【ドミニオン】第1回ぐらわんラジオ~しりぽ極意を語る②~
はじめに
アドベントカレンダー135日目の記事です
おかぴさんが企画されているドミニオンアドベントカレンダー2023の135日目の記事として執筆しました。アドベントカレンダーの企画趣旨についてはこちらの記事をご参照いただければと思います。
https://kpdm.hatenablog.com/entry/domac20230101
この記事の内容は?
本記事は2023/04/29に、Dominion in Japanのdiscordで実施した「第1回ぐらわんラジオ」の「しりぽ極意を語る」部分の内容を要約したものです。完全な文字起こしではなく、私なりの解釈や補足説明が入っていますので、ご容赦ください。
なお、対話形式で私がsillypotterさんに教えてもらう形にしたため、中・上級者向けの内容になっている部分があります。先に下記の動画などでサプライチェック方法を確認してから、本記事を読んでいただくと理解しやすいかもしれません。
4人戦にも通じる部分はあるかもしれませんが、2人戦を想定しております。
しりぽ極意を語る(後編)
(5) サプライチェック時に意識すべきこと(前編からのつづき)
前編では、サプライチェック時に意識すべきことの1つ目「空廃棄」まで述べました。後編では特殊勝利点とデッキ破壊について語っていきます。
(5-b) 特殊勝利点について
特殊勝利点には大きく分けて下記の3種類あります。いずれも基本的にはゲーム全体の総勝利点数が増えるので、過半数勝利点獲得が難しくなります。(狼の巣や壁など減点系については、一旦脇に置きます)
特殊勝利点カード
まずは、特殊勝利点カードについて。
例えば、品評会や城などは全部獲得すると属州8枚と同等の点数になりますので、これらがあるサプライでは属州を7枚以上獲得しても過半数勝利点に到達しないこともあります。
前編で「ステロは基本的に過半数勝利点獲得で勝つ」という話をしましたが、特殊勝利点がある場合は過半数勝利点獲得は難しくなるため、「属州枯れ」での勝利を目指すしかなくなります。
しかし、ステロ側だけが属州を獲得している場合、自力で属州8枚を枯らす必要があり、「空廃棄(建て直し、改築など)」がないとかなり難しいです。
このように「自力でゲーム終了できない(ことが多い)」のがステロの最大の弱点です。
以上を踏まえて、下記のサプライについて考えてみましょう。
このサプライでは「空廃棄」がありませんので、ステロで「属州枯れ」を狙うのは難しそうですね。過半数勝利点獲得についても庭園があるため難しそうです。したがって、このサプライではステロは勝てなさそうと判断できます。(まぁ、毎ターン民兵を打たれるだけでもステロ止まりそうですけどね)
【ぐらわん補足】
貴族や坑道など2VPの勝利点カードがあるだけでも、過半数勝利点獲得は遠ざかりコンボ側が有利になります。
特殊勝利点トークン・横向きカード
サプライによっては、勝利点カードを一切買わずに勝利点トークンだけ稼ぐようなこともできたり、無限に勝利点トークンを稼ぐことようなこともできたりして、ゲーム全体の総勝利点という概念すら吹き飛ぶこともあります。
この場合も基本的にはステロは属州枯れを目指すしかなくなりますので、空廃棄などで自発的に属州を枯らす手段がない限りはステロに勝ち目は薄いです。
ここでは個々のカード1つ1つや特殊シナジーには触れませんが、凱旋や蒐集品などの強カードは見逃さないようにしましょう。また、墓標・司教・記念碑など弱めの特殊勝利点カードでもサプライによってはステロ(過半数勝利点狙い)に対応できますので、ゲーム開始時に忘れずにサプライチェックしましょう。
【ぐらわん補足】
このようなサプライでは、ロングゲームになった方がコンボ側が有利です。ステロ側が属州獲得し始めても慌てないようにしましょう。慌てて後追いで属州を買ってしまうと「属州枯れ」でのゲーム終了が近づいてしまいます。初志貫徹で特殊勝利点街道(=デッキ構築)を突き進むのが良いことが多いです。
(5-c) デッキ破壊について
デッキ破壊カードには詐欺師・騎士・盗賊・枢機卿・蛮族など色々とありますね。デッキ破壊カードの強さ・特性にもよりますが、属5くらいで失速してしまうことも多く、属州枯らし・過半数勝利点獲得で逃げ切ることが難しいことも多いです。
場面によっては利敵アタックになることもあるので、ステロ側もコンボ側もしっかりと考えて有利なルートを選択できるようになりましょう。
【補足】
利敵アタックになる例を挙げておきます。
・枢機卿で公領などの勝利点カード追放(銀貨追放が利敵になる場合も)
・詐欺師で属州を廃棄することで、属州枯れが早まる
・墓標点が相手に入る(気にせずデッキ破壊する方が強いケースが多い)
また、これはデッキ破壊ではないのですが、相手が建て直しステロをしている際には、コンボ側が盗賊を入れることで廃棄置き場の公領を獲得するなどの対抗策があったりもします。
それぞれのデッキ破壊カードについては、ここでは語りません。個々のカードに関しては解説記事や解説ツイートを書いてくれている方がいらっしゃいますので、カード名で検索するなどしてカード理解を深めてもらえればと思います。
(6) 属州枯れについて
これまで過半数勝利点獲得をメインに語ってきました。属州枯れについても軽く触れておきます。
属州枯れになるのは大まかに下記のパターンがあり、実はこれまで過半数勝利点獲得として語ってきた内容で属州枯れもカバーできていると思います。
お互いが過半数勝利点獲得を目指した結果、属州が枯れる
ステロ側が空廃棄を駆使して、コンボ側に追いつかれる前にゲーム終了させる
サプライに追放や財源などの要素があり、勝利点行動による失速を抑えつつ属州8枚を獲得できる。
属州枯れは毎ターンの獲得可能枚数が少ないステロ向けの勝利条件といえます。基本的に1ターンに獲得できる勝利点はコンボ側の方が多くなりますので、属州枯れせずロングゲームになればコンボ側が有利になります。
公領が勝利点カードとしてまずまずの強さを持っているのも大きいですね。コンボ側は公領を集めることで追いつけることが多いです。
サプライチェック時に、コンボに追いつかれる前にステロで属州枯れができそうかどうか考えてみましょう。
(7) ゲーム終了条件以外に気を付けるべきこと
(7-a)キーカード枚数で勝つ
特にコンボvsコンボでミラーマッチになった場合、キーカードの枚数が勝敗を分けることが多いです。例えば、同盟(拡張)のローテーションカードは4枚ずつしかありませんので、将軍や駐屯地などの強いカードを取り勝つことができたら、大きなアドバンテージになります。いろいろやろうとせずに、シンプルにキーカードを取り勝ちに行くのが強いことも多いです。
【ぐらわん補足】圧縮から入ると圧縮が完了するまで、4金・5金が出にくくなることが多いです。圧縮しているうちに4金・5金帯のキーカードを取り負けてしまう負けパターンもありますので、柔軟に考えてみましょう。(初手採集者より初手天幕のほうが強いケースは結構あります)
(7-b)ごみ撒き枚数で勝つ
ゴミ(廃墟、呪い)も撒いた枚数で勝てれば大きなアドバンテージとなります。1枚廃棄は研究所獲得という金言を聞いたことはないだろうか?「1枚ゴミを送れば相対的に研究所を獲得したことになる」と考えることもできると思います。
魔女や狂信者が強いのはご存じだと思いますが、これらのカードは2ドローしつつ研究所を1枚獲得しているようなものです。この行動が弱いことは少ないでしょう。
【補足】「2ドローしつつ」のところが結構重要だと思います。1枚廃棄も研究所獲得相当と考えられますが、廃棄するだけになってしまう廃棄カードが多いです。メリットを得つつごみ撒きしている側が基本的には有利なので、攻撃する側に回った方がいいです。仮面舞踏会や徴募官など廃棄以外のメリットが強いカードなら受け側に回る手もありますね。
こちらもキーカード枚数と同じく、いろいろやろうとせずに、シンプルにごみ撒き枚数を勝ちに行くのが強いことも多いです。
まとめ
ゲーム終了条件・勝利条件(属州枯れ、3山、過半数勝利点獲得)を意識してルート選択しよう
サプライを見たら、「空廃棄」「特殊勝利点」「デッキ破壊」を確認。
空廃棄や追放がある場合は、属州枯れ終了を目指せることがある
特殊勝利点がある場合はコンボが有利になることが多い。
シンプルに「枚数で勝つ」のが強いことも多い