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めざすのは、表現を整えるだけのデザインじゃない

今回 焦点をあてたのは、グレイビートレインでデザイナーとして働く3人。業界で約20年のキャリアを持つ代表 横山のアドバイスを日々吸収しながら活躍する彼女らは、日々何を思いデザインしているのか。打ち合わせの様子から、発想力を養うための工夫まで、ありのままの様子をお伝えします。

・柴田
2018年入社。新卒でブランディング会社に入社。WEBサイト制作や空間デザイン、グラフィック、ノベルティ制作など幅広い制作に携わった後、「意味のあるデザイン」ができる場所を求めグレイビートレインへ転職。趣味は展示会巡り。

・山本
2016年入社。昔から絵を描くことが好きで、一度は事務職に就くもクリエイティブに関わる仕事がしたいと未経験からグレイビートレインへ転職。「なんとかなるさ」の精神で、難しいプロジェクトにも柔軟に対応。趣味のカラオケでも、ミュージックビデオの動きをWEBサイトに応用できないかとインプットに余念がない。

・座間
2021年新卒でグレイビートレインに入社。大学で受講したUIの授業に感銘を受け、デザイナーを志すように。休日は所属する吹奏楽団でホルンを吹いたり、イラストレーターの作品集を眺めたり、時には自身で絵を描きながら過ごしている。

お客様が本当に表現したいものとは?
その答えを問い続ける集団。

ー柴田)普段仕事をする中で、グレイビートレインの特徴を感じるのってどんな時でしょうか?

山本)グレイビートレインは、クライアントの要望を伺う際に、突っ込んだところまで話をしている印象がありますね。クライアントから出る要望を、さらに深堀りしていって本来の趣旨やコンセプトまで把握した上で、デザインに落とし込もうとする。そこが他社とは違うように感じるけれど、二人はどう思う?

柴田)わかる気がします。表面的なところじゃなくて、潜在的なところまで入り込もうとしている感覚に近いのかもしれないですね。

座間)私もとても感じます。クライアントが描くイメージを、本来叶えたいこと、課題感、競合などの背景までしっかり把握し、それを踏まえて例えばサイトのテーマカラーを考えていく。デザインする前の「下準備」が入念で、クライアントを正しく把握することを大切にしている会社だと感じます。

ー柴田)潜在的な部分をデザインに繋げていくことって難易度が高そうに聞こえるけれど、デザインする時に意識していることを、それぞれ聞いてみたいですね。

山本)私は、常に俯瞰した目を持てるよう意識しているかな。例えばWEB制作において、途中でページが増えたり、デザインルールが追加になって、今までつくったものと新たに加わるものの整合性を図る必要が出てくる時があるよね。そんな時、もともとのデザインルールにばかり縛られていると、加えようがなくて なかなか前に進まなくて…。代表からアドバイスをもらい「そういう手があったか」と気がつくことが多いので、目の前だけに固執せず、もっと広い視野で考えなくちゃと思いますね。

柴田)コンセプトを中心に据えて考えると、ブラしてはいけないことと、柔軟に可変できることが見えてきたりしますよね。
私が意識しているのは、もう一匙加えること。一匙というのは、ある程度形にして終わりではなく、ユーザーにより印象的に感じさせる工夫を加えること。ただ奇抜なデザインを加えたって、印象には残らない。コンセプトに通じていないと届けたい印象が残らないので、デザインをつくる力というよりも、深く思考する力を日々試されている感覚ですかね。

座間)私は入社して8ヶ月でようやくデザイナーとして1プロジェクトを任せていただけるようになったのですが、今はいかにパターンを多く出すかを意識しています。まだスキルを身につけていく段階なので、いろんな角度から考え数を多く出すプロセスを繰り返すうちに、自分なりのデザインができてくると考えています。

柴田)このあいだ担当してたバナーデザインは、苦戦していたよね。

座間)そうなんです。使用できるカラー、フォントなどの制限がある中で、クライアントらしさは残しつつも、今までとは異なる新しさも求められる難しい仕事で。途中で何を押さえてデザインすべきなのかを見失って、着地が見えずどんどん崩れてしまいました。先輩たちからの助言で、なんとか押さえるべきポイントに立ち返ることができました。パターンの数をただ出せば良い訳ではなく、芯となる部分を押さえる経験を積む、良い機会になりました。

遠慮なく意見を言い合える関係が、
本質を捉えたアウトプットを生み出す。

ー柴田)デザインする過程で「発想する力」が求められる場面って多いですよね。どうやって自分の引き出しを増やしていますか?

柴田)私は、趣味も兼ねているけれど、展示会に行くことが多くて。広告関係もそうだし、イラストレーターさんの作品展示、さらには化石や星座がテーマのものにも足を運んだりしていますね。直接関係ないと思えるものも結構多いかも。だけど例えば宝石展に行ったときは、光の入り方がデザインの参考になったりと、見たもの触れたもののひとかけらが、ある時ふと活きると思うんですよね。

山本)私も柴田さんに近いかな。インプットする時の見方に共通するものがあって、例えばミュージックビデオで見る動きとかも、WEBにするとどう表現できるかなぁと想像しながら見ていたりします。

座間)私はTwitterで色々なデザイナーさんをフォローしています。そこから関連するデザインの情報が自然と流れてくるので、情報にリーチしやすい環境をつくって、ストックを増やすようにしています。

山本)デザインが行き詰まりそうになる時、コンセプトに立ち返ることと同時に、普段から良いものを見て、自分のデザインを俯瞰して見つめ直せることって大切だよね。
グレイビートレインのデザイナーは、デザインするものが固まっていない企画段階から携わる。要望を言葉にはできるけれど、どうやって形にするかのアイディアがないクライアントがほとんどだから、こんな形にすると叶うのでは?と提案する際に、こうしたインプットが役立つと感じる。
以前もあるグラフィックからヒントを得て、WEBサイトで通常は縦にスクロールするところ、一部横にスクロールすると面白いのでは、と提案につなげたこともあったな。

ー座間)うちのような10名前後の規模の会社だと、代表の企画でプロジェクトが進んでいく印象がありますが、お二人から見てグレイビートレインはどうでしょうか?

柴田)代表の案をベースにするケースもあるけれど、提案前に必ずプロジェクトメンバーが集まってアイディア出しをする場がありますよね。私たちデザイナーだけでなく、エンジニアも同席して、企画段階からそれぞれの意見を取り入れようとするグレイビートレインの良さが、そこにあると思います。こうした一緒に練り上げていく風土があるからこそ、自然とアウトプットを意識したインプットになるのだと思いますよ。

座間)たしかに社内の打ち合わせは とてもフランクだから、意見も出しやすい。それに意見に対する良し悪しをきちんと答えてもらえるので、さらに被せて案が膨らんでいくのを私も実感しています。

柴田)それぞれの意見を尊重して議論が進んでいくから、一人ひとりの力が試される反面、言いづらさのような、上司への壁を感じることは、個人的には全くないかな。

山本)代表の雑談が途中から膨らみすぎちゃって、「あれ?何の話してたんだっけ?」と笑っていることも多いよね。

ベストな形をともに考え抜くことが
ワクワクにつながる

ー座間)社内は意見を出しやすい雰囲気ですが、クライアントとの打ち合わせの様子もお二人に聞いてみたいです。やっぱり緊張感ある空気なんでしょうか?

柴田)それが、打ち合わせに緊張した空気感はあまりなくて。提案の場で、デザインが少しずつ形になってくると、クライアント自身も考えの輪郭がより明確になってきて、さらに「こうしたい」と話が深まっていくことが多いですね。聞いているうちに、だんだんとクライアントの夢やビジョンの話に近づいてくることもあって、どんどん話が弾んでいく。そんな雰囲気だから、打ち合わせは、緊張というよりも楽しいですね!

山本)打ち合わせのハイライトは、「もうこの形しかないですね!」となった時。話すうちにモヤモヤした部分が整理されていって、ぴったりハマるデザインに辿り着けた時は、クライアントも私たちも一緒になって大盛り上がり。

座間)無意識かもしれないですが、代表はよく打ち合わせで、要望を素直に形にしたA案と、それに遊び心を加えたB案、さらにB’案という風に複数パターン準備していますよね。そうすることで、クライアントの視野が広がって、より要望を引き出せたことがありました。そもそも相手の反応を伺いながら提案するのではなく、対話しましょう、という姿勢がベースになっていることに、お二人の話を聞きながら気がつきました。

柴田)そうだね。やっぱり対話を重ねて深い部分に踏み込めているときが一番ワクワクします。
グレイビートレインの仕事で共通しているのは、クライアントが考えるコンセプトの深い部分をしっかりとキャッチし、それがデザインとして形にできているかを考え抜くことだと思います。
制作会社って一般的にはテイストが偏りがちだけど、私たちはクールでかっこいいものから、可愛らしいもの、サイバーっぽいものまで多岐にわたりますよね。それってクライアントの想いがそれぞれだからこそ、結果としていろんなテイストのデザインになっているんだなぁって思います。

山本)どうやって印象に残そうか?と考えたり、遊び心を加えたりするのは、決して突飛なことをしたい訳ではなく、要望を叶えるベストな方法を提案したいからこそ。会社のバリューにも掲げている「ワクワク」を加える姿勢は、振り返ってみると、打ち合わせの場面でもデザインを考える場面でも、クライアントの方を向いた行動につながっているよね。

柴田)うんうん。私たちらしいところって、結局はそういう部分なんだと思います。

一人で没頭してつくり込んでいくよりも、お客様も巻き込んだチームとなって進めていくのがグレイビートレイン。だからデザインとひたすら向き合う職人気質な面がありつつも、人との対話の中で生まれるものを楽しめる方こそ、うちの仕事にのめり込んでいける。シンプルに、「人が好き!」という気持ちが強い方が、一番グレイビートレインにハマるのかもしれないですね。



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