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第1回GT次世代育成セミナー

5月20日、21日とGT次世代育成セミナーが開催されました。
藤森メソッドを次世代に繋げていく、残していくということを私たちは真剣に考えています。今回のセミナーはその思いを皆さんと共有し、実際に各施設としてどう取り組んでいけばいいのかのヒントになればと考え、企画いたしました。

○藤森先生より「これからの保育」について


・個別最適な学びという言葉があるが、
それはこの保育の中で常に大切にしてきたことである。
子どもの発達に即した支援をしていくこと、子ども個々の発達に応じた保育を行うために、チーム保育、異年齢児保育、選択制の保育、子ども主体の保育などを提案していきた。
乳幼児施設は子どもの発達を保障していくことが目的なので、
「個別最適な支援」ということなのかもしれない。

・藤森メソッドはギビングツリーの代表として提唱している。

・ジェレドダイヤモンドが提唱している伝統的子育て
乳児に複数の成人とスキンシップさせる
離乳を遅くする
添い寝する
乳児を抱き抱え、正面を向かせる
グループ育児を増やす子どもの泣き声にすぐに反応する
体罰を避ける
子どもに自由に探検させる(目を離さないように)
異年齢の子どもと遊ばせる(小さい子、大きい子にも意味がある)
とあるが、これらのことはまさに私たちの保育で大切にしていることである。

参加者の皆さんに「次世大福」をお渡ししました。

○参加者の皆さんでディスカッション


17名の参加者の皆さんを2グループに分かれてディスカッションを行いました。

上記の内容をまずは参加者の皆さんで共有して、ディスカッションに入りました。
具体的な内容は割愛させていただきますが、非常に密な内容でした!

○懇親会


参加者の皆さんと懇親会を行いました。
懇親会では、高田馬場のイタリアレストランのオーナー鳥海さんたちがきてくださり、オードブルや飲み物を用意してくださいました。

〜2日目〜

○呉竹会理事長 こだまの森こども園園長 石田先生より

呉竹会は現在、埼玉、新宿、三茶、駒沢の4つ施設があります。石田先生からは、見守る保育・藤森メソッドをどのように園の中に、法人の中に取り入れていったのかというお話をしていただきました。
その中で「いつの時代も通用する保育」を実践していきたいという思いを大切にされていたそうです。

園庭についても「行事主体から、日常の遊びを主に」というテーマで変化をさせていかれていました。

「特にチーム保育にはこだわっている」
保育を行う上で、チームで保育をしていくことの大切さを丁寧に実践しているというお話がありました。

「一人で考えるのではなく、仲間と一緒に考える」
「それぞれの意見を聞いて調整する」という言葉がありました。まさにこれは藤森メソッドにおける「子ども同士の関わりを大切にする保育」の目指す子ども同士の姿ではないでしょうか。
よく藤森先生は「子どもの姿は大人の姿を映す鏡である」というようなことを言われますが、まさに、このような子どもの姿を目指すために、職員同士もこのような姿勢でいなければいけませんね。

チームとしての指針、とても参考になりました!

石田先生が実際に実践されてきた内容だからこそ、とても説得力のある、そして、現場でこの保育を変えようとされている先生の勇気になるような言葉がたくさん溢れた時間でした。
具体的な内容はここではお知らせできないのですが、実際に変化の中に行動された方の言葉は本当に響いてくるということを感じました。

○実践発表①青山こども園園長 小松崎先生より

・自園に戻って、藤森メソッドを浸透させるためにどんなことを子ども、職員、保護者に分けて、分かりやすくお話をしてくださいました。

・「何かをするなら、何かを減らさなければいけない」という藤森先生の言葉を意識し、行事、書類などの見直し行い、それらを減らすことで、保育の中身を深めることに時間を使っていったそうです。

・朝会で「見守る保育の三省」を導入
毎朝の朝会で見守る保育の三省を職員で確認するようにしたそうです。

・小松崎先生の話からは、とても丁寧に職員の皆さんの意欲を高める工夫をされてきたということが分かりました。このような丁寧なアプローチは、人と人とのつながりが重要になる保育という職場では、忘れてはいけないことだなと改めて気が付かせていただきました。

・最後に、石田先生のお話の中でもありましたが、小松崎先生も「変わり続ける園でありたい」という言葉がありました。
「変わらなければ批判は起きないが、よくはならないのではないか」という言葉も印象的でした。

○みのりこども園副園長 西村先生より


・次世代として
園長先生が早い段階で保育を見守る保育・藤森メソッドに変えていてくれていたので、保育をガラッと変えるということは経験せずにスムーズに入れた。

だからこそ、自分の役割はその保育のアップデートではないかと感じ、行動をしていった。そんな中、自分の中で大きな出来事が起こってしまう。

副園長として園に戻ったことで、自分の立場が変わっていて、自分の言葉に重みがあり、職員との関係に難しさを感じた。そこで、アップデートにはまず、自園の風土、職員、文化を知るために「見る」ことに徹することから始めようと思った。

その中でも、職員への情報発信は心がけた。様々な研修を企画したり、動画をうまく活用した研修報告を行うというように、職員が興味を持つきっかけはつくるようにした。

・ブラヘイジをオマージュした「むねさんぽ」を企画

保育を多角的なアプローチから深める藤森先生のブラヘイジを参考に、「むねさんぽ」を企画し、行なった。

・職員さんとコミュニケーション
職員さんと個別に茶話会という面談を行なった。そこで、職員さんそれぞれの理解度、個性を把握し、管理職としてどのような課題があるのかを明確にするようにした。

・最後に

藤森メソッドをを世界や日本に発信し、継承していきましょうという言葉がありました。

○最後にディスカッション


初の試みである次世代育成セミナーにご参加していただきありがとうございました。私たちはこの見守る保育・藤森メソッドを継承し、これからの時代に残して行くことが使命であると思っています。そして、それはとてもワクワクすることです。今回の研修では、各施設でこの保育を継承していくためにはという具体的な実践を知ることができました。それを丁寧に行うことが、見守る保育・藤森メソッドがこれから残っていくことになりますし、何より子ども、職員、保護者のためにもなることだと考えています。そして、何より楽しいことなんだと思います。

今後も次世代育成セミナーは開催していく予定ですので、皆さんのご参加をお待ちしております!

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