見出し画像

読書感想 「魔法使いの引っ越し屋」




ネタバレなし感想


辛い別れを、魔法で素敵な思い出に


魔法使いの引っ越し屋を営む主人公が、依頼人たちの想いを魔法で彩っていく、美しい別れの物語。

何回も目が潤んでしまった……
ヒューマンドラマってやっぱりいいな、と改めて思わされましたね。
どの話も涙なしには読めなかった……
依頼人たちに真摯に向き合う主人公の姿がとてもよかったです。

続きが読めるのなら、ぜひ読んでみたい!

坂石遊作先生、いちかわはる先生、感動する物語をありがとうございました!



____________________


ネタバレあり感想


やっぱり、ヒューマンドラマ系は良いですね!
どの話にも登場人物たちの愛情がこれでもかと込められて、涙腺がユルユルになってしまいました。
完全に作者の思った通りの反応をしてしまった自覚があります笑
それぐらい、どの話も感動しました!


ソフィさんがすごく好み、というかタイプなんですけど。
少しクールで、大人びていて。でも、愛嬌があって、情に厚い。
とても好きな主人公でしたね。

特にフランシェスカとの、そっけないやり取りが好きでした。
フラン側はもっと仲良くなりたいと思ってるけど、ソフィ側は今ぐらいがちょうどいいと思ってる、というチグハグ感が良かったです。
ほのかにですが百合の波動を感じました笑


どの話も思わず涙がこぼれました……

仙龍の話は、アルの覚悟を決めた戦闘と、最後の桜の造形魔法のシーンで2度泣きました。
アルの戦いでの心理描写には、某ネコ型ロボットアニメの劇場版でこんなのあったなぁと想起させられましたね。
こんなの好きに決まってるじゃないですか!

魔導図書館の話は、ミーリの遺した魔法と過去回想で泣きました。
魔法の真実が解明されるにつれて分かる、ミーリからザックへの深い愛情に、夫婦愛って素晴らしいなと思いましたね。
特に最後の、今は亡きミーリが魔法という形でザックの背中を押した場面がものすごく大好きです。

勇者の話は、最後の手紙数連発で大号泣。
真実が判明したときは、「あれって伏線だったんだ!?」とめちゃくちゃ驚きましたね。
村民が勇者へ遺した手紙が、『普通の手紙』だったのも印象的でした。
村民の遺した『さりげない思いやり』に、なおさら心を揺さぶられましたね。

話数が少ない分それぞれの話が丁寧に描かれていたのも、感動を誘った一因だったのではないでしょうか。
ほんとに全部いい話でした……


いちかわはる先生のイラストが良すぎるんじゃあぁぁ
キャラクターの表情がとても豊かで、活き活きとしていたように感じました。
あと、口絵にいるミミックが想像以上に可愛かったです笑

お気に入りのイラストは、ステンドグラスを持っているソフィさんのイラスト。
儚さの漂う絵のタッチ、慈しむようは表情のソフィさん、そして書き込みの多い綺麗なステンドグラス。
芸術点の高すぎるイラスト!!!


もっと色んな人との話が読みたい!
続きがありそうな終わり方だったので勝手に期待しています。
果たして、魔法使いの引っ越し屋には、これからどのような依頼が舞い込んでくるのか。
続編が今からとても楽しみです。



BGM

堀田家BAND「サヨナラ☆ありがとう」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?