岩田望来騎手の2023年を振り返る(後編)

7月以降はこっち。というか7月以降が濃いですね。

7月 〜芝生える〜

とりあえずまずはこれを見てくれ。

今回もnetkeiba.comより

7月の勝鞍、全部芝。
まあ芝が多い時期ではあるんですけど、だからってこんなに偏るものですかね。笑っちゃいました。あと阪神のほうがダート強いっていうのもあるのかな。
そんな中ショウナンアレクサは勝ち方が良かったので期待してたんですが年末まだオープンに行けず。そろそろお手馬のかち合いも心配になってくる頃です。あとセキトバイーストも期待してたんだけど。
重賞……(0.0.1.3)
CBC賞(中京G3、3着)スマートクラージュ(栗東・池江泰寿)
ジャパンダートダービー(大井Jpn1、11着)テーオーリカード(栗東・高柳大輔)
中京記念(中京G3、13着)アドマイヤビルゴ(栗東・友道康夫)
アイビスサマーダッシュ(新潟G3、14着)ヴァガボンド(栗東・清水久詞)

8月 〜掴む〜

チャンスはいくらやってきても掴まなければ離れていきます。今までなかなかそれができていなかったのですが、ここにきて2連続でそれをやってのけました。
まずはレパードSをライオットガールで制して半年以上ぶりの中央重賞勝ち。ここは牝馬ながらに強気に動いて押し切る騎乗でしたが、陣営ともども前走の3勝クラスで古馬に混ざって引けを取らなかったレースがいい影響を与えていたと思います。斤量の関係で自分は乗れなかったけど

もうひとつはワールドオールスタージョッキーズ優勝。まさかの。去年は勝ち数上位だったのに参加すらできませんでしたから、今年は参加できてよかったねぇなんて言っていたんですが。優勝。えぇ?
しかも3着2着3着でポイント稼いでて勝ってないんですよね。それであれこれ言われるのがいつもの感じ。まあそういうとこがらしいっちゃらしいんですが。
とはいえ、特に4戦目のウインルーアで最内を粘り込ませた騎乗は腹が据わったものだったと思います。こういう騎乗が大舞台でできるようになればなぁ。

勝ち数は地味でも価値あるレースを

ついでに去年落馬して怪我した小倉でちゃんと勝てたのは良かったですね。あんまり相性良くなさそうでしたし。
重賞……(1.0.0.2)
レパードS(新潟G3、1着)ライオットガール(栗東・中村直也)
小倉記念(小倉G3、6着)ククナ(美浦・栗田徹)
北九州記念(小倉G3、17着)レジェーロ(栗東・西村真幸)

9月 〜ホップ・ステップ〜


先月のWAJS優勝からの勢いを持続したのかこの月は重賞3勝を挙げる活躍。というわけで今回は重賞から先に記載しましょう。
重賞(3.0.2.1)
小倉2歳S(小倉G3、1着)アスクワンタイム(栗東・梅田智之)
セントウルS(阪神G2、3着)スマートクラージュ(栗東・池江泰寿)
ローズS(阪神G2、1着)マスクトディーヴァ(栗東・辻野泰之)
セントライト記念(中山G2、3着)シャザーン(栗東・友道康夫)
神戸新聞杯(阪神G2、6着)スマートファントム(栗東・石橋守)
シリウスS(阪神G3、1着)ハギノアレグリアス(栗東・四位洋文)
うーんこれはトップジョッキー。この3勝はいずれも印象深いですね。
アスクワンタイムはネット記事などでも著名なようにファンタジスト、ボンボヤージの弟。加えて未勝利は完勝していたこともありこっそり期待していましたが、怪しいゲートから最後方スタート。しかしそこから内を進めてしっかり外に出して差し切る落ち着いたレース運び。元々ペース読みは得意なほうですが、これが重賞でできるのかと(なぜか札幌競馬場で)見ていました。
余談ですが趣味POG(望来でデビューしそうな馬を集める)の指名馬でした。こいつのおかげでPOG完全勝利してしまいました。
ハギノアレグリアスでの勝利はこれが初めての1番人気での中央重賞勝ちとなりました。人気は背負っていましたが全く危なげないレース運びでしたね。やっぱり結果が出ると自信も多少なりつくのかな?と思った9月でした。

午後の望来

バースクライは来年楽しみですね。3勝クラスは藤岡康太騎手が乗ってたので戻ってくるかわかんないんですけど。

10月 〜絶対値〜

G1シーズンが始まる10月。まあ初日のスプリンターズSから阪神お留守番なわけですが。ちなみにG1裏お留守番のときあんまり勝たないのも定番だったりします。
まあ、この月はやはり秋華賞でしょうか。現地で見ていましたが、確かにマスクトディーヴァは猛然と伸びているのですがリバティアイランドは全く追いつかせる雰囲気がありませんでした。G1を勝つ絶対的な存在とはこういうことか、おそらく騎手さえもそう思ったのではないでしょうか。やはりG1を勝つにはそういうところも含めてチャンスを待つことになるのでしょうね。それでいうと南部杯のレモンポップもそうなんですけど。ジオグリフ乗りに行かんでも……ってちょっと思った


京都でも安定して勝てるようになりたいですね

重賞……(0.1.0.4)
富士S(東京G2、4着)イルーシヴパンサー(美浦・久保田貴士)
マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡Jpn1、9着)ジオグリフ(美浦・木村哲也)
秋華賞(京都G1、2着)マスクトディーヴァ(栗東・辻野泰之)
菊花賞(京都G1、7着)マイネルラウレア(栗東・宮徹)
スワンS(京都G2、6着)グレナディアガーズ(栗東・中内田充正)

11月 〜自らの手で〜

とりあえずこれを見てくれ。

特級呪物

地方競馬は単勝馬券に騎手名が入るのでとりあえず集めておく習性があります。これは11月のJBC競走のものなのですが、これがまあ、ねえ。
私も大井競馬場に参集していつものようにパドックで馬を見ていたわけですが、そこで耳に入る周囲のざわめき。
「岩田望来がJBCレディスで騎手変更らしい」
いやいや。とりあえず正式発表を待とうじゃないか。そもそも全然電波繋がんないし。とか思って馬を数えて落ち着いているうちにパドック掲示板にもバッチリ森泰斗騎手への変更が出ました。が、「JBCスプリントには予定通り騎乗する」とのことでまた何?と。なんかもう訳分かんない感じだったのでレディスの馬券は華麗に外しました。ちなみに森泰斗騎手の馬券は買い忘れました。まあそれどころじゃなかったんだけど。
で、捲土重来JBCスプリント。結論から言うとスタート直後に落ちました。大外枠だったから割とすぐ分かっちゃったんだよなぁ。ダンシングプリンス自体そういうとこのある馬でしたが、ねぇ。なお地方の雄イグナイターが勝ったのでこっちはゴール前で叫んでました。クラシックの記憶は無い。
ついでに負傷でそのあと2日間の中央騎乗キャンセル。これも痛かったですね。乗り替わりで4つくらい勝たれたし、個人的にはそのあと東京にアスクワンタイム見に行ってたんですがもはやモチベーション全く無くてタコ負けしました。それはまあいいんですけど。

とまあ、とにかくなんか酷い日でしたが、その沙汰はこう。

JRA公式より

まあ、何があったのかはその実知らないんですけど、プロなんで言い訳はできないわけです。普通にめちゃくちゃ怒られても仕方ない話で。のわりにはこのあとあんまり騎乗減ったりはしてないんですよね。これ言ったら悪いけど落馬でキャンセルがあってなんか自主制裁みたいになったとこあるんじゃないかしら……

ともかく、早期に復帰できて良かったです。これは本当に。

ロードアヴニールはSNSでも話題になったアレです

ちなみに怪我からの復帰明け初戦がレオテミスの大穴勝ちでしたが、復帰明けは2022年の夕月特別(タガノフィナーレ)でも勝っていたので狙い目です。いや怪我しないでほしいんだけど。
重賞(1.0.0.5)
(JBCレディスクラシック……ライオットガール騎乗予定も騎手変更)
JBCスプリント(大井Jpn1、競走中止)ダンシングプリンス(美浦・宮田敬介)
デイリー杯2歳S(京都G2、7着)ジューンブレア(栗東・武英智)
エリザベス女王杯(京都G1、14着)ゴールドエクリプス(栗東・大久保龍志)
マイルチャンピオンシップ(京都G1、6着)イルーシヴパンサー(美浦・久保田貴士)
京阪杯(京都G3、7着)エクセトラ(栗東・吉村圭司)
クイーン賞(船橋Jpn3、1着)ライオットガール(栗東・中村直也)

上記の通り、騎手変更になったライオットガールでそのあとクイーン賞を勝たせてもらっています。ありがたい話としか言いようがないですね。ちなみに次走もクイーン賞らしいです

12月 〜やっぱりそういう?〜

さて、結局G1を勝つことはなく回ってきた12月。でもこの月もなんていうかなぁ。前編で言った微妙さが凝縮されてたような気もします。
特にチャンピオンズCのハギノアレグリアスですかね。展開の問題(とレモンポップがあのケツで1800こなすとは……)ってところはありますけど、にしてももうちょいなんとかできんものかと。そういうのを感じた現地でした。
ラストチャンスで回ってきた東京大賞典(G1)のキングズソードもね。同じ舞台のJBCクラシックの勝ち馬だけにチャンスと色めき立ったところですが、はっきりいって枠の並びが悪すぎ+勝ち馬が強すぎでしてね、はい。正直枠が出たときあっこれ無理だなと思いました。んで遅刻も落馬もしなきゃ勝ちとか言ってました。それでも5着は実際もうちょっとなと思うけど。
ま、こんなこと言われるのも平素そこそこ勝っててG1で勝負できる馬に乗ってるからではあるのですが。だからこそなんていうか、勝負しましたって言えるような騎乗してほしいなぁと思うようなところはあります。展開が向かなかったばっか言ってる気がするし。事実ではあるんだろうけど。
もっとも我々が外からやいのやいの言ってるのなんてどうでもいい話で、関係者が納得してくれてればいいんですけどね。

URYYYYYYYYYYYYYYYYYYY

ディオ様みたいな剛毅さが欲しいよね(?)。
重賞……(0.0.0.5)
フェブラリーS(中京G1、6着)ハギノアレグリアス(栗東・四位洋文)
全日本2歳優駿(川崎Jpn1、4着)ナスティウェザー(美浦・加藤征弘)
朝日杯フューチュリティS(阪神G1、15着)アスクワンタイム(栗東・梅田智之)
有馬記念(中山G1、9着)ハーパー(栗東・友道康夫)
東京大賞典(大井G1、5着)キングズソード(栗東・寺島良)

まとめ

書いてて首をひねってばっかだったような気もしますがまあともかく、まずは2024年も頑張ってほしいです。まずは怪我と騎乗停止と変な事件なしでいきましょう。まだまだ24歳の歳男、これからっちゃこれからですよ。皆さんもそんな感じでよろしくお願いします。

この記事はまとめ記事なので記録でしかないんですが馬券的に役に立つ記事も書けたらいいなと思ってます。馬券といえばこの一年どうだったんだろ?一応重賞は全部単勝買ったりしてるんですよ。レジェーロとかでも。

オチが弱い。

アスクビギンアゲン(単勝74.8倍)ありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?