ガンシューティングゲームの理想についてのお話

 今回はガンシューティングゲームが今後どうあるべきか、個人的に思う事を踏まえつつ話してこうと思います。

 まず、ガンシューティングゲームは単刀直入に言うとゲーセンの中でも稼げていない部類のゲームになります(投入金額ランキング的なやつでも名前見ないし)。やる人と言ったら、見る限りではノリでプレイするカップルと自分みたいなやり込み勢、あとは1部のガンマニアの方等という感じでしょうか。

 他のゲームとなぜ差がついたのか、他の人気のあるゲームとガンシューでどこが違うのが個人的にポイントを探ってみたとこ、まず1つはそもそもガンシューというジャンルに興味が無い人が多い事、2つ目はプレイ時間の目安が分からない事、3つ目は極められれば極められる程ゲーセン側が損をするゲームシステム…と、ざっくりと思いつくのはこんな感じです。

 ガンシューというジャンルに興味が無い人が多いのは、今は娯楽の種類自体が増えてきており関心の取り合い、競争倍率が高くなっているのが大きいでしょう。人気ジャンルであるFPSのプレイヤーのお零れを狙えるかなと思ったんですけど、これはこれ、それはそれって感じですね。

プレイ時間の目安が分からない事。これはプレイする事に戸惑いを与えるかと思います。例えば、音ゲーの場合は○曲設定と、上手くても下手でも平等に設定された分の曲が遊べる事が多いですし、UFOキャッチャーやエレメカも操作できる回数や時間が設定されています。ですがガンシューはライフ制であり、ライフが無くなるまで遊べる、と言っても大体初見で何分遊べるのか教えてくれるものはありません。もしかしたらすぐ死んじゃうかもしれない…そういった不安もガンシューから人を遠ざける遠因になっているんだと思います。

 そして、料金設定とプレイ時間。大体のガンシューティングゲームは初見の場合はコンティニュー前提、慣れれば1回分の料金で最後まで遊べると言った感じです。ですが、ガンシューは一周が長い事が多く、何回もコンティニューして進むならまだしも、上手い人が1回分の料金でクリアしてしまうと筐体を占領されるわその割には料金は入らんわで店舗からしたら良い事がありません。そういった事情もゲーセン側が積極的にガンシューを設置しない理由に繋がってるのではないかと思いました。

現状の部分はこんな感じでしょうか。次にガンシューティングゲームが今後どうあるべきか…について話していきます。

 まず、一周を短くするのは必須でしょうね。一周の時間の理想としてはガンバレット、ゴルゴ13、タイクラ2ぐらい。シュータウェイ?あれは短過ぎ。具体的には大体10~15分ぐらいでしょうか。回転率や待ち時間を考えたら、流石にムービー込でも一周40分以上は長すぎです。それと、STAGE1ぐらいは初見でもクリア出来るようにする、遊べる時間を確保するのはもうこのご時世では大前提でしょうね。

 次にガチ勢じゃなくても何度も遊べる工夫をする事。ノーコンやスコアタは、ゲームに興味を持った人がやる事なので、それらに頼らないリピーターの増やし方を考えるべき。例えば、ハウスオブザデッドシリーズはルート分岐があったり、成績によってエンディングが変わったりします。     ゴーストスカッドは遊べば遊ぶ程新しい服や武器、ルートが増えて遊ぶ度に新たな発見があったり、ボーンイーターではアニメチックなキャラクターデザインと豪華声優陣を起用していたり、ガンバレットシリーズは出てくるゲームがランダムでやる度に新鮮な体験が出来る…と言った様々な工夫がありました。やり込み要素では無く、もっと腕前が無くても気楽に楽しめるようにすればプレイヤーを増やせるのでは無いでしょうか。

 かつてガンシューが繁栄していた時期は、ケイブ系弾幕シューティング的なノリでマニア向け高難易度シューティングみたいなのが沢山出てた時期もありました。特にlet's go jungleを始めに出始めた固定銃座ガンシューは、ライト向けの見た目やストーリーなのに中身はライト層お断りレベル、歴戦の勇士すら悲鳴を上げる難易度で、明らかに『一周は長いがその分難易度も高くして沢山コンティニューさせる事で稼ぐ』スタイルを取るガンシューが大量に生産されていた時期…誰が呼んだか『ガンシュー暗黒期』なるものもありましたね。この時期にガンシューをやって苦手意識を持った方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。

 ガンシューティングゲームのゲームシステムや売り出し方は、悪い意味で成長していないなと感じております。結局マニア向けのまんまじゃないかと。なので、個人的な理想をまとめると『1周のプレイ時間は長くないが、その代わりランダム要素やルート分岐など1周しただけではゲームの全貌を把握出来ない工夫を取り入れ、周回プレイが前提となるガンシュー』というのものが、現代のゲーセンに合った形のガンシューティングゲームなのではないでしょうか。

以上、上原龍馬がお送りしました。またね。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?