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パリ生活ゴ(23) チップの偉大さ

「パリ生活ゴ」では、語学テキストにはあまり登場しない
パリの日常生活シーンと、パリジャンがフツーに話している『パリ生活ゴ』を紹介。
(2002年〜2016年にフランスニュースダイジェスト誌面、サイトに掲載されたGDR執筆コラムに修正、加筆したものです)

が、ご注意を!!!
こなれた俗語が満載。
なので外国人の私たちが使うのはオススメしません。
失礼になったり、誤解されたりするリスク大です。
なので、聞いた時に理解できてOKというスタンスで眺めて下さいね。

また、スキットはGRDが全て作成したので、文自体はフランス人の口から出てきたネイテイブフレンチではない箇所もあります。
が、全てネイテイブチェックをかけています。
これらの文は、外国人フレンチだが、意味はバッチリわかる、という内容ですのでその点、ご理解下さい。

scène 23.  チップの偉大さ   

<シーン 23 >
快適なアパルトマン・ライフには、管理人との関係が重要だ。良いとロ-カル情報がゲット出来るが、悪けりゃ最悪、郵便物が届かなくなる。

私の「マダム管理人」、捕まったら15分は離してくれない。10分は自分の身上話、5分はしっかり私の私生活尋問。こうして彼女は住人の情報をため込んでいる。誰が引っ越すか→売り家、 貸家情報。誰が学生で誰に子供がいるのか→ベビーシッターの需要と供給情報。

入居してしばらくの間、小包が着くのが遅かったり、紛失したり、半分開けられていたりしていた。こりゃいかんと、すぐにノエル (クリスマス) の心付けを始めた。普段は勤務時間にさえいないマダム、ノエル時期にはいつも居る。息子が白い封筒を差し出した時のマダムの笑顔は輝いていた。

翌日の晩、下の階に住む学生さんを連れて来て、「シッター探していたわよね」と言ってウインクしながら立ち去った。

心付けは年に1度、ノエル時期に渡すものだが、 今の時期わたしゃバカンス前にも渡すことにしている。

<使えるパリ生活ゴ 23 >
A : Ça fait pas longtemps que tu t'es installé dans ce quartier, mais tu ①es au courant de ②pas mal de choses.
 お前、ここに来て長くないのに、いろんなこと知ってるよな。

B : Depuis que j'ai remis ses ③étrennes à la gardienne, elle est ma source d'informations.
管理人に心付けするようになってから、彼女が 情報源ってわけさ。

A : Ah, la portugaise bavarde?
ええっ、あのおしゃべりなポルトガル人のこと?

B : Oui, c'est elle qui m'a dit que l'appartement en face serait à vendre. Elle a su ça grâce à sa copine portugaise, gardienne de l'immeuble en face. C'est pour ça, j'ai réussi à l'acheter directement au proprio.
そう、向かいのアパルトマンが売りに出そうだって教えてくれたのが彼女でね。彼女自身は向かいの建物の管理人をやっている友達のポルトガル人から知ったのさ。だから、オレはその物件を直接オーナーから買えたんだ。

A : Le réseau des gardiens portugais est vraiment incroyable.
ポルトガル管理人ネットワ-クってホントすごいよな。

〜解説 23 〜
① étre au courant de~で「(物事に)通じている」。
<関連語> mettre/tenir 人au courant de~で 「人に~を知らせる」。Tu me tiens au courant は「(何かについて)知らせてね」。フランス人がよく口にする。

② pas mal de複数名詞で「多くの、たくさんの」。
<関連語1> ne + pas malで「かなり良い」。Elle n'est pas mal, cette voitureは「この車、いいね」。
<関連語2> pas mal で「かなり、沢山」。J'ai pas mal mangé「たくさん食べた」。

③ étrennesは「心付け」。
通常、年に1度。ノエルの時期に管理人、郵便配達人、消防士などに渡す。消防士は各家庭を訪問し、カレンダーを配って心付けを期待する。

❤️では scène 24 でお会いしましょ❤️


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