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【iRacing】ポルシェカップカーの運転のコツ

iRacingに収録されているポルシェカップカー、あまりに運転が難しすぎるので一時期は購入したことを後悔するほどでしたが、最近ようやくコツを掴んできてレースを楽しめるようになってきました。
今回はそのコツについて少し解説してみようと思います。(2021S1準拠)

ポルシェカップカーとはどんな車か

まずはスペックを見ていきましょう。

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※↑ iRacing UIの車両解説より

市販車ベースなのでスペックもそれに準じていますね。
注目すべきは500馬力近い最高出力でしょうか。レーシングカーとしては珍しくない数字ですが、この車両はGT3カテゴリーのような巨大なエアロパーツはなくリアウイングが大型化された程度で、フェンダーを拡大して太いタイヤを履くというようなこともされていないので、それを考えるとかなりの高出力といえます。

またここには記載されていませんがこの車両の大きな特徴のひとつとしてABSがないということが挙げられます。
速く走るための車ではなく腕前を競うための車なのであえて運転を難しくしているのですね。
しかもかなり強力なブレーキが装備されているのでちょっと踏んだだけですぐロックしてしまうというセンシティブっぷり。
冗談抜きでめちゃくちゃ繊細なブレーキコントロールが要求されます。

何がそんなに難しいのか

しかしちょっとパワーがあってABSがないというだけならiRacingには他にも似たような車はあります。にもかかわらずポルシェカップカーはゲーム中でも最も運転が難しいと言われるほどの評価を受けています。なぜなのでしょうか?

それにはいくつかの理由が絡み合っています。
まず1つ目はiRacing独特のタイヤモデルです。
iRacingのタイヤは他のレースシムと比べてもピークのスリップアングルやスリップ率を超えた先の粘りが全くといっていいほどなく、結果ブレーキロックしてのオーバーシュートやオーバーステアからのスピンを非常に誘発しやすい挙動となっています。

2つ目にリアエンジンという独特のエンジンレイアウトがあります。
リアが重いとトラクションがかかりやすいというメリットがありますが、反面この車は空力もメカニカルグリップもそれほど強力ではないため横Gには弱くなってしまいます。
また一度オーバーステア状態に陥ってしまうと、慣性モーメントが非常に大きいので前述のタイヤモデルとの合わせ技であっという間にスピンが確定してしまいます。

3つ目はリアサスペンションです。
この車両のリアサスペンションはバンプトーアウト特性(縮むとトーアウト)になっています。リアがバンプトーアウトの車はアクセルオンでリアが外に流れやすくなってしまいます。
この特性のおかげで、例えば鈴鹿のダンロップ~デグナー間の緩やかな左カーブや松ちゃんコーナーなど、普通の車ではほとんど意識しないような場所でもアクセル全開にしているとリアがブレイクしようとします。
一方でブレーキング時にはトーインに変化することで車体を安定させる効果があるので、一概にデメリットとも言えません。

読んでいてなんとなくお分かりになってきたかもしれませんが、この車、ABSがないからブレーキングが難しいと見せかけて実はアクセルを踏んでいる時の方が難しいのです。(ブレーキングが簡単だとは言っていない)

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じゃあどうやって乗ったらいいの?

この車を運転するコツは、ひとことで言うと「タイヤを滑らさず、転がして走る」です。

後輪駆動車で速く走ろうと思った場合、コーナー後半でアクセルをなるべく多く踏んでわずかにリアをスライドさせながら立ち上がれるようにコーナリングを組み立てていくと思います。
しかしこれまでの説明でもわかる通り、この車でそれをやろうとしても横Gがかかった状態ではアクセルを踏んだそばからリアが流れ、姿勢をキープできたとしても常にスピンするリスクと隣り合わせのような状態で車体をコントロールしなければなりません。

逆に言うと、この車を曲げるためにはそんなにアクセルを踏み込まなくても、リアをスライドさせなくてもよいのです。
前述の通りリアがバンプトーアウトなので、しっかりロールさせてアクセルを軽く入れてあげれば、リアタイヤがアウト側を向いてタイヤを滑らさずとも車の向きが変わっていきます。
すると、リアにかなり安心感のある状態でコーナーを曲がれるようになると思います。

リアを滑らさないメリットとして、リアタイヤの温度が上昇しにくいということが挙げられます。
iRacingでは多くの場合タイヤ空気圧は下限値に設定するのが最適解となっていますが、ポルシェカップもご多分に漏れずほぼ下限値一択です。ですのでリアタイヤの温度が上がって内圧も上がってしまうと一気にタイムが落ちてしまうのです。
リアを滑らさずに走ると一見遅いように感じるのですが、それ以上にタイヤのグリップが高い状態をキープできるアドバンテージが大きく、タイムも速くなります。

曲がっている間はアクセルは少ししか踏めないので、立ち上がりの際は姿勢を真っ直ぐに、とメリハリのある運転を心がけましょう。
ブレーキングも同様で、ABSがないので真っ直ぐブレーキをかけないとすぐにフロントの内輪がロックしてオーバーシュートしてしまいます。

また、慣性モーメントが大きいので進入時にふらついてしまうと一気に制御不能に陥ってしまいます。逆に、スムーズに進入すれば縁石で少し跳ねたりしても暴れずに済みます。
ブレーキは、ギリギリまで遅らせたほうが当然タイム短縮に繋がりますが、最初のうちはブレーキは早め短めに済ませ、少し高めの速度を維持しつつコーストさせながら進入するようにするとスムーズに走りやすいです。コーナリング限界自体は割と高く、ダウンフォースも少なからず効くのでボトムスピードを高く保つことでブレーキを詰めずとも比較的速く走れます。

まとめ

・減速、旋回、加速はしっかり分ける
・姿勢を安定させ、滑らかに進入する
・コーナー中盤~終盤でのアクセルの入力は必要最低限にし、
 タイヤを転がして曲がる

これが、私の考えるポルシェカップカーの運転のコツです。

乗り始めはあまりにスピンしやすいためオーバーステアがキツい車だという印象を受けますが、最初の方に書いた通りもともと相応にパワーのある車なので、ラフなアクセルワークでは容易にオーバーステアを誘発してしまいます。
余計な入力をせずじわっとハンドルを切ってみると意外と素直に曲がってくれるはずです。
ただ、一度オーバーステアになってしまうと高確率でスピンしてしまうのはこの車の特性としてどうしようもないので、他の車以上にオーバーを出さないように注意する必要があります。

投稿日時点では、現在WEEK13なので購入していない車両でもテストドライブでお試しできるようになっています!
この機会にポルシェカップカーを試してみて、気に入ったら一緒にレースしましょう(^^)

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