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Z/Xストーリー、アクティベート! 第11回 「憎悪に囚われし『死神』 上柚木綾瀬」

皆さん、こんにちは。GRRRです。
前回まではZ/Xの主人公である特異点の一人、天王寺飛鳥の第45弾までの物語をお話ししました。
今回からはまた別の主人公のお話をしていこうと思います。
飛鳥の時もそうでしたが、だいたいは以前にX(旧Twitter)で公開した内容と同じなのですが、公式の情報が更新されて明らかになった内容は、そちらに準じた内容に修正して記載いたします。

では、早速、本題に入りましょう。
今回からお話しするのは、黒の世界のゼクス使い、上柚木綾瀬と黒の世界のプレデター、四足の勝利者ズィーガーです!

復讐を誓った天使殺しと戦闘狂の獰猛な黒豹。

1.黒の世界の特異点、上柚木綾瀬

「許さない……絶対にッ!!」

ではまず、綾瀬について簡単に説明しましょう。
Z/Xがブラックポイントから出現した三年前、最愛の両親を天使達に惨殺された綾瀬は、天使達への憎しみを胸に生きてきました。
やがて成長した彼女は、ズィーガーと命懸けの契約を交わし、ゼクス使いとなりました。
それ以降、彼女はズィーガーを始めとするゼクス達を操り、憎悪のままに天使達を次々と襲撃し殺害。
やがて無慈悲な《天使殺し(エンジェルキラー)》と称され、白の世界の住人達から恐れられるようになりました。

性格はクールで真面目。
色々と遠慮のないズィーガーや馴れ馴れしい天王寺飛鳥に対し、冷たい眼差しで睨むこともしばしばです。
また、復讐を優先しつつも仲が良かった従妹達――上柚木八千代上柚木さくらのことを気にかけたり、消滅寸前のソリトゥスを助けたりなど、元々の優しい一面を覗かせる場面もあります。

八千代とさくらが住んでいる千葉が黒の世界の
ブラックポイントに近かったことから、綾瀬は
彼女達もゼクスに殺されているだろうと絶望していましたが、
因果なことに、二人もゼクス使いとなって綾瀬と再会しました。

両親を惨殺された影響で、普段はあまり感情を表に出さない彼女ですが、その内面や趣味嗜好は年相応のものです。
実際、彼女が好きなことは入浴で、好きな食べ物はシュークリームなどのスイーツ
嫌いなものは
これだけ見ると、本当に普通の女の子ですね。
特に虫嫌いはかなりのもののようで、巨大化した昆虫のゼクス達、プラセクトがうじゃうじゃいる緑の世界の勢力圏には近づきたくないそうです。
……でも、他の世界にも節足動物系のゼクスは多いような気がします。
こいつらを相手にするのは大丈夫なのでしょうか。

例えば、ズィーガーの同族のプレデターの中にも、
サソリやムカデなどの節足動物型のプレデターが存在し、
赤や白の世界にも節足動物型のゼクスがいます。

お風呂好きな点は本編ではあまり触れられてませんが、初代アニメ版、Z/X IGNITIONではしっかりお風呂シーンがありました。
ですが、よりにもよって入浴中に敵の襲撃を受けてしまい、ズィーガーに裸を見られるだけじゃなく、真冬の屋外に全裸で叩き出されるというとんでもない目に合う羽目に。
幸い、人の目を気にする必要はありませんでしたが……。
よく風邪引かなかったなぁ。
初代アニメ版での綾瀬はヒロインの一人としてかなり目立っていたのですが、その分、天使に追い回されたり、ラスボスの体内に囚われたりと色々と大変な目にあってます。

ちなみに、アニメ版の綾瀬は時折髪の毛を
いじっている場面がありました。
ある人物にも同じ癖があり、彼女達が
同一人物であると示唆していました。

あと、家事万能な飛鳥に対して、綾瀬は料理はさっぱりできません
そのため、普段の食事はコンビニで済ませているようです。

「最近のカップラーメンって美味しいわよね!」

……それでいいんですか、お嬢様。

と、コミカルな一面を色々と挙げてみましたが、前述の経緯からゼクスの主人公達の中でもシリアス度はかなり高い方です。
初期の頃は天使達への憎悪や殺意が強すぎるあまり、精神的に不安定な面も見られました。
ソトゥ子の部屋の彼女の回あたりが顕著ですね。

特に両親の仇である十二使徒ガムビエルへの憎しみは極めて深く、実際に対峙した際には我が身を顧みずに死闘を繰り広げました。
また、復讐のために本来の優しい心を押し殺すなど、かなり無理をしており、飛鳥やミサキ達も心配していました。

「パパ、ママ……。私は元気でやっているわ……。
……もうあの頃には二度と戻れないのね……。」

また、彼女がよく身に着けているロケットの中には両親と共に撮った家族写真が入っています。
時折、彼女はその写真を見て過去を思い出しているようですが……。
その胸中が複雑なものであることは、想像に難くありません。

「好きなだけ壊していいわよ。私が許可する。」

ストーリーがしばらく進んだ後、ゼクス使い達はク・リト王家に伝わる宝具、ドリーム・キーを託されます。
このドリーム・キーはタロットカードのアルカナをモチーフとした属性がついており、綾瀬のそれは『死神』。
旧世界では天使達の、そして新世界ではまた別の種族にとっての死神となった綾瀬に相応しいアルカナではないでしょうか。

アルカナの意味は
正位置:破滅・決着・バッドエンディング
逆位置:挫折から立ち直る・起死回生・輪廻転生

死神はタロットカードでは何枚か存在する、正位置の方がネガティブで逆位置の方がポジティブな意味合いを持つアルカナです。
逆位置の示すように両親の死や宿敵との敗戦といった挫折から立ち直り、強敵との戦いでも諦めずに戦い起死回生し、正位置の示すように天使達に破滅をもたらし、宿敵との決着をつけた綾瀬にピッタリなアルカナです。
……一方で、正位置のバッドエンディング、逆位置の輪廻転生が最悪の形でピッタリなのがまた皮肉ですが。

輪廻転生を繰り返して、バッドエンディング
集積した結果誕生した、破滅の化身。

2.四足の勝利者 ズィーガー

「さあ、狩りの始まりだ!
俺を楽しませてくれる奴はどこにいる!」

綾瀬のパートナーゼクスであるズィーガーは黒の世界のプレデター
プレデターは黒の世界の魔人達、ディアボロスが動物達に様々な武器を融合させて生み出した生体兵器ですが、時にはディアボロスをも上回る強さの怪物が誕生することもあります。
ズィーガーもまさにそんな個体であり、並のゼクスを上回る高い戦闘能力と人間並の知性を併せ持つ魔獣です。

その性格は粗暴で好戦的。
強者との激闘も、弱者をいたぶるのも大好きです。
あと性格が親父臭い、というか、スケベな一面もあります。
綾瀬のスカートを捲ろうとしたり、入浴中や水浴び中の彼女を覗いたり……。

こちらのエンジョイフレームでも非常に
いやらしい目つきで綾瀬のお尻を見ています。
豹なのに、なんで人間の女体にご執心なんでしょうね。

基本的に堅物な綾瀬とは色々と対照的で、セクハラ的な言動や行動で綾瀬をからかうことも多いのですが、なんだかんだでズィーガーなりに綾瀬のことを大切に思っていることも確かです
実際、本編・初代漫画版・初代アニメ版と、いずれの媒体でもズィーガーが綾瀬を気遣う場面があります。
綾瀬の方も、ズィーガーのセクハラ的な言動などに怒ることもある一方で、彼女の方がズィーガーにわがままを言ったり、その力を頼る場面も多いです。
そういう意味では互いの立場は対等であり、パートナー関係は良好だと言えるでしょう。

他にも口調こそ荒々しくも、八千代やさくらを気遣う場面もありましたが、ズィーガー自身はそんな自分のふるまいを『甘くなった』、と複雑な想いを抱く場面もありました。
また、彼は黒豹のプレデターなのですが、作中では時折、扱いされる場面もあり、そういった場面では怒りをあらわにしていました。

戦闘では、主に爪や牙で直接敵を切り裂く他、毛皮の一部を針のように飛ばしたり、四本の爪から放つ衝撃波『月影葬送牙』で敵を攻撃します。
ちなみに、『月影葬送牙』の出力を調整してスカート捲りに使うこともあるそうな……。

他にも、このカードのように背中に
仕込まれた剣を展開して攻撃することもあります。

そして、ズィーガーの好物は猫缶
……いやいや、黒豹なのにそれでいいのか。
ソトゥ子の部屋の時にも「最近の猫缶、超うめェ」と言っていましたが……。
ちなみに、自分で猫缶を開けることができ、携帯端末も操作できるなど、非常に器用な一面もあります。


3.【運命剣臨】 Side White

ここからは綾瀬の未来の可能性の姿についてお話ししていきましょう。
まずは先に登場した方から説明します。
そう、白の世界で天使に覚醒した綾瀬、四大天使ラファエルA.K.です!

運命に翻弄される光闇の大天使。

とはいえ、ラファエルについては飛鳥達の時にも色々と語りましたね。
なにせ、ラファエル=フィエリテなので……。
なので、今回は綾瀬がラファエルになった経緯などについて詳しくお話しようと思います。

綾瀬が天使となるのは当然、世界が白の世界の未来に進んだ場合。
ウリエルの時間遡行や神々のシミュレーションによって繰り返された世界の中には、ブラックポイントが開かないまま未来が白の世界に進む場合もあり、その場合は綾瀬がガムビエル達によって両親を殺される、という展開はありませんでした。

ですが、その世界の綾瀬の両親も本編でガムビエルに殺された時期と同じ頃に死亡した、と初代漫画版でガブリエルが言っています。
これは世界の修正力……例え歴史の流れが多少変わっても、最後は同じような結末に辿り着いてしまうという、運命の流れの影響によるものです。

以前にもご紹介しましたが、この画像の
左上の初老の男性がガブリエルです。

その運命を覆すことができるのが綾瀬や飛鳥といった特異点……なのですが、白の世界の綾瀬は、両親の死という運命を覆すことはできなかったようです。
……それどころか、最近になって示された情報から、どの世界でも必ず綾瀬の両親はほぼ同時期に死亡している可能性が高いで様子
白の世界での綾瀬の両親の死についての詳細はわかりませんが、少なくとも、それで綾瀬が誰かを恨む、ということはなかったようです。

その白の世界の綾瀬は両親の死後にどうしたのか?
これについては、カール・ワイバーン教授に接触した黒の竜の巫女 バラハラが、ある並行世界の例を提示しています。
それは、タイムループによって生じた二つの並行世界で、関係性が全く異なるものになってしまったある少女と少年の話です

何故か並行世界の出来事を認識しているなど、
竜の巫女達の中で最も謎めいた存在であるバラハラ。
彼女の秘密が明かされる日も来るのでしょうか?

ここは公式HPの内容をそのまま引用します。

 大阪で生まれた少年A.T.は、父親の仕事の都合で幼稚園時代を横浜で過ごし、そこで少女A.K.と出会った。
 しかし、少年A.T.は父親の事故死をきっかけに母親の実家がある大阪へ引っ越して行く。

[I-a]という時間軸――
 父親の母校である神戸の高校に進学した少女A.K.は、少年A.T.と再会した。
 彼の母親が入院している病院の側という理由で、同じ高校に進学していたのである。
 偶然バイト先も同じだったふたりは、自然と距離が近くなってゆく。

ワイバーンの手記「バラハラの事例提示」より一部抜粋

この例の少女と少年のイニシャルを見るに、これがゼクスが絡まなかった世界での綾瀬と飛鳥の再会』だったのでしょう。
同時のこの例では、本編世界での彼女達、つまり綾瀬と飛鳥が敵同士として出会った点にも言及しており、同じ綾瀬と飛鳥が全く別の運命を辿ったことを示しています。

[I-b]という時間軸――
 天使に両親を虐殺された少女A.K.は、神戸で天使と一緒にいた少年A.T.と再会した。
 しかし、互いに幼馴染みである事実を思い出すことはなく、むしろ少女A.K.は天使をかばう少年A.T.を殺そうとさえしたのだった。

ワイバーンの手記「バラハラの事例提示」より一部抜粋

また、この例では本編の時間軸の綾瀬、そして飛鳥が互いに幼馴染であったことを思い出せなかったことも明言されています。
二人の関係性を知っているのはソリトゥスだけです。
逆に白の世界の綾瀬達は、幼少期に出会ったことを再会したときに思い出したようです。

参考資料

そして、徐々に距離が近づいた綾瀬と飛鳥は恋人同士になりました
その後、魔人と化した兄との戦いに挑んだ飛鳥を、綾瀬は献身的に支えたそうです。
並行世界Y.T.編でも、綾瀬は飛鳥の心の支えになるべく同行したと公式で述べられています。

闇に堕ちた兄を討ち、天使ウリエルとして覚醒した飛鳥によって、綾瀬もまた天使へと覚醒しました。
その姿こそがラファエルです。
天使となってからも、彼女は飛鳥のパートナーとして、彼を愛しながら、支え続けてました。

ちなみに、当時のウリエルとラファエルの様子はこちらの飛鳥のフレーバーテキストで窺えます。

ウリエル「死んだ兄ちゃんのためにも僕らは幸せにならなあかん。
職権乱用したる。綾瀬ちゃんに会うためなら何度でもな!」
ラファエル「いまさらその名前で呼ばないでよ恥ずかしい。
……まあ、来たらお茶くらい出してあげるわ。
ティーバッグの紅茶で良ければね」

砂糖を吐きたくなるほどのイチャイチャぶり……ですが、この後に訪れる二人の運命を考えると切なくもなります。

そう、以前にも述べたように、最終的に白の世界は、ラファエルの死によって天使達のパワーバランスが崩れてしまいます
その結果、ガブリエルが行動を起こして、世界を二分する大戦争、ハルマゲドンが勃発して人類は滅んでしまう―――。
その運命を変えるべく、ウリエルは何度も時間遡行を行いました。

そして、最愛のラファエルの運命を変えるべく、ウリエルは彼女に別の天使の記憶と心を上書きし……。
その先は、以前、説明した通り。
ラファエルは下級天使、フィエリテとなり、その後、現代世界で飛鳥のパートナーとなりました
ミカエルも言っていましたが、なんという運命でしょう。

そして、飛鳥とフィエリテが出会うきっかけに
なったのが、《天使殺し》として活動していた
綾瀬達だったというのが、また……。

余談ですが、先ほど述べた二つの世界の綾瀬と飛鳥の例を挙げたバラハラは、同時に『いずれ幸せな人生を送っている[I-a]の少女A.K.にも、[I-b]の少女A.K.のような、不幸な未来が待ち受けている』とも言っています。
その不幸が自身の死や記憶転生による自身の消失とウリエルとの離別なのかもしれません……。

実際、最近になって記憶転生を受けた際のラファエル=綾瀬の想いが明かされましたが、やはり誰より大切な恋人に己の人格を消されたことはショックだったようです

???「事情は後になって知った。けれど、人格を消される
あの瞬間の絶望が、脳裏に焼き付いたまま消えない。
あいつを信じ切れなかった私が許せないのよ。だから愛を僻む。」

また、バラハラの話を聞いたワイバーン教授は珍しく沈痛な表情を浮かべていました。
それは、彼の親戚の女性が、日本人の男性と結婚して横浜に住んでいることを思い出して親近感を覚えたため。
……実はその女性こそが綾瀬の母親です。

そのため、ワイバーン教授とその娘である七尾は綾瀬の親戚ということになります。
そして、それはすなわち、先ほどの例の通り、教授の親戚である女性――綾瀬の母は夫と共に天使に殺されているわけで……。
もし彼が綾瀬達の境遇を知ったら、どんな反応をするでしょうか。

実際、教授の愛娘である七尾は綾瀬の過去と
それによって生じた自身の友人との因縁を知った
際にはショックを隠せませんでした。

4.【大罪剣臨】 Side Black

上記の通り、白の世界では大天使として覚醒する綾瀬ですが、それとは全く逆の姿になる可能性も持ち合わせています。
それが黒の世界での綾瀬――神祖の七大罪、嫉妬のレヴィアタン

絶望と嫉妬に染まりし破滅の根源。

カードとしてはシフトでの登場が初登場となったレヴィアタンですが、その可能性は上述の初代漫画版で触れられていました。
ガブリエル曰く、飛鳥と大和、天使と魔人となった兄弟の戦いの行く末を決めたのは一人の少女の選択でした。
その少女こそが綾瀬です。

綾瀬が飛鳥の味方をすれば、飛鳥が勝利して世界は白の世界へと進み、彼女は天使として覚醒する。
――そして、もし大和に味方していたとすれば、世界は黒の世界へと進み、彼女は魔人となる
綾瀬こそが、世界を白と黒、どちらの未来に進むかを決定する特異点――それが、ガブリエルの分析でした。

ただ、上述の通り、綾瀬と飛鳥は恋人となるほどの仲です
それが、綾瀬が飛鳥を裏切って、大和の側につくとは考えにくいものがあります。
実際、綾瀬が飛鳥の側についていたY.T.編でも、大和が勝利して飛鳥が死に、世界は黒の世界へと進む可能性もありました。

となると、他に可能性があるならば、なんらかの理由で綾瀬が飛鳥を裏切らざるを得なかった――あるいは綾瀬が強制的に魔人化させられた可能性
実際、Y.T.編のサタンと化した大和は、手に入れた神祖の仮面をその仮面に適合した者につけることで、強制的にその人物を魔人化させていました。

本来の正義の心を失い、色欲に囚われた
とあるゼクス使いの成れの果て、アスモデウス
彼がサタンに強制的に魔人化させられる
場面が公式の動画で描写されていました。

なので、もしかすると、綾瀬も同様の流れで強制的に魔人化させられ、飛鳥の敵になってしまったのかもしれません。
………それなんてNTR

一方、神祖の仮面には、その仮面の適合者を魅入らせる力を持っています
そのため、神祖のの仮面の誘惑に綾瀬が抗えなかった可能性も考えられます。
いずれにせよ、綾瀬が魔人化する経緯は、はっきりとは明言されていないのが現状です。

ただ、綾瀬が嫉妬の神祖の魔人になるというのは、黒の世界を担当する神、エレシュキガルが意図したものであることは判明しています。
彼女は仮面が綾瀬の手に渡るように、彼女の父親が発掘調査を行っていた奈良の遺跡に仮面を封印していたそうで、アニメ版でも彼が仮面を発掘していました。
ですが、嫉妬の神祖の仮面は遺跡の周辺の人間を殺戮したガムビエルが奪取
最終的には、彼女が自ら仮面を被り、世界を滅ぼす凶天使と化しました

神祖の仮面を被って暴れまわったガムビエルの
様子は飛鳥編でもお話ししましたが、今度は
綾瀬の視点からお伝えしていこうと思います。

後にシフトという形で自身が魔人と化する可能性を知った綾瀬は、こう呟いています。

「下手をすれば、私がこうなる運命だったのね。」

レヴィアタンが手にしている神祖の仮面の拡大図。
ガムビエルが着けている仮面と同じ物だとわかります。

実際、綾瀬とガムビエルの一度目の決戦が描かれた英雄達の戦記 第6章『最期の一撃』にて、もし勝利したのがガムビエルだった場合、彼女は綾瀬に神祖の仮面を被せるつもりだったのだそうです
そうなっていた場合、ゼクスの物語は大きく異なる流れになっていたでしょうね。

明らかになっていないと言えば、本編世界(旧世界)での神祖の七大罪は行方不明になっています。
後にエレシュキガルが『最後のシミュレーションでは、突出して強い力を持つ神祖の魔人を、初期段階で排除した』と言っているので、どうも本編世界の黒の世界では、レヴィアタンを含めた神祖の魔人達は存在しなかったようです。
この辺りはクレプスも言及しています。

……中には例外もいますが。

ところで。
綾瀬が嫉妬の神祖の七大罪だと判明した際に、私はぼんやりとこんなことを考えたのです。
綾瀬は何に嫉妬しているのだろう』と。

神祖の仮面(とそのコピーである通常のディアボロス達の仮面)には『色欲』『憤怒』といった、キリスト教の七つの大罪をモチーフとした属性がついています
特に強力な神祖の仮面はその属性に合致した精神性を持つ適合者が身に着けなければ、その力を真に発揮することはできません
実際、神祖の仮面への適合性の低い者が無理やり神祖の仮面を装備した結果、制御に失敗して暴走、最終的には周囲を巻き込んで自滅してしまう可能性も提示されています。

例えば、憤怒の魔人サタンとなる大和は、
理不尽な世界そのものへの不満と怒り』を
胸の内に秘めており、その憤怒が神祖の
仮面に認められ、適合者となりました。

以上のことから、嫉妬の神祖の魔人となる綾瀬もまた、その仮面の属性と同じ精神性――強い嫉妬心を秘めている可能性が高いと予測ができました。
ですが、彼女が何に嫉妬しているのかははっきりとはわかりませんでした――これまでは

綾瀬が胸に秘めていたのは、自らが失った幸せな家庭環境に対する嫉妬
両親を愛していたからこそ、それを失った絶望とそれを持っている者達への嫉妬も凄まじく強いものだったようです。
もしかすると、大切な従妹達である八千代とさくらにすら彼女は嫉妬していたのかもしれません

特に旧世界の終盤で、綾瀬は紆余曲折の末に
再会を果たした親子
を目の当たりにしています。
彼らを見た時の彼女の胸中は果たして――。

………そして、綾瀬が持っていたその嫉妬と絶望は、神々が人類滅亡のシミュレーションを繰り返したことによって、とある世界で集積。
その結果、世界全てを嫉妬し、憎悪する悪意の化身が誕生してしまいます――。

「消し去ってあげる。くだらない夢も希望も。」

4.1.【運命剣臨】? Side Black

ここでまた少し話が変わります。
上記の通り、黒の世界ではレヴィアタンとなる綾瀬なのですが、それは大和=サタンが勝利した世界の話
飛鳥の時にもお話ししたように、本編の黒の世界で勝利したのは飛鳥であり、彼は力尽きる寸前の大和と融合してアトマスカヤとなりました

それでは、サタンがいない世界での綾瀬はどうなったのか?
これについてはあまり語られておらず、上記のエレシュキガルの神祖の魔人を排除したというセリフを見ると、レヴィアタンとなる綾瀬も消し去られてしまったようにも思えます。

ですが、ある場面で綾瀬が気になるセリフを呟いていました。

綾瀬「心残りは仮面の捜索に使えそうな、未来を映す
魔導書よね……。私が怪盗なら、所有者の
吸血鬼ごと華麗に盗んでしまったのだけど。」

なかなかユニークな発想というか、綾瀬も華麗な怪盗に憧れたりするのかと微笑ましくなるフレーバーテキストですが………綾瀬が、怪盗に?

んんん???

いや、確かに外見がなんとなく綾瀬と似ているなー、とは思いますが、それにしたって性格が違いすぎるような……?
この辺りについても、そのうち説明があるのでしょうか。


6.次回に続きます

綾瀬とズィーガー、そして綾瀬の未来の可能性についてはざっとこんなところでしょうか。
……最後に言及した彼女と綾瀬の関係については、今のところ外見が似ていることとネイのフレーバーテキスト以上の情報はありません。
なので、無関係の可能性もあるので、あまり気にしないでください。

さて、今回はここまで!
次回からは綾瀬達の本編での活躍についてお話ししていこうと思います。
お楽しみに!

当ページはブロッコリーオフィシャルサイト(http://www.broccoli.co.jp/)の画像を利用しております。該当画像の再利用(転載・配布等)は禁止しております。
(C)BROCCOLI

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