ミラーでは特別な理由がない限り体力3以上が正義なので効果の刺さりにくいこのカードはなかなか役割を持てません。
マナ食らいのパンサーラ
影のヒロパが強力なため最初はよく採用されていましたが、他のカードに枠を取られている印象です。体力3でミラーに強く、癖が少ないため悪くはありません。
キング・ムクラ
1、2マナとミニオンをしっかり置けていればバナナを有効活用されないため強力ではあるものの、剣匠サムローや高効率型T4COロボの存在が気がかりです。ルーン刻印ミスリル・ロッドに関しては0コストバナナのあて先がワイルド程充実していないため、そこまで気になりませんがウォーロックはハンド系シナジーのカードを持つのでその手助けをする可能性はあります。
日陰草の非行生徒
序盤に盤面を五分以上にしたい時に活躍するほか、除去で守ってくる相手に対して圧力をかけることができる点が優秀です。2コストなので中盤以降ヒロパとの組み合わせがしやすく、盤面を取られがちな中盤にもダメージ源としてそこそこ信用できます。
ミラーにおいてもワイルドと違って影布の針が無いぶん、安定して役割を果たせます。
ただ、スタンダードの重要カードであるガーディアン改造屋とのアンチシナジーだけは苦しいのでマリガンの際はそれを意識し、テンポよく置けるような組み合わせを残さなければなりません。
ネルビアンの卵
最近、個人的に使用しているカードです。バフ呪文を入れられないため、くねくね怪異とドラゴンモーの監督者のフル投入はほぼ確定してしまいますが、最低でもAOEへの対抗策として機能するので悪くありません。ケアしきれない事の多い魂裂破や爆発の罠に対して抗う事ができ、クロスローズの番所やゴーレム造形師カザカス、冷血なる教師ギャンドリングなど4マナのキーカード達との相性も良いです。
精神与奪者イルシアの使い方
次はイルシアの個別項目です。
盤面を取った状態で弱い手札を押し付け、実質追加ターンを得て殴る。だけなのであまり難しく考える必要はありません。
…が、組み合わせるカードによるリスクやプレイする際に気を付ける事が無くはないので、それについて以下で解説します。
①イルシアを使うタイミング
盤面を取ってからというのは当然ですが、どの程度取ってから使えば良いかは大体アドリブになってしまいます。
さっさと使うか、もう少し欲張るか?悩ましい場面は多いですが自分はこれのプレイ後2ターン+バーンカードで勝てる見込みがある時に加え、以下のような基準でプレイしています。(特別気を付けるマッチのみ抜粋)
シャーマン
電光刹花を警戒し1T、2Tとテンポよくミニオンを出して先手後手問わず3Tで使う。不利マッチなのでそれまでに電光刹花や飛び火が来ない事を祈ります。
ドルイド(配列)
こちらも電光刹花を警戒。少しでもミニオンを並べられたら最速で。
ローグ
完全に盤面を取るか高効率型T4COロボの起動を見てから。
こちらがアグロであると即バレする関係上相手はロボを素出ししてくることがあり、イルシアさえ持っていればこちらでタイミングを計りやすいです。
ウォーロック
魂裂破が来る直前で使います。
相手のツアーガイドやマナ喰らいのパンサーラが来なかった場合、後述する小技を狙いやすい相手です。
要は、致命傷になる除去や回復カードのタイミングを見計らったりコスト軽減やコイン系のカードを切られる前に急いでプレイするという事です。
文字にすると当たり前の事しか書いていないようですが、実戦で手札を眺めていると1ターン欲張りたくなったり逆に見切り発車したくなるケースはそれなりにあるため、相手のヒーローやその挙動をしっかり見て「ここで使うのは効率が悪いが盤面には代えられないので妥協する」「ローグ相手なら貰った手札で更に動ける可能性があるかもしれないから1ターン待つ」など、一考する事を改めて意識することは大切です。
②相手にカードを渡すことで負うリスク
これは4マナ帯のカード解説でも少し触れましたが、イルシアを最もプレイしたいタイミング(だいたい3~5ターン目)が来た瞬間に盤面を返せる、延命に使えるカードを自分が持っているとフィニッシャーとしての価値が一気に無くなってしまいます。これには主に虚無の欠片や7マナ以降の転生霊柩が当てはまります。(ガーディアン改造屋やエルフの射手なども盤面干渉できますが、そこまで気にしていてはキリが無いので割愛します)
それらを抱えた場合、「じゃあこの虚無の欠片を使ってから…」などと1ターン待っている間に機を逸し、除去や挑発ミニオンの展開、コンボの成立を許してしまうことが大半でしょう。黄昏の槌の欺瞞者を採用している場合はそのサーチ先が絞られていて虚無の欠片が手札に加わりやすい事が皮肉にも枷となります。
虚無の欠片はこのリスクさえ考えなければ使いどころが多く入れておきたいカードですが、このデッキはイルシアのパワーに依存しているところがあるため、少しでも強く使う事を考えるならば外してしまって良いでしょう。バーンカードとしてだけならナイフ売りを入れる手もあります。
逆に霊柩に関しては転生先がイルシアを邪魔するリスクがほぼ無い7マナミニオンであることに加えて対アグロ札としての強さも持っているため、個人的には入れた方が良いと考えています。(入っているリストは少ないですが)
③手札を渡すリスクの軽減と更なるコンボ
次は逆に渡しても良いカードについてです。渡すこと自体が強いわけではありませんが、イルシアのプレイ後遅くとも2ターン内に勝負の決する事の多いこのデッキにおいては、有効に使われないというだけで十分ありがたい事です。
貪欲な読書家
相手はこちらのカードを減らすために1枚でも多くプレイしたいところですが、そのためにこれを召喚してしまった場合は、3枚(以上)になった手札がこちらに返ってきます。つまり相手はこのカードをただただ返すことしかできません。他のカードは使われてしまうでしょうが、その場合は返ってきた読書家で効率の良いドローを行えます。
ナイフ売り
これは相手が盤面構築に使えるといえば使えますが、自分で出しても相手が出しても受ける(与える)ダメージは一緒です。相手が出してくれた場合は召喚する手間が省け、次ターンで火力や打点(ヒロパやくねくね怪異)にマナを回すことができるためリーサルが早まります。どちらが召喚しても虚無に触れし従者の効果が乗るのもポイントです。
死者蘇生
これを渡すとミニオンを回収しつつプレイされてしまいますが、3ダメージを与えることができ、虚無に触れし従者の効果も乗ります。それだけでも悪くはないのですがこのカードにはちょっとした小技があります。
相手のミニオンが死んでいない時、当然相手は渡された死者蘇生を使うことができません。つまりこのカードが再び自分の手札に戻ってくるのですが、その際にうまくイルシアを自爆させることで回収し、連続で手札・デッキの交換を行う事ができます。これはウォーロックやメイジ、配列ドルイドに対して非常に有効なコンボです。
ただ、イルシアを自爆させるのがなかなかに難しく、序盤でヒロパを自分のイルシアに当てつつ回収して召喚するとなるとマナが足りません。相手が渡した手札からミニオンを出してくれたとしても打点は1か2である事が殆どであるためヒロパの使用はほぼ必須です。
そのため、これを狙うと決めた時点でツアーガイドで0コストにしたヒロパを温存したり、できる事なら奪った手札からナスレズィムの接触などのカードをイルシアに使用しておくなどの工夫が必要です。(後者はコインを奪えた際に狙いやすいです)
最後に(デッキリスト)
シャドウプリーストの構築を数タイプ載せておきます。
完全にメジャーな構築はそこら中に出回っていると思うのでそれをベースに自分が作成したものを載せました。(変なカードが入ってるので弱いと思ったら適当に抜いて定番カードを入れて下さい)
カザカス
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ギャンドリング
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番所
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スタンダードはワイルド程やりこんでいないのですが、このアーキタイプは見た目より強力でレジェンド帯で100戦して勝ち越すほどのパワーは持っています。
ギャンドリング型の戦績
イルシアや死者蘇生がナーフ回避できるか怪しい所ですが、それまでは遊べて、なおかつ信用できるデッキだと思うので興味のある方は是非組んでみて下さい。
お読みいただきありがとうございました。
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