マルチやのうて詐欺やないかい!③~トッピング盛りすぎ注意~
Aは言っていた。
これは賢い企業だよと。
Bさんは言った。
社長は超天才ですと。
きっとそうなんだろう。
B「社長の岡本さんは、10才の時に自分でプログラムを組んでスーパーマ◯オを作ったくらいの天才なんです!」
B「VRを日本に導入した先駆者も岡本さんですし、あの超有名なゲームのCGを制作したのも岡本さんなんですよ!」
へーーすごい(棒)
なんでも、IQ140の天才なんだとか。
まぁゲーム作ったなんてね。
末端のデバッグ参加でも一応制作したことになる…。中核人物ということであれば、裏をとることも可能(エンディングに名前の記載があるはず)だが、そんなめんどくさいことをする必要もない。
このあたりの話は、話半分以下で聞いておいたほうがいい。
というか、ゲームとコンシェルジュのつながりが見えない。
海「本当にすごい人なんですね…!まじで天才じゃないですか」
B「そうなんです。そんな社長が、世の中のためになる仕組みを作りたいとの思いではじめたのが
ライフコンシェルジュなんですよ」
B「ちなみに海子さんは、デジタルデバイドって言葉をご存知ですか?」
海「はぁ、情報弱者とかのアレですかね」
B「その通りです!これからの時代、もはや金銭的な格差よりも情報の方が格差は開いていくと社長は考えていて、その格差を少なくしたい一心なんですよね」
要約するとこうだ。
今やわからないことは自分で検索するのが当たり前の時代だが、検索結果で出てくるのはリスティングなどにお金をふんだんに使える一部の企業ばかりである。
しかし、地元の人間しか知らない、隠れた名店やサービスがこの世には溢れている。
もっと選択肢を増やしていくべきだ。
そういうお得なサービスにリーチするための方法を残念ながら持ち得ない人のために、このライフコンシェルジュは来年サービスインされる(予定)。
具体的には、ライフコンシェルジュとエキスパートと呼ばれるサービス提供者(カフェやレストラン、ホテルなどを指す)が専属契約して、利用者にお得に使ってもらえるという仕組みである。
ライフコンシェルジュ会員ならトッピング無料とか、ちょっと安いとかそういうことだ。
店舗側のエキスパート登録は無料で、ライフコンシェルジュ会員(利用者)に対して積極的に店舗利用を勧めてもらうかわりに、会員からの売上数%をキャッシュバックするということらしい。
B「いわゆる、三方良しというやつですね!」
なんか良さげに聞こえなくもないが、これ、エキスパート店はよほどの集客がない限り、ものすごくハイリスクである。
客単価からの利益がどの程度出るかは店舗や商売形態によるが、顧客にサービスした上に、提携先にも売上の数%を支払うなんて正気の沙汰ではない。
サービスによっては、その数%が損益分岐に関わる。
少なくとも有料トッピングが発生するような形態であれば、せいぜい平均客単価3,000円だろう。うち、トッピング代もあわせて300円をライフコンシェルジュにバックするとしたら、凄まじい薄利多売を覚悟しないといけないが、顧客が増えれば人件費もかさむ。結局チェーン店などのスケールメリットがないと旨味がないのでは?
そして広告を打ったほうが、より高精度で利用者にリーチできる気がする。
ZOZO離れすら起きている現代において、エキスパート登録の魅力がわからない。
そもそもこのサービス利用顧客の実態管理は一体どこで誰が行うというのか。
自社カードを発行してクレジット決済限定、あるいはトークンを利用するのであればもしかすると可能かもしれないが、自分で検索してお店を探すことすら人任せにするような人が、クレジット決済に前向きになるだろうか。paypayに代表される電子決済システムならなおのことだ。
自慢にもならないが、わたしの母は情報弱者の最先端を走っている。スマホ検索もままならないし、クレジット決済はビビって手をつけない。
ちなみにポイントカードは大好きだ。
こういった層が田舎にゴロゴロいるのは確かだが、この手の層は徹底してアナログにしがみつくことがしばしば見られ、誰かに頼むとしてもまず身近なところにしか声をかけない。
それ以外の方法を知らないからだ。
そして何より、ライフコンシェルジュから提携店を積極的に勧められる時点で選択肢が増えるどころか減っている。
検索すればまだ自分で選ぶことができるが、サービス利用をすることによって選ぶことそのものが限定されるのではないか?
「利用するかどうかは選ぶのは本人です」
ってそれじゃサービスに使う時間が無駄になるよ!
つっこみどころが多過ぎて息切れを起こしそうである。さすが天才が考えたシステムというべきか。
B「このサービス、月額2,000円でリリースする予定なんですよ。」
………………。
え、利用者から月額2,000円もとるの?!
年額にして24,000円?!
仮にトッピングが一個あたり200円として、120回トッピングできる金額ですけど!!!
年間120回もトッピングしたためしがないわ!
海「月たったそれだけの金額で、身の回りのことをしてもらえたり、店舗をお得に利用できるんですか?すごいですね!(*^^*)」
だんだんわたしも疲れてきた。
さっきからすごいばかりを連発しているような気がする。
B「安いですよね!賛同してもらえてよかったー。これが広まったらどんなにみんなが幸せになるか。そのためにも来年大々的に一般ユーザーを集めないといけないんです!!」
海「そうでしょうね」
B「そのためには資金が必要で。」
B「モニターの方には一番のファンということで、出資者にもなっていただくのが今回のお話なんです」
え?モニターからもお金とるの?
つづく