SAPの自動支払における銀行仮勘定とは?

時間がない人のために1秒でわかる結論

銀行仮勘定とは、FBデータ作成漏れを防ぐための勘定。


1. 本編

こんにちは!

今回は自動支払処理で発生する銀行仮勘定(他にも振込仮勘定など呼び方は様々ありますが、以下銀行仮勘定で統一)について書いていきます。

あまり聞きなれない名前の勘定ですが、銀行仮勘定とは一体何なのでしょうか?

2. SAPの自動支払処理

まず最初にSAPの自動支払処理について説明します。
支払処理は以下3ステップで最終的な支払処理を行います。
具体的には①支払提案→②支払→③印刷処理です。

①支払提案:支払内容を仮確定させる処理です。
支払提案を行うことで実行する支払対象の一覧が確認でき、支払対象の修正などを行うことができます。また、取り消すことで何度でもやり直しが可能です。
ここでは仕訳は発生しません。

②支払:支払内容を確定させる処理です。
支払処理を行うことで実際に支払のフローに入ります。一度実行すると取消はできません。(厳密には削除できますが、債務明細が消し込まれるため、消込済明細再登録が別途必要です。)
(仕訳)
買掛金 100  / 銀行仮勘定 100

③印刷処理:FBデータを作成する処理です。
対象の支払方法が銀行システムに送付するFBデータを作成する場合、印刷処理を実行したタイミングで作成されます。
(仕訳)
銀行仮勘定 100 / 預金 100
※手数料が相手負担の場合、銀行手数料が発生します。


3. 銀行仮勘定

自動支払の中で、②支払及び③印刷処理で銀行仮勘定が発生しています。
この銀行仮勘定はどんな意味を持っているのでしょうか?

支払及び印刷処理は手動または自動で実行されます。
正しく実行していると銀行仮勘定は必ずゼロになるのですが、月次で銀行仮勘定を確認すると稀に銀行仮勘定残高がゼロになっていないケースがあります。

その場合、支払は行なっているけどFBデータを作成していない・・・という状態になってしまっています。

債務から見ると、消込されているので支払済かと思いきや、FBデータの作成が完了していないため、支払が漏れてしまいます。

モチロン支払漏れは銀行のステータスを見たりして確認をするのですが、仕訳からも確認できるように銀行仮勘定を使っているんですね。

銀行仮勘定は通過勘定(会計的に意味がなく残高をゼロにすべき勘定)とはいえ背景まで説明できるようにしておくと理解が深まりますね。

40代の子育て英語初心者が、子育てしながら仕事で英語が使えるように学んでいる過程、子育てなどを書いていきます。 そして英語練習のため、まとめを英語1文で表現します。 よろしければフォローをお願いいたします。