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パリ生活ゴ(21) あなた(の彼)はマッチョ?

「パリ生活ゴ」では、語学テキストにはあまり登場しない
パリの日常生活シーンと、パリジャンがフツーに話している『パリ生活ゴ』を紹介。
(2002年〜2016年にフランスニュースダイジェスト誌面、サイトに掲載されたGDR執筆コラムに修正、加筆したものです)

が、ご注意を!!!
こなれた俗語が満載。
なので外国人の私たちが使うのはオススメしません。
失礼になったり、誤解されたりするリスク大です。
なので、聞いた時に理解できてOKというスタンスで眺めて下さいね。

また、スキットはGRDが全て作成したので、文自体はフランス人の口から出てきたネイテイブフレンチではない箇所もあります。
が、全てネイテイブチェックをかけています。
これらの文は、外国人フレンチだが、意味はバッチリわかる、という内容ですのでその点、ご理解下さい。

scène 21.  あなた(の彼)はマッチョ? 

<シーン 21 >
女性が大統領になりかけた(?)フランスは男女平等社会か?

ノンノンノン。
フランス男は女に弱いか?
ウイウイウイ。

ここでの女とは、アフターファイブのセクシーな『おんにゃ』を指し、会議室で隣に座っているパンツス-ツにメガネ姿のデキルキャリアウ-マンではない。

フランス社会はマッチョである。男女平等からは程遠く、男が『おんにゃ』を支配するのは大歓迎。

Sois belle et tais-toi (女は黙ってキレイにしとれ)だの、Frappe ta femme. Si tu ne sais pas pourquoi, elle le sait(嫁をビンタしろ。ナゼって? それは嫁はん自身が知ってるハズ)なんていう古典的言い回し(!)が、父から息子へ、男のダチから男のダチへと口承文学のごとく、いまだ現在進行形で受け継がれているのである。

仏社会、あんたらが男尊女卑とこき下ろす日本社会とどれほど差があるんかい。

<使えるパリ生活ゴ 21 >
A : Tu connais David ? Il a l'air ①mou mais ②en fait il est hyper ③macho à la maison.
ダビッド知ってる?軟弱なように見えるけど、実は家ではすっごいマッチョなの。

B : C'est pas vrai !
ウッソ~!

A : Si si. Hier, on a dîné chez lui. Sa femme, la ④fameuse X, a préparé un gigot d'agneau. Mais c'était complètement raté parce que c'était cramé, et il lui a sorti devant tout le monde « Quelle imbécile ! ».
ホントよ。昨日彼の家で晩ご飯食べたの。 ほら、例のポリテク出身の奥さんが、子羊の股肉を用意したんだけど、焦げて大失敗。そこで彼、皆の前で言ったことが「バカ」。

B : Dis donc !
まさか!

A : Et oui.
そうなのよ。

〜解説 21 〜
① mouは「軟弱な」【être sans énergie】。
男性 に使われる。<関連語> les mousで「柔な男」、 les dursで「タフな男」。

② en faitは、「実は」、「実際は」。
(最後のtは発音されることに注意)フランス人が乱用する傾 向があり、スピ-チ講座では使い過ぎないように注意を促すようである。

③ machoは、「マッチョ(女性に対して横暴な 男性)」
【homme à la masculinité despotique】。 メキシコのスペイン語mâle が語源。メキシコ のヒスパニック社会(男性社会)の男性上位主義の男性を指したが、現在では一般に男尊女卑の男性を意味する。

④ fameux(se)は、「例の」、「問題の」、「ウワサ の」。
Xは、ポリテクニック- 最高エリートグランゼコ-の学生/卒業生。狭き門ゆえ希少 価値が高い)で。かの有名なポリテク出身の奥さんというニュアンス。

❤️では scène 22 でお会いしましょ❤️


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