読書感想 「二番目な僕と一番の彼女２」

ネタバレなし感想

恋人になるまでが物語の終わりじゃない
二人のこれからは、ずっと続くよどこまでも

一巻を経て恋人同士になった二人が、お互いへの愛情を深めていくシリーズ完結巻。

一巻だけでも綺麗にまとまっていましたが、私は声を大にして言いたい！
一巻を読んで「良かったな」と思った全ての『ふたぼく』読者様！
絶対に読みましょう！　じゃないと１２割ほど損します！

二巻が読めたおかげで、「この二人ならきっと、これからも大丈夫だな」と思いましたし、「年をとっておじいちゃんおばあちゃんになっても縁側でニコニコしていそうだな」とも思いました。なんなら情景が思い浮かびましたよ笑

恋人同士になったので糖度はもちろん上がりましたが、甘さに変わらず優しさがあり、とても上品だったのも非常によかったです。

和尚先生、ミュシャ先生
主人公 最高、ヒロイン 最高、地の文 最ッ高、イラスト 最ッッ高の、とてつもなく美しい作品をありがとうございました！

紙で二巻が出ますように！

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ネタバレあり感想

この二人の関係と関わりあい方が本当に好き！
年相応のやり取りもありつつ、熟年夫婦のように穏やかに愛しあってるのが、見ていて心満たされるんですよねぇ（しみじみ）
特に「冗談のような空気の中で、お互いの心を触れ合わせる」っていう二人のやり方がすごく良いなと思いました。

同棲して、冬を共に過ごして、一線を越えて、交際を公にして……
すごく順調に愛を深めれていたので、二人に「大丈夫、比翼連理、成れてるよ」と言いたくなりました。

ハジメくんがね、やっぱりカッコよすぎるね。
ラブコメ主人公でグランプリを開催したら、優しさ部門、包容力部門、行動力部門で三冠達成しそうなくらいにはイケメンすぎる！
千夏ちゃんの背中を押して長野まで一緒に行ったり、バスケの試合前に堂々と噂を否定したり、優しく千夏ちゃんに触れたり……
こんなん男でも惚れてまうやろーーー！！！

最後のバスケの試合を経て無事「二番呼び」も解消して、2人の佐藤一くんが「ハジメ」と「イッチー」になって、ようやく胸の閊えが取れたっぽいのも良かったと思いました。

千夏ちゃんのね！　愛情がね！　重かったですね！　最高！
地の文から溢れに溢れ出ているハジメくんへの恋心と愛情と乙女心が、すごく胸をくすぐってきました。読んでるこっちは口角が上がりっぱなしでしたよ本当に。
ハジメくんに釣り合っていないと感じているからこそ、隣に立てるように頑張ろうとする姿には、いい彼女してるな～と思いましたね。

良い友人たちを持ち、人付き合いへのトラウマも解消されて親友ができたのは、過去を知っている身からすると非常にめでたいなと思いました。

二巻ではそこまで大きな事件は起きませんでしたが、その分たくさんイチャイチャしてくれましたし。何より、小さく細かい、でも無視してはいけない二人の問題をしっかりと解決してくれたのは本当に良かったと思います。
（まぁ新たな火種が二つほど出てきたんですけど笑）

二人が恋人としてさらに成長して、人間関係での問題も一件落着して、これで正真正銘ハッピーエンド。
改めて、二巻が読めて良かったです。

相変わらず地の文がとても良いんですよねぇ。
ハジメくん視点でも、千夏ちゃん視点でも、お互いへの深い愛情と感謝が見て取れました。尊すぎますよ。
お気に入りは、p.69付近にある、『恋は盲目』という言葉に自分なりの解釈をした千夏ちゃんの二文です。一理あるなと思いました笑

また、所々にクスッとしてしまう文（「美味しいご飯の前にプライドなど些細な問題だった」など）が差し込まれているのも、とても自分好みで好きでした。
二つほどあった加筆シーンもすごく良い味を出してたと思います。

ミュシャ先生のイラストがスーパーウルトラアルティメット最＆高だったんですけども！（語彙力）

まず表紙ですよ。千夏ちゃんがめっちゃ可愛い上に、あの片翼アクセサリーをしっかり持ってるのが健気すぎる！

で、口絵。お忍びデートであるメイン二人のファッションが絶妙！
しかも、優子さん＆イッチーが二人とも美形すぎるし、何より幼馴染二人の身長差がてぇてぇ！

しかも挿絵には、二人のキス・ハグ・朝チュン・赤面イラストに、女子ズ全員が写ってる華しかないイラストがある。

……なんですかこの欲張りセット、最高以外の何物でもないんですけど！！！

一番好きなイラストは、一番最初の二人がキスしている挿絵
画面から幸せオーラが溢れ出ていて目が潰れました笑

本当に質が高い、素晴らしいラブコメでした。
これはもう純愛ラブコメの教科書の一つにしていいんじゃないでしょうか？
少なくとも自分はします。誰がなんと言おうとします。

すごく個人的な話ですが、この作品が残してくれた功績ってめちゃくちゃ大きいと思ってるんですよね。
今まで『続刊』か『打ち切りか』の二択しかなかったところに『電子のみで続刊』という新たな猶予の道ができたのは、ラノベを愛する読者の一人として嬉しい事この上ないです。
しかも、これでもし「電子でけっこう売れたので、紙でも二巻が出せます！」ってなったらもう英雄ですよ。とてつもない前例ですよ。
そうなることを願っています。

長くなりましたが改めて
「二番目な僕と一番の彼女」という上質で美しい純愛ラブコメに出会えたこと、本当の本当に感謝します。
ありがとうございました！

和尚先生の新作を楽しみにしています！

（ちなみに私は後日談も全て読了済みで、今は慎一郎さんと玲奈さんの二人が一番気になってます）

BGM

2巻）
 緑黄色社会 「愛のかたち」
SUPER BEAVER「美しい日」

シリーズ全体）
SUPER BEAVER「全部」