近畿大学通信教育部図書館司書コース『生涯学習概論』合格レポート(2024年4月入学)


《注意点》
・レポートの丸写しは不合格となります。あくまで参考程度に留めてください。
・私個人の考えに基づく回答であり、このレポートの内容が最適だとは限りません。
・一部参考文献の引用元を省力してあります。
YouTubeにて司書の資格取得の体験談を公開しています。https://youtu.be/AJBZLfLLYdc
【Xにて日々の勉強記録を公開中です。フォローお願いします】



《設題1》
①生涯学習支援のために図書館が果たす役割とは何か。

①・序論
 生涯学習社会とは、「生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が社会において適切に評価されるような」社会を指す。【注1】
より良い生涯学習社会を実現するため、社会教育施設が果たすべき役割は重要である。本論では社会教育施設の中でも図書館に注目し、図書館が人々の生涯学習支援のために果たすべき役割について論じていく。
・本論
 図書館が果たすべき役割として、まず一つ目に挙げられるのが、利用者の学習のための資料を集め、利用者に提供することである。具体的には資料の貸出サービスや、資料探索のためのレファランスサービス等により、利用者の豊かな読書経験と専門的な個人学習を促進することである。
二つ目に挙げられるのが、世界各地の資料や過去の資料を収集して、利用者に提供することである。これによって図書館は利用者に世界や過去の知識を伝達し、利用者の学びを深めることができる。
三つ目に挙げられるのが、障がい者や高齢者などへの資料・情報の提供である。障がい者や高齢者などは、健常者比較して資料へのアクセスが困難な場合が多い。その為、国会図書館の「視覚障害者等用データ送信サービス」【注2】のように、利用者支援のための独自のサービスを行っている図書館も存在する。
四つ目は、利用者が資料探索するための能力を育成・向上させることである。現代は紙資料の他にも、ネットワーク情報資源が膨大に存在する時代である。その為、資料探索のための講習を開催したり、電子図書館サービス等の独自の取り組みを行う図書館も存在する。
五つ目は、『書館の設置及び運営上の望ましい基準の見直しについて(報告書)』にも記載されている通り、【注3】地域の課題解決に取り組むことである。今後の図書館は独自に講座・セミナーなどを開催したり、他の図書館や他の社会教育施設などと連携して、地域の課題を解決していく役割が望まれている。
・結論
  生涯学習支援における図書館の役割は、情報探索の支援から地域の課題解決まで、多岐に渡っていることが分かった。ネットワーク情報資源の増大や、社会構造の変化で、図書館や利用者を取り巻く環境は激変している。これからの図書館はその都度時代の変化に合わせて、新しい役割を柔軟に担っていくべきであろう。
【注1】鈴木眞理・馬場祐次郎・薬袋秀樹.生涯学習論.樹村房,2019,4p.
【注2】視覚障害者等用データ送信サービス.国立国会図書館.https://www.ndl.go.jp/jp/support/send.html,(参照2024-04).
【注3】これからの図書館の在り方検討協力者会議.“書館の設置及び運営上の望ましい基準の見直しについて(報告書)”.2012-08.図https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/019/houkoku/1330338.htm,(参照2024-04)

《設題2》
②生涯学習を振興するために社会教育行政や施設の基本的な役割について

②・序論
社会教育行政は我が国で明治期に端を発して以降、生涯学習の振興において中心的役割を担ってきた。今後の更なる生涯学習社会の促進のために、本論では社会教育行政や施設の基本的な役割について論じていく。
・本論 
教育基本法第十二条によれば、社会教育行政は「図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない」とされている。
つまり、社会教育行政は図書館や公民館などの社会教育施設を設置したり、イベント・講座等を主催して、人々の生涯学習の支援をするのが基本的役割だと言える。
一方で、社会教育施設とは、社会教育行政によって設置された図書館・公民館・博物館・青少年教育施設等を指す。
各施設の具体的な役割としては、公民館においては講座の開設等の事業を通して住民の生活文化の振興や社会福祉の増進に寄与することが、博物館においては主に展示を通した教育活動により生涯学習の支援をすることが、青少年教育施設においては施設での自然体験・奉仕体験を通じて青少年の健全な人格を涵養をすることなどが挙げられる。
 いずれにしても、どの社会教育施設も各施設の設備や資料等によって、人々のニーズに合わせた学習機会を提供し、生涯学習を支援するのが基本的な役割であると言える。
 また、テキストの『生涯学習論』「Ⅲ章生涯学習振興行政と社会教育行政」【注5】にもある通り、近年では地域の課題の解決や、学校等の外部の機関との連携や、ボランティアの受け入れや人々の生涯学習成果を活用する場所の提供をすることなどの新たな役割等も求められている。
・結論
社会教育行政や施設は人々の生涯学習振興のために重要な役割を果たしていることが分かった。だが、急激な社会構造の変化等により、社会教育行政と施設を取り巻く環境は、これからも変化していくと考えられる。今後も社会教育行政や施設は、時代に合わせた役割を模索して担っていくべきである。
【注4】教育基本法.文部科学省.https://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/mext_00003.html,(参照2024-04).
【注5】鈴木眞理・馬場祐次郎・薬袋秀樹.樹村房.生涯学習論.樹村房,2019,55p


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?