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〜heldioガイド〜【I】家入葉子先生

heldioとは?
・慶應義塾大学文学部の堀田隆一先生が「英語史をお茶の間に」をモットーにVoicyで毎朝6時に配信されているラジオ

・このガイドは、heldioを楽しむための道案内となることを願い、お茶の間の住人が作成しているものです。
・アルファベットのAから順にheldioにまつわるキーパーソンやキーワードを紹介します。
\今日からあなたもheldioリスナーに/


家入葉子先生(京都大学)

家入先生と言えば英語史研究の第一人者であるが、heldioにはこれまでに2度ご出演されている(なんと贅沢な!)。
2回とも2023 年1月に出版された書籍『文献学と英語史研究』を紹介する形の対談回であるが、それもそのはず、この本は家入先生と堀田先生の共著なのだ。
これは見逃せない!さっそく該当回をチェックしてみよう。

#609. 家入葉子先生との対談:新著『文献学と英語史研究』(開拓社)を紹介します

#611. 家入葉子先生との対談の第2弾:新著『文献学と英語史研究』より英語史コーパスについて語ります

開拓社「最新英語学・言語学シリーズ」の一冊として出版された同書は、シリーズの趣旨に沿い、文献学と英語史分野における主に1980年以降の研究を振返りながら、今後の研究の展望を示すことを目的としている。このように英語史研究のガイドラインとして位置付けられているため、英語史の概説書・入門書ではないことに注意が必要。
代わりにheldioを最近聴き始め、これから英語史を学んでみたいという人には家入先生の別のご著書『ベーシック英語史』がオススメだ。

家入葉子. 2007.『ベーシック英語史』ひつじ書房.

しかし上記heldio対談回は門外漢には向かないかというと、決してそのようなことはなく、いろいろな角度から味わうことができる
例えば対談2回目の主なテーマは「コーパス」であり、コーパスの普及が英語史研究にもたらしたさまざまな変革について語られている。
資料のコーパス・電子化に伴い扱うことのできるデータ量や時代範囲が広がり、「現代との接続」や「他の時代との関係性が意識されることが増えたというが、何かがきっかけとなり、研究がどのように発展・変容していくかを垣間見ることができるのは大変面白い。
またコーパスは英語史研究だけでなく、現代英語の研究でも使われるツールのため、初めて聞いたという人は963回にて概要を把握しておくと、今後の放送をより楽しめるに違いない。

コーパスについての説明
#963. コーパスとは何か?

コーパスほか、研究者の「仕事道具」に興味を持ったらこちらも一緒にどうぞ
#861. コーパス,辞書,方言地図 --- 私の研究道具とそのいじり方

【KOTOBA-カタリナ】ブログ

もっと英語史に触れたい!という気持ちが生まれたら、家入先生の【KOTOBA-カタリナ】というブログを訪れてみよう。言葉と文化に関するさまざまな情報を発信されている。
ブログ記事は主に以下3つのカテゴリーに分類されている。

コトバの面白さ
コトバと文化の書棚から
世界・日本の地域と文化を楽しむ

①もちろん専門的な内容のため難しいものもあるが、直近2つの記事タイトルを見ると、興味をそそられるのではないか。

(2024年4月7日)言語のバリエーションにかかわる要因は普遍的か
(2024年4月5日)文法の考え方

②英語史・歴史言語学を中心として、他分野の本も紹介されているので関心の幅が広がる

③家入先生が出張ほかで世界・日本各地を旅された際のレポートを読むことができる。写真も豊富に掲載されているため(どれも本当に美しい!)惹き込まれる。内容はさまざまであるが、美味しそうな食べ物が出てくることがあれば、「廃墟となった教会や修道院 The Holy Island of Lindisfarne」(2021年9月6日)のように英語史にまつわる場所が取り上げられていることも。

このようにオンライン上で公開されているリソースを活用し、お茶の間でどんどん英語史学習を進めよう!
毎日忙しくなるものの、とても充実した日々を過ごすことができる。
先生方どうもありがとうございます!


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