平家物語

アニメ「平家物語」を最終回まで観る。
すごい物語だった。

山田尚子監督と吉田玲子さんのお名前をクレジットで拝見して、
どうしてもあの日のことを思い出さずにはいられない。

「先を見る」びわは、もう起きてしまったことのあとにいるのと同義だ。

最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても
今だけはここにあるよ、と羊文学が奏でるたびに
「人は死に様だけで語られるべきではない」と強く思う。

そこに悲しみも怒りも憎しみも呪いもあるとしても、
それでも生そのものは美しく、たくましく、強く、楽しくて、面白くて、笑顔だ。

今は何もできない場所にいるからこそ、自分は祈り、伝えていくんだと、そう思った。

そして願わくば、私もいつか、祈られ、伝えられてほしい。
平家物語のように広く壮大でなくても、
誰も気づかないような小さな息吹であったとしても、
種が落ちて芽を出すように、紡がれていきたい。

その時が来るまで、祈り、伝えていきたい。



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