新人のWeb担当者に伝えたいこと

2021年も気がつけばもう2月ですね。そして4月には新入社員が入ってきます。

僕のいるWeb部門に新入社員が配属されるかはわかりませんが、今回は「Web部門の新入社員に伝えたいこと」というテーマです。


まず身につけるスキルは?

Web担当者として必要なスキルセットはさまざまなものがあると思います。たとえば、広告配信管理をしたり、GAで分析をかけてみたり、HTMLを書くこともあります。代理店の方と話したり、デジタルマーケティングのカンファレンスなどで話を聞くのであれば、CTRが~とか、MAが~とか、最低限の専門用語(や略語)はしっておかないと厳しいものがありますし、ある程度のトレンドも押さえておきたいところです。

新入社員やWeb部門に転属したばかりの人であれば、日経BP社から出ている「最新マーケティングの教科書20XX」で昨年のトレンドを把握しておくのも良いと思います。

ただ、僕はデジタルマーケティングの知識やHTMLなどの技術よりも、優先的に勉強してほしいことがあります。

それは「自社と競合企業」についてです。

スキルは要らないんですか?

Web担当者なんだからまずはスキルが要るでしょ、という考えもあると思うんですが、ハイレベルなスキルを仮にもっていたとしても、施策の軸がずれていたら成果は出ないと思うんですよね。

もちろん、スキルはあるに越したことはないのですが、僕は優先度は低いかなーと思っています。いずれ嫌でも身につきますし。

それよりは、自分の会社とか商品とか顧客層とか競合について勉強して、施策の精度を高めることが大切だと思います。

そもそも、Web担当者のミッションとは何でしょうか?

会社によって仕事の範囲も期待されている仕事も異なると思いますが、「集客する」というのが成果指標の軸になるはずです。

イケてるサイトを運営して、クリエイティブでキャッチーな広告を配信して、新奇性の高い取り組みでバズらせる。

こういう考えは地に足がついていませんので、まず結果は出ないとおもいます。というか、クリエイティブでキャッチーな広告ってなんですかね。。。自分で書いていてなんですが、意味がよくわからないですし、具体的なイメージもわきません。

クリエイティブ風なデザイン、奇をてらっただけのキャッチコピー等、表面を取り繕っただけの施策は、断言しても良いですがまず当たることはありません。逆に会社が培ってきた信頼やブランドイメージを棄損してしまう可能性すらあります。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の原則に従うべきです。

だから、Web担当者になりたての人は、まずは自社の歴史、商品の特徴、大切にしていることなどを理解することからはじめてほしいと思います。サイトやパンフレットを隅々まで読んで、商品やそこに使われている技術について理解する。わからないことは先輩に聞いて理解する。

そして、その業界における自社の立ち位置、競合との力関係を知ることで、はじめて精度の高い施策がうてるようになりますし、知見もたまりやすくなります。

深く考えずにサイトを更新して、なんとなくGAの数字を見ていても成果もあがらないし本人の成長もないと思います。

余談ですが、僕が知っている優秀なデザイナーなどの制作者の方々は「クライアントを理解する」というところに膨大なエネルギーを割いています。徹底的にヒアリングをして、業界構造や顧客層を分析し、そのうえでアウトプットを生み出す作業に入っています。自社や業界を知るということはそれだけ大切なことであることは、優れた仕事をする方々の姿勢をみてもわかります。

僕の部署に新人が配属されたら、こんな話をしようと考えています。

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