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にと日記 20

ハタケシメジ継続計画

 10月14日、晴れのち曇り。朝は冷えたが、なんだか暖かい日だった。辺りの木々も、チラホラと色づき、思いのほか綺麗な秋が、ちゃんと、進んでいることに安心するやら気が急くやら。少々遅れ気味だった栗の実も、ここへ来て、ポツリポツリと落ち出した。今年は、すぐ隣のヤギ小屋で、四六時中籾殻燻炭を焼いているせいか、猪たちは今のところまだ遠巻きに見ているだけの様子。毎晩の渋皮煮が、当面のあいだ日課になりそうだ。

 さて、こちらも遅ればせながら、嬉しい秋の味覚、ハタケシメジ。今年もそうだろうと思った通り、ヤギ小屋の隅にお出ました。ここ数年、地中の木質を食い潰したらしく、以前の勢いが影を潜め、今年は遂に、ヤギ小屋の中だけに引きこもっている。ヒトヨダケやムジナタケ、ハラタケ類とかつては混生していた事から、おそらく発生源は古い堆肥か何かだろう。この地がかつて果樹園だった頃となれば、最低でも30年程前の堆肥。それはそれはもう虫の息ではあろう。
 そんな堆肥から、そうすんなりと乗り移ってくれるのかは些か怪しいが、それでも気は心。現在の発生地のすぐ隣、ヤギ小屋の外に新しい埋もれ木を作ってやった。

 用意したのは、薪にする予定だった栗、くぬぎ、イタヤカエデ、白樺。もう、どれでも好きなんを食え。

 適当にカケヤで打ち込んだだけなので、はたしてどうでるか。ハタケシメジは菌床で育てる場合、菌糸の回りが遅いらしいので、ここに辿り着くのに何年か要しても不思議ではない。むしろそれ以前に、シロアリホイホイに成り果てるかも。でも、美味しいキノコだし、やっぱり絶えずに残ってもらいたい。埋もれ木なら、ほら、幾らでもあげるからさ。

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