Z/Xストーリー、アクティベート! 第14回 「上柚木綾瀬編3 神と復讐者の戦い」
皆さん、こんにちは。GRRRです。
今回も綾瀬達の本編での活躍をお話ししていこうと思います。
繰り返しになりますが、各キャラのストーリーの大まかな流れは、公式HPのおもな登場人物の軌跡を見ればわかりますので、そちらもご参照ください。
それでは、始まり!
1.Sakura Chill
両親を殺した宿敵の天使、ガムビエルを一度は撃破したものの、彼女が不気味な仮面の力で蘇ったことを知った綾瀬。
彼女は亡き父の書斎を訪れ、彼が遺した資料や手紙からその仮面と同質の存在がいくつかあることを知り、自分達の家族に起きた悲劇の引き金となったその仮面を破壊することを心に決めます。
調べ物も終わり、出発しようとしたその時、突然、書斎の電話が鳴りだします。
不審に思いながらも、その電話に出た綾瀬は、その電話をかけてきた人物を知って驚きます。
電話の主の正体はもう一人の従妹、八千代の双子の妹である上柚木さくらでした。
驚きつつも、彼女も無事だったことを確認できた綾瀬は安堵しますが、さくらは固い口調で要件を告げます。
八千代に危機が迫っている。
彼女に声を届かせられない自分に代わって八千代を守ってほしい、と。
それはなんの確証もないただの直感でした。
しかし、さくらのこういう直感がよく当たることを知っていた綾瀬は迷うことなくズィーガーと共に飛び立ち、八千代の探索を始めます。
――どうしてさくらが電話の繋がらないはずの父の書斎に電話をかけれたのかを不思議に思いながら。
しばらくの探索の後、綾瀬は八千代達を発見します。
果たして、さくらの直感通り、八千代達は強大なゼクスとの戦いで絶体絶命の窮地に陥ってしまっていました。
綾瀬はすぐさまズィーガーと共に八千代達とそのゼクスの間に割って入ります
立ちはだかるそのゼクスの名は九大英雄アレキサンダー。
パートナーである黒崎神門と共に関東を訪れていた彼は、自分達の様子を探っていた八千代達に気づき、単身で強襲。
最強のブレイバーの一角たるその力で、アルモタヘルを瀕死に追いやったのでした。
前後の状況こそ知る由もない綾瀬ですが、八千代にアルモタヘルをカードデバイスで癒すように指示すると、大切な従妹とそのパートナーを守るべく、アレキサンダーと対峙します。
ズィーガーもまた、久しぶりの戦い――それも強敵との激闘を前に闘争心を燃え上がらせました。
対するアレキサンダーもまた、闘争心の塊。
一頭と一人のゼクスの激闘が幕を開けます。
ズィーガーの爪が大地を抉り、アレキサンダーの得物の一振りが強烈な衝撃波で周囲を吹き飛ばします。
互いに一歩も譲らぬ死闘、しかし、戦局は綾瀬とズィーガーの方が押され気味になってしまいます。
それは、ガムビエルとの戦いで受けた傷がまだ癒えていなかったのか、はたまたそれを癒すためにしばらく戦いから離れていた影響か。
どちらにせよ、綾瀬達もまたアレキサンダーの猛攻の前にじりじりと追い詰められます。
その時、ズィーガーの隣に並び立つ影がありました。
その影の正体はアルモタヘル。
カードデバイスである程度、傷を癒した彼は、己の弱さに対する悔しさをバネに再び立ち上がったのです。
ズィーガーもまた、少々危なっかしいものの、闘志を奮い立たせる後輩の助力を受け入れ、共にアレキサンダーに挑みます。
連携して肉薄する二体のプレデターの猛攻を、さしもの九大英雄もしのぎ切れませんでした。
ズィーガーとアルモタヘルのタイミングを合わせた一撃を受け、アレキサンダーは片膝をつきます。
そのままズィーガーは決着をつけようとしますが、アレキサンダーは不意に上空を見上げます。
ズィーガーが、そして綾瀬達がアレキサンダーの視線を追った先。
そこには、天上から人間やゼクス達を睥睨する何者かがいました。
その何者かは、綾瀬達を見下ろしながら傲岸に言い放ちます。
ディンギルーーー神を名乗る強大な存在に、再び闘気を滾らせるズィーガー。
しかし、ディンギルと名乗ったその存在は、人類と竜、ゼクス達を滅亡させることを宣言すると、そのまま去ってしまいます。
さらに、気が付いた時には、先ほどまで戦っていたアレキサンダーも姿を消していました。
そして物語は、『真神降臨編』へと突入します――。
2.Betrayal Diabolos
なにはともあれ、危機が過ぎ去ったことから、改めて綾瀬は八千代達と情報を交換します。
綾瀬がタイミングよくやって来た理由が、さくらが直感で八千代の危機を感じ取ったからだと聞き、むくれる八千代。
そんな彼女を気遣い、綾瀬は話題を逸らす意味でも、今の自身の目的である謎の仮面の話を切り出しました。
肝心の仮面の写真はいつの間にかなくなっていましたが、その仮面の話を聞いたアルモタヘルは神祖の仮面の名を出します。
その言葉を聞き、慌てたのはズィーガーでした。
彼はこれ以上、面倒事に付き合わされるのを避けるために、わざと綾瀬に神祖の仮面のことを話していなかったのでした。
結局、ズィーガーはディアボロス達のもつ仮面のオリジナルである神祖の仮面について、知っている限りの事を綾瀬に教える羽目になりました。
それに付け加えて、ガムビエルが手にしていた仮面こそが、神祖の仮面であること、残りの神祖の仮面もこれから出てくるであろうことも。
神祖の仮面の情報を把握した綾瀬は、しばらく情報収集を続行することを決めると、八千代にこれからどうするのかを尋ねます。
それに対して、八千代は不敵な笑みを浮かべて答えました。
他人を拒むばかりだった八千代が嬉しそうに誰かの話をしている。
そのことを新鮮に感じた綾瀬は八千代達に同行することにしました。
面倒くさがるズィーガーと、彼とは対照的に喜ぶアルモタヘルと共に、彼女達は八千代の言う闇の師匠――ル・シエルの元へ向かいます。
ですが、もうすぐル・シエルと合流できると思ったその時、綾瀬達は不審な男とすれ違いました。
漆黒のコートに身を包んだその男は、足早にその場から立ち去っていきました。
……そして、綾瀬達は予想だにしていない光景を目の当たりにします。
彼女達がル・シエルの元に辿り着いた時、既に彼は血の海に沈み、こと切れていました。
その傍らには、彼のパートナーであるはずのディアボロスが静かにたたずんでいます。
余りにも衝撃的な光景に、八千代はショックを受け、綾瀬もまた言葉を失いました。
その魔人、クレプスが無傷だったことから、八千代は彼女がル・シエルを殺したのかと疑いますが、ズィーガーがル・シエルの体から死霊の気配がすることを冷静に指摘します。
犯人はおそらく先ほどすれ違った大柄な男で、彼がノスフェラトゥを操るゼクス使いだとズィーガーは推測しました。
この辺りの話は公式のショートストーリーで描写されているのですが、この時、ズィーガーは八千代に対して、ル・シエルに別れの言葉を伝えるように助言します。
彼なりに人間達のことを理解し、気遣っていることがわかる場面です。
ズィーガーの言葉に従い、八千代がル・シエルの遺体に近づいたその時、何かが彼の手の中から滑り落ちました。
それは禍々しい漆黒の仮面。
その邪悪な気配に言葉を失う八千代を、クレプスが乱暴に突き飛ばします。
それはあなたが触れていいものではない、と。
突き飛ばされた八千代をアルモタヘルがかばい、同時に綾瀬もクレプスの前に進み出ました。
以前にガムビエルが手にしていた仮面を見たことがある綾瀬は、その仮面の正体が神祖の仮面であることがすぐにわかりました。
それを破壊すると綾瀬が断じると、クレプスは彼女を睨みつけ、その仮面こそが私と『あの人』との絆、と語り激昂して綾瀬達に立ちふさがります。
参考資料
B16 神域との邂逅 side.YACHIYO
C17 漆黒の堕界 side.CREPUS
その直後――さらなる異変を綾瀬達は目の当たりにします。
死んだはずのル・シエルが突然呻きだし……いきなり体を起こしたのです。
もう動けないほどの大けがを負ったはずなのに。
そして、その顔の半分にはあの仮面――神祖の仮面がつき、不気味な輝きを放っていました。
慌てて駆け寄る八千代を払いのけ、クレプスの元に向かったル・シエルは覚醒のためにさらなる血が必要だと言い、そして――。
綾瀬と八千代達の目の前で、ル・シエルはクレプスの命を喰らい、神祖の魔人、激憤の堕天使サタンへと覚醒。
世界全てを憎む怒りの絶叫と共に、クレプスの亡骸を抱えて、西へと飛び立ちました。
綾瀬は、あまりにもショッキングな展開の連続に茫然自失となった八千代を安全な場所にかくまうことしかできませんでした。
3.Dragons of the Dynamis
ル・シエルの死とサタン化に茫然自失となった八千代を連れて、比較的、安全な自身の隠れ家に辿り着いた綾瀬。
惨劇の現場から離れた後も、上の空のままの八千代を気遣う綾瀬の前に、突如、何者かが現れました。
漆黒の異様なゴシックドレスに身を包んだその女性の正体は、黒の竜の巫女バラハラ。
以前、綾瀬が出会い、本物のカードデバイスを渡してくれた竜の巫女とはまた別の竜の巫女です。
妖艶な笑みを浮かべて、黒の竜の巫女は綾瀬に告げます。
アレキサンダーとの戦闘直後に綾瀬達が目撃した神、ギルガメッシュが解き放った、世界を滅ぼす邪竜ファフニールを討伐してほしい、と。
突然の戦闘依頼に、綾瀬は当初乗り気ではありませんでした。
ですが、もしも綾瀬が戦わないのなら、八千代にその役割を担ってもらうと暗にバラハラに脅され、やむなく綾瀬は戦うことを承諾します。
その代価として、彼女とズィーガーは竜の巫女の加護を受け、ウェイカーへと覚醒しました。
そして、綾瀬とズィーガーは邪竜ファフニールに挑みます。
圧倒的な巨躯と力を持つ邪竜、ですがウェイカーに覚醒したズィーガーの力もまた強力なものとなっていました。
綾瀬とは対照的に、神と戦う気満々だったズィーガーは神の下僕たる邪竜に意気揚々と襲い掛かります。
激闘の果て、何度もズィーガーにその肉体を切り裂かれた邪竜は遂に力尽き、その身は灰となって崩れ去りました。
役目を終えた綾瀬はそのまま立ち去ったと思われます。
……おそらくは、邪竜が遺した灰がどんな惨劇を引き起こしたのか、知らないまま。
激闘を終えて隠れ家に帰還した綾瀬達。
しかし、そこにいるはずの八千代達の姿はありませんでした。
おそらく、彼女達はサタンを追っていったはず。
そう確信すると同時に、綾瀬は驚きます。
彼女が知っている八千代は、明確な目標を持って行動することはあまりありませんでした。
それが今は、敬愛する師匠を助けるという明確な目的のために行動している……。
従妹の成長を喜ぶと同時に、綾瀬は気づきます。
自分は何をやっているんだ。
神祖の仮面より、両親の仇を、ガムビエルを討つことこそが最優先なのではないか、と。
本来の目的の前に足踏みしていることに気づいた綾瀬は、改めてガムビエルとの決着をつけることを心に誓います。
とはいえ、八千代のことも心配であったことから、先に彼女達を探すべく、綾瀬も隠れ家を飛び出した――のですが、そんな彼女を待っていたのは、思わぬ人物達との再会でした。
4.Gilgames Breakers
まず、綾瀬達の前に現れたのはさくら。
しかし、綾瀬は目の前にいるさくらが自分の知るさくらと大いに異なっていることに困惑します。
なぜなら今のさくらは背中に天使の羽根をはやし、鬼気迫る表情で八千代について問いただしてきたからです。
しかもさくらは彼女が知るはずのないサタンの名前まで口に出します。
困惑する綾瀬の問いには答えず、さくらは再びその両翼で飛び立ってしまいました。
サタンが飛び去った、西の空に向かって。
何かさくらに大きな――そして、良くない変化が起こった。
そう綾瀬は確信します。
綾瀬達がさくらを呆然と見送っていると、何者かが彼女達に声をかけました。
振り返った先にいたのは、またしてもバラハラ。
彼女は綾瀬達が先ほど討伐した邪竜ファフニールを解き放った、覇神ギルガメッシュが世界全てを滅ぼそうとしていると伝えます。
以前、目撃した時から神との戦いに興味を抱いていたズィーガーは、綾瀬にバラハラの誘いに乗ってギルガメッシュのいる場所に向かうことを提案。
綾瀬としても、世界全てを滅ぼそうとしている神の存在は捨て置けず、彼女も神と戦うことに同意しました。
果たして、バラハラに導かれて神との決戦の地に向かった綾瀬達ですが、なぜかそこに八千代達までいました。
八千代達もまた、綾瀬達と同様にウェイカーとなっており、竜の巫女――以前、綾瀬にカードデバイスを託してくれた白服の巫女の彼女です――に導かれて、ここに来ていたのでした。
しかも、彼女とアルモタヘルの隣には思いがけない人物達の姿までありました。
八千代達と一緒にいたのは天王寺飛鳥と誇りのフィエリテ。
綾瀬達からすると、かつて戦い、敗北した因縁の相手です。
なんの因果か、彼らもまた八千代と出会っており、そして覇神ギルガメッシュを討伐するためにこの地に訪れていたのでした。
なれなれしく自分の名を呼ぶ飛鳥に、綾瀬は不愉快そうな表情を向けますが、彼女もこれ以上、この場で言い争う気はありませんでした。
視線を上に向けると、そこには今まさに世界を滅ぼす力を手に入れた神――ギルガメッシュの姿がそこにありました。
上記の動画の7分41秒辺りから綾瀬達の話になります。
自身が望むのは両親の仇である宿敵ガムビエルへの復讐。
その目的を果たすためにも、今、目の前にある世界そのものの危機を放っておくわけにはかない。
綾瀬は覚悟を決めると、八千代達や飛鳥達、そして決戦の地に集結したゼクスやゼクス使い達と共に覇神ギルガメッシュに挑みました。
ギルメッシュの力は圧倒的でした。
神の名に相応しい強大な力と不死身に近いその耐久力に、綾瀬達は苦戦します。
ですが、以前にも述べたように、ギルガメッシュの肉体は完全な神には――不滅の存在には至っていませんでした。
ゼクス達の猛反撃の前に、遂にギルガメッシュは砕け散ります。
神との死闘を終え、勝利の歓声を上げて歓談するゼクス達とゼクス使い達。
綾瀬としては、早々に立ち去り、宿敵ガムビエルの元へと向かいたかったのですが、彼女には話しておかないといけないこともありました。
綾瀬は真剣な面立ちで八千代の方に向き直ると、ここに来る直前のさくらの様子を伝え、八千代に彼女の救済を願います。
困惑しながらも、八千代はその願いに頷きました。
そして二人は、互いの目的――綾瀬はガムビエルの討伐、八千代はル・シエルの救済――を必ず成し遂げることを誓い合います。
5.次回に続きます
ここまででだいたい第16弾から第19弾までの綾瀬の物語です。
少しだけ、当初の目的であるガムビエルの復讐を中断していた彼女達でしたが、八千代達の成長に感化される形で、本来の目的を果たすべく再びガムビエルの元へと向かいます。
―――彼女の復讐劇の決着の時が訪れるのは、もう間もなくのことです。
それではまた次回!
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