【場末のアート分析】〜Mr. Brainwash編〜
プロフィール
Mr. Brainwash(ミスターブレインウォッシュ)
本名ティエリー・グウェッタ。フランス生まれで1980年代にLAへ移住。2007年から映像作家としてキャリアをスタート。バンクシー映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」をきっかけに本格的にストリートアーティストとして活動をはじめる。
代表作品
Smileなど
コメント
なんといってもBanksyの監督作品の映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」にて有名になったアーティストです。
この映画は実はMr.Brainwashの才能を褒め称えるものではありません。
古着屋を経営していたMr.Brainwashが ストリートアートの撮影を通してBanksyと親密になり最後は彼からアドバイスを受けてアーティストになることを目指すストーリーですが、元々Banksyが考えていた映画のタイトルは「クソのような作品をバカに売りつける方法」です。
Banksyはかつて、ニューヨークで自身のオリジナルの作品を60ドルで販売してたらどうなるか?と言う社会実験をしていたことがあります。
例え本物でも、安い土産屋が並ぶ通りに、老人がバンクシーの作品を売っていても「偽物」としか思えずほとんど誰も買わないというものです。
Mr.Brainwashはこの社会実験の逆バージョンのようなもので、例え偽物でもBanksyや著名なインフルエンサーがお墨付きを与えれば皆んなこぞって買うのではないか?といった感じです。
Banksyの思惑通り、Mr.Brainwashは今や世界中で大人気なアーティストです。
投資として作品は買いか?
結論としては、買いではありません。
Mr.Brainwashはすでに知名度もあるため作品は高額です。
こちらは2022年08月に東京で開催された個展“NeverNeverGiveUp!”のプライスリストの一部です。
シルクスクリーンでも価格帯は幅広いですが、少なくとも100万円ないと買えないことが分かります。
これらの作品を投資の観点で見た時、ここまで売れたアーティストなので急落することは考え辛いですがここからまだまだ上がっていくイメージはありません。
理由は彼の作品の多くがサンプリングを多用したもので、逆に言えば彼の作品自体簡単に模倣できてしまうものだからです。
正直、彼の作品はMr.Brainwashと言う看板が無ければFrancfrancのポスターコーナで売っているレベルだと思います。
それがBanksyの「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」によって過剰に押し上げられてしまったのは皮肉なものです。
投資的な観点で言えば、作品数も多いですし知名度もあるのである程度は値動きが安定しているので持っていても良いと思う人が消極的理由で買う感じだと思います。
最後に
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