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Z/Xストーリー、アクティベート! 第9回 「天王寺飛鳥編6 激突する運命」

皆さん、こんにちは。GRRRです。
前回までに引き続き、飛鳥達の本編での活躍をお話ししていこうと思います。
今回は幻夢郷で綾瀬とニーナの決闘が終わった直後からです。
今までの内容は以前、X(旧:twitter)で投稿していた内容を修正・加筆したものなのですが、今回は内容の約半分が新規の内容になります。ご了承ください。

繰り返しになりますが、各キャラのストーリーの大まかな流れは、公式HPのおもな登場人物の軌跡を見ればわかりますので、そちらもご参照ください。

それでは、始まり!


1.闇に堕ちた大天使

綾瀬とニーナの悲しい決闘を見届けた飛鳥。
綾瀬に打ちのめされて気を失ったニーナを救護室に運び込んだ飛鳥ですが、その後、王城から出奔しようとする綾瀬を目撃
綾瀬達の想いを考慮して、ニーナとの決闘は黙って見届けた飛鳥ですが、今度は流石に綾瀬を引き留めようとします。
曲りなりとも自分達は、ソルを倒してク・リト達を助けるために幻夢郷に訪れたのですから。
ですが、綾瀬は悲痛な表情のまま何処かへと去っていきました。

綾瀬を追いかけたい気持ちもありましたが、飛鳥は王城に留まりました。
おそらくはもう一人の自分の不穏な気配から、嫌な予感がしていたためだと思われます。

一方、綾瀬とニーナの決闘が終わった頃には王城を襲撃してきたソルの配下のゼクス、ブライトロンも撃退されていました
幻夢郷に新たに援軍のゼクス使い達がやって来ており、その中の一人の倉敷世羅が一撃でブライトロンに大ダメージを与えて撤退に追い込んだそうです。

世羅は触れた機械を一瞬で破壊してしまう
という奇妙な能力を持っています。
青の世界の天敵と言える能力です。
また、世羅以外にも何人かのゼクス使いが
援軍として駆け付けていました。
以前、飛鳥達を拘束した都城出雲
世羅そっくりの見た目の黒崎神門の実妹、黒崎春日
……飛鳥が彼女達と会うのはこれが初めてなのですが、
おそらく春日と彼女のパートナーゼクスは飛鳥を
見て驚いたと思います。理由はまた次回に。
そして、飛鳥達と何度か共闘した剣淵相馬
実はもう一人、援軍のゼクス使いがいたのですが、
幻夢郷到着直後にどこかへ行ってしまったそうです。

また、この頃にはさくらの体調不良も回復しており、気絶したニーナと入れ替わる形で救護室から退院し、彼女の看病に専念していた八千代共々復帰しました。
うららは新たに援軍としてやってきたゼクス使い達との顔合わせもかねて、作戦会議を行うことを王城にいるゼクス使い達に通達。
数時間後、ニーナを除いた現在王城にいるメンバーで作戦会議が実施されました。

ブライトロンの攻撃で天井が吹き抜けになった会議室で作戦を検討する飛鳥達ですが、うららのリスキーな作戦に出雲が反対するなど妙案が出ず、具体的な作戦案が出ないまま、会議はお開きとなりました。

飛鳥もまた、作戦会議中にあまり発言しなかったのですが、彼の場合、おそらくもう一人の自分の気配を警戒していものと思われます。
果たして、彼の予測通り、もう一人の飛鳥――闇に堕ちた堕天使、ダークウリエルが王城に向かって飛翔していたのでした。

ちなみに、ダークウリエルという安直な
ネーミングは、ウリエル自身がつけたもの。
ウリエル=飛鳥が中二的なセンスが
欠けていることの現れなのだとか。

ここからは、神門封印からここに至るまでのウリエルの動向についてお話ししていこうと思います。

以前、お話ししたように、神々こそが世界を滅ぼす元凶だと察したウリエルは神々による人類抹殺を防ぐために、白の世界のことをミカエル達に託して配下の十二使徒達と共に出撃。
神々の世界と他の世界を繋ぐ門である神門を封印して、一時的に神々の侵略からすべての世界を守りました。
ですが、神域にいる間、ウリエル達は神の世界の邪悪な気に侵されます

神気による浸食は凶悪です。
かつて、ウリエルと同じように神門を閉じた強靭な竜達もその浸食には抗えず、最終的には神の下僕と化してしまいました。
ウリエルもまた同様に神気によって心を穢されてしまい、神の手に落ちてしまいます。

神気に侵されて邪竜となってしまった
竜達のうちの一体、フレスヴェルグ
少し前に人間の姿で転生していましたね。

やがて、神々の策略で神門の封印は解かれてしまいます。
神門から真っ先に飛び出してきたのはウリエル配下の十二使徒の一人、マルキダエル
神門に突入したメンバーのうち、唯一竜の息吹の加護を受けた者、ウェイカーだったがゆえに正気を保っていた彼女は、ミカエル達にウリエル達が神の手に堕ちたことを伝えます

マルキダエル曰く、ウリエルは十二使徒達が
神気で穢されないように彼女達も守っていたそうです。
彼女が正気だったのはウリエルの守護もあるのでしょう。

そして、マルキダエルの言葉通り、ウリエルは神の尖兵と化して白の世界に帰還し、かつて愛した世界に刃を向けました。
ウリエルや彼と共に神気に侵されたアスモデルとアムブリエル、そして《叶えし者(キラツ)》を中心とした神々の軍勢の猛攻に白の世界の人々は苦戦を強いられます。

リンクスが言及していた『神に与し十二使徒』とは
アスモデルとアムブリエルのこと。ウリエルの加護は
あったものの、ウェイカーではなかったために、彼女達も
神気の影響で神のしもべと化してしまいました。

他ならぬウリエルの手によって窮地に陥った白の世界ですが、白の竜の巫女ニノの祈りによって眠っていた強大な聖獣、九頭竜が目覚め、その力によって神門は白の世界から切り離され、現代世界に墜ちました。

こちらがその九頭竜。白の世界の九頭竜は
セイクリッドビーストですが、他の世界にも
九頭竜という名前の武器や施設があります。

現代世界に堕ちた神門の対処には当時白の世界にいたニーナやミカエル達が向かい、白の世界に残ったウリエルにはガブリエルの名を継いだハナエルや終末天使達が立ち向かいました
ですが、神の下僕となったウリエルの力は圧倒的。
ガブリエルや終末天使達をも容易く撃破してしまいます。

白の竜の巫女ニノのパートナー、イノセントスターもウリエルに立ち向かいますが、そのけた外れの力にボロボロにされてしまいます。
ニノの求めに応じた黒の竜の巫女バラハラと、彼女達と共に駆けつけたレルムレイザーの助力によって、ようやくウリエルの時間操作能力を封じますが、それが限界でした。

一方、圧倒的な力を見せつけたウリエルですが、彼も消耗したのか白の世界を破滅させるには至らず、そのままどこかへ消えてしまいます。
彼が向かった先は――幻夢郷
どのような経緯があったのかは明言されていませんが、彼はソルの元にはせ参じ、彼の部下であるキュレータの一人となりました。

後述する因縁の相手を破壊するためにソルに協力したと
思われるウリエルですが、もしかするとソルの目的を知り、
それに思うところがあったから協力していた可能性もあります。

しばらくの間、ソルの拠点で待機していたウリエルでしたが、先にク・リトの王城を制圧すべく出撃するも、思わぬ援軍によって撃退されたブライトロンとそのパイロット、レーベ・エンデが帰ってきました。
彼女を慰めた後、ウリエルは彼女と入れ替わる形で王城へと向かいます。
そこに忌々しい敵がいることを感じ取ったからです。

ウリエル「ご苦労さまですレーベ。
残念ながら相性が悪かったようですね。
王城攻略は私が引き継ぎます。
時に、イースは一緒じゃないのですか?」

ク・リトの王城へ飛翔する中、ウリエルは思い出します。
何度も見た愛する者を失う悪夢を。
そして、その原因となった青い巨神の姿を。
悪夢に苦しんだ彼は、やがて眠らなくなったと言います。
そして神気によって増幅された絶望と共に、彼は自身の悪夢を具現化した力を解き放ちました。


2.悪夢を切り裂いて

その名もアルター
自身が考える最悪の想像、バッドエンドに辿り着いてしまった自分自身の姿。

アルターの姿は多種多様です。『悪に堕ちた自分
弱い自分』『パートナーを救えなかった自分
などのわかりやすい悪夢もあれば、傍から
見るとシュールな姿の悪夢もちらほら……。

ウリエルが王城付近で放ったアルターの試練によって、ク・リト側に協力するパートナーゼクス達は動かなくなり、彼ら・彼女らは精神世界で己の悪夢と言うべき存在と対峙させられます。

ウリエルは因縁の青いロボット―――ローレンシウムを中心としてアルターの試練を発動しました。
特にローレンシウムと兄弟機であるサイクロトロンに対しては、ひと際強力なアルターの試練を与えます。
また、アルターの試練は王城だけでなく、他の場所にも影響を与え始めており、幻夢郷の各地で突然、パートナーゼクス達が動かなくなり、プレイヤー達が窮地に陥るという事態も発生しました。

リゲル「あづみがいない? あづみを失った私?
可能性? 現実? ポラリスとType.XIが絆を
修復してくれたはずなのに……。ああっ。アアッ!?」

アルター達を目の当たりにした時のパートナーゼクス達がどのような反応をしたかは、上記のキャラクターデッキ版のアルタースナイパー リゲルのフレーバーテキストを見ればわかりやすいかと思います。
他のいくつかのフレイバーテキストからも、パートナーゼクス達が絶望・狼狽している様子が窺えます。

アルターの試練によってク・リト側の戦力を削いだウリエルは、そのまま王城を襲撃。
真っ先に目の敵にしていたローレンシウムとサイクロトロンを破壊しようと、悪夢によって身動きの取れない彼らに攻撃を仕掛けます。
怜亜達を守るためにパートナーゼクスを持たないうららが単身、ウリエルに立ち向かいますが、大天使の力は圧倒的
その凄まじい力でうららを防戦一方に追い込みます。

うららもゆたか達との共闘という形でですが、
神を撃退するほどの実力の持ち主です。
そんな彼女が防戦一方に追い込まれる辺りに
ウリエルの規格外さが窺えます。

うららを追い詰めたウリエルは彼女諸共、神器を破壊すべく、その手の漆黒の剣を振り下ろし――その手の剣と全く同じ形状の純白の剣にその一撃を止められました
愕然とするウリエルの前に立っていたのは、人間時代の自分、天王寺飛鳥
そして、最愛の人――ラファエル=フィエリテでした。

「いらん心配させんなや。…もうひとりの僕。」

時間を少し遡ります。
アルターの試練に巻き込まれ、精神世界で飛鳥を喪った自分自身と対峙したフィエリテは、少なからず動揺します。
ですが、ウリエルの精神攻撃に気づいた飛鳥はすぐさまフィエリテの精神に干渉し、彼女に自身の言葉を伝えます。

フィエリテのアルター、アルターリグレット。
パートナーを喪ったというストレートな悪夢ですが、
その纏うドレスは綾瀬が着ているものに似ています。

飛鳥の言葉で正気に戻ったフィエリテは、アルターを打ち破ります。
このように、飛鳥達があっさりとアルターを撃破できたのは、他のゼクス達の前に現れたアルター達と比べてフィエリテのアルターが弱かったからなのだそうです。
恐らくこの原因はウリエルが最愛の人であるフィエリテ=ラファエルに対して、無意識のうちに加減をしてしまったためだと思われます。

アルターの試練を最速で乗り越えた飛鳥とフィエリテは、神器を破壊しようと猛攻を仕掛けるウリエルと、怜亜達を守ろうとするうららを目撃。
すぐさまうらら達を助けるために駆けつけ、闇に堕ちた自分自身or最愛の人の前に立ちふさがったのでした。

仮面を外したダークウリエルの姿。
カードとしては、ホロバージョンが
このイラストになっていました。

遂に邂逅を果たした飛鳥とウリエル。
ラファエルとしての記憶を持つフィエリテは闇に堕ちたウリエルを説得しようとしますが、神気に蝕まれていたウリエルはラファエルを殺す青い神器をラファエルが庇うという事態に狂乱
彼女の説得に耳を貸さず、なおも神器を破壊しようと暴れ始めます。

飛鳥はもまた、ウリエルの苦しみを理解しながらも、その凶行を止めるべく彼と戦うことを決意。
フィエリテやうららと共に神器達を守りながらウリエルと激闘を繰り広げます。

アルターの試練を突破したフィエリテさん。
愛する人の凶行を止めるべく、彼女も
ダークウリエル戦で奮闘しました。

これまで、様々な強敵と戦い、少し前には神をも打ち倒した飛鳥達でしたが、ウリエルの力は神をも上回るものでした
時間操作能力がなくとも圧倒的な力を振るうウリエルを前に、飛鳥達は無理をせず防御に専念します。
彼らには勝算がありました。
それはもちろん、王城にいる他の仲間達です
飛鳥達だけでウリエルを撃退することは困難でしたが、アルターの試練を突破した仲間達も駆け付けてくれれば――。
そんな彼らの読み――あるいは期待はすぐに現実となりました。

飛鳥達がウリエルとの戦いを始めてからしばらくの後、王城を飛び出してこちらへ駆けつけてくる二つの影がありました。
飛鳥達の元にやってきたのは剣淵相馬フィーユ
早々にアルターの試練を突破して駆け付けてくれた二人の姿に飛鳥は笑みを浮かべますが、なぜか相馬達の表情は複雑そうなものでした
相馬達の様子を怪訝に思った飛鳥ですが、まずはウリエルを止めるのが先決と彼との戦いに集中します。

フィーユが早々にアルターの試練を突破できたのは
相馬のみならず、ある人物の干渉のおかげでした。
その人物については後述します。

相馬達が駆け付けてくれたことで、ようやくウリエルと互角に戦えるようになった飛鳥達。
なおも猛威を振るう大天使と激闘を繰り広げる中、彼らの背後の漆黒の機神の目に光が宿りました
飛鳥達のアドバイスを受けた超が声をかけ続けた結果、その声が届いたサイクロトロンがアルターの試練を突破することに成功
超とサイクロトロンはすぐさま飛鳥達に並び立ち、なおも悪夢に苦しむローレンシウムと彼に声をかけ続ける怜亜を守るべく、ウリエルに切りかかりました。

ライバルを守るべくウリエルに猛攻を仕掛けた超。
戦いが終わった後、飛鳥やうららも特に
彼の奮戦がすさまじかったと言っています。

超達の参戦によって、遂に戦況は逆転
仲間達との連携してウリエルに反撃する飛鳥達。
飛鳥達の猛攻を受けたウリエルは遂に限界を迎え墜落。
ソルの従える各色の世界の最凶のゼクス達、キュレータ。
その一角であるダークウリエルは敗北を喫したのでした


3.王城の守護者

激戦の果てにダークウリエルを下した飛鳥達。
また、この頃には王城にいたパートナーゼクス達はパートナーの励ましによって、それぞれにアルターの試練を突破に成功。
飛鳥達の元に合流しました。

恐らく、最後にアルターの試練を突破したのは
ローレンシウム。アルターの試練の中心にされた
だけあって、特に精神汚染が重度だったようです。

一方、地面に墜落したダークウリエルはここまでの戦いや時間遡行の反動などによって消耗しきって気を失っており、消滅寸前となっていました
その様子を見たフィエリテは沈痛な表情を浮かべ、仲間達に彼の助命を嘆願
さくらやニーナもまた彼を助けてあげたいとフィエリテに同意します。
ウリエルをどうすべきか考えていた飛鳥は、うららに彼を勾留しつつ治療ができる場所がないか尋ねます。
飛鳥の質問に、うららは王城内にある牢屋、永久牢を利用することを提案。
すぐにウリエルは永久牢に運び込まれ、そこで監禁されつつ飛鳥やさくら達の精神力によって治療を受けることになりました。

永久牢には過去に大罪を犯したうらら達の姉、
アスツァールが少し前まで収監されていました。
ですが、この少し前に彼女はある人物の協力に
よって脱獄しており、永久牢は空になっていました。

ウリエルの襲撃からしばらく経った後、飛鳥が大和の護衛を頼んでいた七尾が王城に戻ってきました
しかし、彼女が連れて帰って来たのは大和ではなく、他の何人かの女性ゼクス使い達―――弓弦羽ミサキ各務原あづみ蝶ヶ崎ほのめ―――でした。
七尾曰く、大和に追いつくことはできたものの、彼の追跡の途中で巨大な人面樹に襲われていたミサキ達を見かけたことから、彼女達の救出を優先。
結果として、大和を見失ってしまったとのことでした。

不可抗力とはいえ、大和の護衛に失敗したことから、
七尾は飛鳥に土下座で謝ったそうです。これまで、
フィエリテや綾瀬に何度か土下座してきた飛鳥ですが、
自分がされる立場に立った彼の気分やいかに。
本来のパートナーゼクス、ガルマータが不在のミサキ。
ガルマータの元部下であり婚約者、ケィツゥー
臨時のパートナーゼクスとして幻夢郷にやってきました。
飛鳥達とは覇神との戦い以来の再会となるあづみ。
ウリエルとアルターについての説明を聞いた彼女は、
「ゼクスみんなに悪夢を分けるなんて余程だよ。」
と悪夢に苦しんできた彼に同情していました。
新たにやって来たゼクス使い達の内、唯一
飛鳥が初対面の相手が蝶ヶ崎ほのめ。
とある事情で一時的にロリ化していましたが、
本来の姿は18歳の大学生です。

先にダークウリエルを撃退し、今、七尾達の帰還によって、多くのゼクス使いが王城に集ったことから、うららは再度の作戦会議を開催。
そこで彼女は可能な限りの戦力を連れてソルの拠点を襲撃する作戦を提案します。
今度は出雲も反対せず、他のゼクス使い達も同意したことから、その作戦が決行されることとなりました。

そんな中、飛鳥はまだウリエルの容体が悪かったことから、自分とフィエリテは王城に残って彼の監視と治療、そして王城の守りを担当すると進言
王城をがら空きにするわけにもいかないのも確かだったため、同じく残留すると発言したニーナ達と共に、飛鳥達は王城に残ることになりました。

作戦の決行の直前、友人であるピュアティの窮地を感じ取った相馬達が緑の世界へと向かう、という事態も発生したものの、その他のゼクス使い達は予定通りヴェイバトロンとオリハルコンティラノの背中に乗り、ソルの拠点に向けて出撃
飛鳥達はニーナ達と共に出撃する仲間達を見送りました。

相馬達の友人であり、緑の世界の賢者とも
呼ばれるライカンスロープ、ピュアティ
彼女と相馬達との関係性や、どのような
窮地に陥っていたのかは、また後程。

王城で仲間達の帰りを待つ間、飛鳥達とニーナ達は城の守りとウリエルの看護を交代しながら行います。
彼らの熱心な看護によって、遂にウリエルは回復して目を覚まします
神気の影響も消え、正気を取り戻したウリエルは、すれ違い続けてきたフィエリテ=ラファエルと再会
ウリエルの復活と、ラファエルとしての人格でウリエルとの再会を喜ぶフィエリテを見た飛鳥は、彼らの様子に安堵しつつも、少々居づらそうな複雑な表情を見せました。
フィエリテは「後ろで黙って彼氏面していれば良いのです。」と言ってくれましたが……。

一方で、フィエリテ達の再会を見つめる飛鳥の心中には
「僕もあの子を救えるやろか。未熟な僕にも。」
という想いも浮かんでいました。あの子とは恐らく……。

そんな中、ニーナとの決闘後、王城から離れていた綾瀬が帰ってきました
ですが、彼女は白の世界が誕生するきっかけとなったウリエルを、『自身の家族が死ぬことになった諸悪の根源』と言い、彼を殺害すると物騒な宣言をします。
そんな彼女の前に立ちはだかったのは、またしてもニーナ
以前の決闘での傷が癒えていないながらも、今度こそ彼女達を止める、というニーナの言葉を信じ、飛鳥は彼女達に綾瀬達への対応を任せました。

また、ここまでぬいぐるみの姿で綾瀬達と共に行動していた
ガルマータも、強すぎる憎悪のあまり、暴走気味の
綾瀬達を止めるべくニーナ達に協力しました。

綾瀬達をニーナ達に任せて、引き続きウリエルの治療を行う飛鳥達。
ですが、その途中でウリエルはソルの拠点の方向から凄まじい破壊の奔流が押し寄せてくるのを感知します。

破壊の奔流の正体は、ソルの側についた
アスツァールが放った『根源の破壊波動』。
彼女はその一撃で幻夢郷を破壊しようとしました。

王城を守るために、消耗した精神に鞭打って体を起こしたウリエルを見た飛鳥とフィエリテは、一瞬顔を見合わせた後、互いに苦笑。
フィエリテはウリエルをお姫様抱っこで抱えると、そのまま飛鳥と共にバルコニーへ移動します。
そこで根源の破壊衝動を見据えたウリエルは、飛鳥とフィエリテのサポートを受けて、王城全体を守る大天使結界を展開
根源の破壊衝動を防ぎ切り、綾瀬達やニーナ達そして王城を守り切ることに成功しました


4.休息、そして急転直下

ウリエルと力を合わせて王城を守ることに成功した飛鳥達。
ウリエルは消耗した体で力を使った結果、再びダウンしてしまいますが、そんな彼をフィエリテは優しく抱きかかえて運び、王城の一室で休ませます。

一方、ウリエルをフィエリテに任せた飛鳥は王城の外の綾瀬達の元に向かいました。
綾瀬達とニーナ達の戦いは既に終わっており、彼女達もウリエルが自分達を守ってくれたことに気づいていました。
綾瀬は複雑な表情を浮かべながらも、自らの身を挺して自分達を守ってくれたウリエルは恨めない、と復讐の終結を宣言
飛鳥はニーナ達と共に胸をなでおろしました。

これ以上、『根源の破壊波動』が来ることもなく、飛鳥達は綾瀬達やニーナ達と共に王城で仲間達が戻ってくるのを待ちます。
やがて仲間達が凱旋。
その中には飛鳥達が出会ったことのない何人かのゼクス使い達に加えて、黒崎神門の姿がありました
彼は青の世界の未来の自分であるソルと邂逅し、最後の最後に激突。
死闘の果てにアレキサンダーと共にソルを討伐したのでした

飛鳥とはサタンとの戦いで行方不明に
なって以来の再会となる神門。
彼が無事だったことに飛鳥も
安堵したことでしょう。
飛鳥がここで初めて出会ったゼクス使い達。
その中の一人、青葉千歳は小柄ながらも
成人目前の女性。そして、ウリエルの部下、
アスモデルの人間だった時の姿です。
さくら達と同い年でイタズラ好きな桜街紗那
こちらはミカエルの部下、ハマリエルとなる人物です。
そして、百目鬼きさら。こちらのカードでは
アンリミテッドブーストの影響でグラマラスな
体形ですが、本来は純粋無垢な7歳の幼女です。

仲間達の凱旋と神門との再会を喜んだ飛鳥ですが、笑ってばかりもいられませんでした。
キュレータのうちの一体、カースドソウルと交戦した黒の世界のゼクス使い達やゼクス達は、クレプスを除いた全員が消耗して気絶した状態で戻って来たのです。
先にソルの拠点に辿り着いて、決戦時に仲間達と合流した大和も気を失っており、飛鳥は慌てて気を失った兄を救護室へと運びます。

実は黒の世界チームは本当は気絶するよりも
大変なことになっていたのですが……。
この辺りの詳細は不明な点が多く、ついでに
クレプスだけ無事だったのも謎だったりします。

飛鳥は自分と同じように気絶した妹や姉を看護する神門やさくらと共に救護室で過ごしていたのですが、彼らのきょうだい――大和、春日、八千代に加えて、謎の壮年の男性と金髪の幼い少女も救護室に運び込まれていました。
先に目を覚ました謎の少女はトネリと名乗り、壮年の男性は彼の父親、イリューダ・オロンドだと紹介します。

こちらがそのトネリちゃん……なのですが、
諸事情で彼女は魂と肉体の繋がりが不安定と
なっており、イリューダのパートナーゼクス、
マルディシオンと融合することになりました。

やがて、最初に春日、続いて大和とイリューダ、八千代も目を覚まし、みんなが無事に目覚めたことに飛鳥達は安堵しました。
また、この時に大和とイリューダが以前に戦ったことがあり、その際に大和が致命傷を負ったことを飛鳥は知りますが、大和がその件を既に許していたこともあり、飛鳥もそれ以上は追及しませんでした。(その時に実際に死亡寸前の大和を目の当たりにした八千代は、流石に「絶対に許さない」と怒っていましたが)

ある組織に所属する暗殺者、イリューダ・オロンド
女子供の恐怖を楽しむ危険な殺人鬼としての一面と
家族を愛する父親という二つの側面を持つ複雑な人物です。

目覚めた大和達を引き続き、神門やさくらと共に看護していた飛鳥ですが、その途中でまたしても兄弟漫才を披露しており、他の人達からの反応は不明ですが、イリューダは結構受けていたようです。
また、飛鳥・神門・さくら・トネリで「兄姉父妹語り選手権」が勃発
互いの大切な家族を自慢しあう壮絶な戦いとなりましたが、優勝は暗黙の了解でトネリに譲られることとなりました
おそらく、メンバーの中で最年少だったことと、今になってようやく再会できた親子の想いを尊重した結果でしょう。

一方、フィエリテはというと、永久牢から普通の王城の部屋に移されて休養するウリエルに付き添っており、二人で穏やかな時間を過ごしたそうです。

元ソルのお付きのメイド、イースを始めとして、
何人かのソル側のゼクス達は王城側に投降して
いました。彼女達もお見舞いとしてウリエルに
会いに行っていたかもしれません。

しばらくすると、大和達も完全に回復。
他のゼクス使い達も思い思いに休息、あるいは幻夢郷ですべきことを終えて、やがて飛鳥達が現代世界に帰還する日がやってきました
ウリエルは完全に回復しきってなかったことから、もうしばらく幻夢郷で休養を続けることとなったため、フィエリテは彼との別れを済ませて、飛鳥達に合流しました。

やがて、ク・リトの一人、ヨグ・ソティスが現代世界に繋がるゲートを展開してくれました。
現実世界に戻ったら、兄、大和と一緒に母の入院している病院の近くに引っ越そう―――。
そんなことを考えながら、飛鳥達はうらら達、ク・リトのみんなに見送られてゲートを潜ります。

空間操作に長けたク・リト、ヨグ・ソティス。
トネリそっくりの姿ですが、それもそのはず。
彼女はトネリの体に長期間、憑依していたのでした。

―――ところが。
ゲートを潜り抜けた先にあったのは見覚えのある現代世界の街並みではなく、多くの廃墟でした。
そして、世界そのものの気配が現代世界と異なっていることに飛鳥は気づきます。
ここは現代世界ではなく、強い精神力が支配する世界――白の世界

しかも、飛鳥達が慌てて周囲を見回すと、そこにいたのは自分とフィエリテ以外は、綾瀬とズィーガー出雲とガーンデーヴァの合わせて三組だけ。
ゲートに入る直前には大和達を含めて、多くのゼクス使い達と一緒だったはずなのに―――?

予想外の展開に困惑する飛鳥達。
しかも、この後、さらなるアクシデント――いいえ、ある存在の悪意によって放たれた攻撃を飛鳥達が襲うことになります――。

―――一方、その頃。
引き続き、幻夢郷で休息をとっていたウリエルですが、そんな彼の元に来訪者が現れました。
やって来たのは、白の世界の種族達によって構成されたチーム、ギルド"暁"
そして―――三人目の天王寺飛鳥でした

「なんやこいつ。僕のくせにスカしとるな。」

5.次回に続きます

ここまででだいたい第36弾から第39弾までの飛鳥達の物語となります。

暴走するもう一人の自分を止め、叡智極点戦争を乗り切った飛鳥達。
ですが、予想外の展開で白の世界を訪れた飛鳥達は、そこで今まで以上に強大で凶悪な存在と対峙することになります―――。

それではまた次回!

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