勝手にサービスを高いという顧客

サービスを提案した際に高いという方にも2種類いると思っています。
①手間がそれほど掛からないはずなのに高い
②予算に合わず高い

①の方々は、顧客である自分が納得しない水準だから高いと主張するだけの方々なので相手にしても仕方ないと思っています。
企業は研究開発、広報、人材育成など様々な予算をかけています。もちろん需要と供給があり、市場価格が形成されていれば市場価格に合わらせるように価格は調整するでしょう。市場価格はあったとしても前段の埋没費用は存在し、提供するサービスの価格には考慮されるはずです。
単純労働の時給などの単価として論じるのであれば、①の論理は通ります。手間=工数×時間で価格が表されるので当然です。

ただ、多くの企業は研究開発や市場開拓、人材育成など商品にかかる手間以外のコストを抱え、将来にわたる自身の製品やサービスの製造物責任(PL)などを考慮して価格決定をしています。

それが顧客の目に見えるサービスの価値だけで、高い安いを論じることにどれだけの意味があるのでしょうか。お客様は神様信仰が根付いていることにうんざりします。

そういった致命的なまでに想像力が足りない、相手の仕事の中身や価値を勝手に決めつけるような顧客を神様として相手にするのは非常に非生産的です。

②の方々にも想像力が欠落した方もいらっしゃると思いますが、相手の仕事の中身と価値を勝手に決めつけるわけではなく、予算という自身の判断軸に沿って相談してきているので良心的です。

それであれば、工夫をして歩み寄る余地があるかもしれません。

「焚書は序章に過ぎない。 本を焼く者は、やがて人間も焼くようになる。」という言葉にあるように、値切ることはそれ自体が悪いことではありませんが、人の仕事を貶めるような評価で値切ることをする人はやがて人そのものを貶めるのではないかと私は思います。


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