バンドや曲に馴染むディレイのセッティングのコツとは?
こんにちは!
GT SOUND LABのTAKUYAです!!
ここ数年ではディレイペダルの性能がどんどん高性能になってきたことで、サウンドの質は言わずもがな、最新の機種は選択できるディレイ・タイプの数もかなり多くなってきています。
その反面、音作りの選択肢が多くなったことで、セッティングに迷ってしまう場面が増えてしまったのではないでしょうか?
ギター単体だとサウンドが美しく響きわたるものの、バンドに持ち込むとなんだかしっくりこない・・・といった声をよく聞きます。
そこで今回は、モデリング・ディレイを使ったセッティングのコツを紹介したいと思います。
目的に合ったモデルをチョイスし、適切な音作りをすることで、機材の持つポテンシャルを最大限に発揮する上でのヒントにしてみてください。
まずディレイの音作りにおける永遠の課題の1つはリードやギター・ソロのサウンドを、いかにオケと自然に馴染ませるかという点だと思います。
モデリング・ディレイを使って馴染みの良いサウンドを作るためのポイントは、大きく分けて3つ考えられます。
「ディレイタイプの選択」
オケと馴染ませやすいのは、アナログ・ディレイ系やテープ・エコー系です。 一口に「テープ」 と言っても、最近は年式や具体的な機種といった様々なヴァリエーションまで再現されていることも多いですが、オケとの相性という意味では 「OLD」 や 「AGED」 などのキーワードを持つ古めのモデルを選びたいところです。
特に “Space Echo" や"Echoplex" をモデリングしたタイプだとテープの独特な歪みまで再現されていることが多いので、馴染ませやすいと思います。
「サチュレーション」
続いて、馴染むサウンドを作る上で欠かせないのが「サチュレーション」になります。
これはディレイ音を飽和させることで、ドライ音よりも一歩奥で空間を埋めるような音圧感の高い響きを作ることができる機能です。
“INPUT"ツマミ(入力レベル)など、サチュレーションを細かく調節できるコントローラーを有している場合は、明確に 「歪んでいる」 と感じられる一歩手前を狙うとちょうど良い飽和感になります。
「ハイカット」
そして、オケと馴染みの良い響きを作る上で、 モデルの選択以上に重要なのが「ハイカット」になります。
これでディレイ音のエッジを丸めると、 ドライ音に対してさらに一歩後ろで鳴っている感じを演出することができます。
サチュレートさせてハイカットも入れるとなると、サウンドが重たくなり過ぎて、やや抜けが悪く感じられることもありますが、そういった場合にはハイカットに加えてローカットも入れるのがオススメです。
こうすることによりサウンドをミドルに寄せることで、 現実空間の響きに近い自然なエコーを得ることができます。
ここで1つ裏技を紹介します。
ディレイを単体で使用するだけでなく、もう1つ別のディレイやショート・リヴァーブを加えると、より自然な響きを作ることができます。 これは楽曲のミックス作業でも頻繁に使われる手法になります。
例えば、メインのディレイが4分音符で鳴っている場合、 8分音符や付点8分といった少し違うタイムで鳴らすのがポイントです。
この時の音量はメインのディレイと同じかそれより少しだけ小さめにするのが効果的です。
足すのはメインのディレイと全く同じタイプのサウンドでも良いのですが、 少し趣の違ったディレイを使うと更に複雑でリアルな響きを作ることができます。
もしリヴァーブを足す場合には、 短めでキレの良いタイプを使うと良いでしょう。これにより、ドライなルーム・リヴァーブや短めのプレート・リヴァーブを使用した、いかにも「リヴァーブをかけました!」 という雰囲気ではなく、 ディレイの輪郭が滲むような心地よい響きを作ることができます。
高性能ディレイペダルには複数のディレイタイプが搭載されていますが、どれか1つしか使っていない人も多いのではないでしょうか?
それでは非常に勿体ないので、ぜひフレーズごとにディレイタイプを切り替使ってみてください。
続きの記事では各フレーズなどのシチュエーション別に有効なディレイのセッティングのコツについてご紹介したいと思います。
お持ちのディレイの性能をフルに発揮させ、サウンドのクオリティーのもう1ランク上げたい方、そもそもディレイのセッティングについてイマイチよくわからないという方もよかったらチェックしてみてください。
なお、10部販売したら値上げさせていただきます。
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