3月1日

   今日久しぶりに石井好子さんの『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』をぱらーっと読んだ。材料だったり作り方だったりの丁寧な描き方が大好きで本当に美味しそうな文章だなあと食への愛をしみじみ感じる。フランスやアメリカでの話となると、パンにチーズやハムを挟んだだけのものでもとたんに魅力的になるのはすごい。これは単に個人的な憧れの要素が詰まっているからなのだろうけど。

   その中でフランス人の食いしん坊な国民性を書いている部分があった。日本であの服が買いたいから、あの芝居をみたいから、という時に食費を削ろうとするのが有り得るのと正反対に、フランス人はぼろを着てもおいしい食事をすることを願うという。

   私だったら、あくせく働いておいしい肉を買うより、のんびり働いて安い肉ですましてしまった方がよいなと思うのだが、そこがフランス人と日本人の違いなのだろう。_『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』より

   日本人フランス人と区切ってしまうのはまあ少し極端ではあっても、フランス人のこだわりや強情さが面白いなあと思いながら読み進み、あんがい私は前者かもしれないと思った。高い安いの話でなくて。日常的に、三食とも、では勿論なくてもお肉にしろ果物にしろ上等なものを身体にいれるのは気持ちのいいことだと思うし、自分だけで暮らすようになったらシンプルでも簡素でもそこに重きをおきそうだなと想像する。

   この本を読んでいてもそうだけれど、最近また外国に行きたい気持ちが強くなってきているのを感じる。去年、半ば諦めたところはあったのだけれど今年はまた状況が変わるのかなとも思い、これまたタイミングの悪さにもやもやする。何よりも時間が問題だと思っているので大学生のうちに留学はしたかった。留年するか〜。


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