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Foundation of Family Medicine

The University of Edinburgh (UoE)の学びが始まり、早3ヶ月が終わろうとしている。最初のモジュールであるFoundation of Family Medicineが終わったので、その様子を簡単に記録しておこうと思う。備忘録的な記載のため背景情報をあまり丁寧に書いていない面があるが、ご容赦いただきたい。

Course Materials

以下の内容を1週間おきに進めていく内容だった。
・What is Family Medicine
・What are the Principles of Family Medicine
・Family Medicine and Health System
・Health Promotion and Disease Prevention
・Generalism
・Three-stage Diagnosis
・Introduction to the Consultation
・Introduction to Patient-Centred Consulting
・Essential Skills in Consultation
・Foundation of Family Medicine Review

Discussion Board

毎週disucussion boardに上がってくるお題に対して自分の意見を書き、他のメンバーの意見を読むことが課される。これが自然とreflectionとなるようにできているので、これにしっかりついていくことが大事だと感じた。100件くらい書き込まれている週もあったりして、これをフォローするだけでも結構な量だった。このdiscussion boardでは南米、アフリカ、インド、香港など様々な国のhealthcare systemとfamily medicineの役割について知ることができ、とても学びになった。定期的に読書課題みたいなものも出るが、1週間の間に読み込むのが大変だったりした。

Tutorial

毎週木曜日の夜にonline tutorialがある。ここではonline lectureやdiscussionの機会がある。出席は必須ではないが、参加すれば学びが深まる。自分は仕事と家庭の兼ね合いでreal-time参加が難しかったので、recording(毎回tutorialは録画されている)をあとで見る形で活用でした。

Assignment

このモジュールの課題は2つ。一つはEssayで、一つはReflectionだった。いずれも2,000 words。成績に反映されるのはこのAssignmentだけらしい。Global Health Challengeについて書いたEssayは思ったより点がとれていなかった。建設的な批判が足りなかったのだと思うが、自分が詳しくない領域についてEssayを書こうとすると、予備知識を仕入れるのに時間がかかり、締め切りまでにStoryを組み立ててEssayをブラッシュアップしていくというプロセスが取りづらいということがわかった。ということで、Essayはお題が分かったらすぐに情報集めに着手することが必要だと学んだ。Reflectionはまだ評価が返ってきていないから何とも言えないが、これを通じて"reflectionでpublishというのも家庭医療学という領域では重要なのではないだろうか"と新しい着想を得た。自分も研究しているが、結局のところ臨床研究というのはそれを通じて現場のpracticeが変わるというところに大きな意味があると思う。そういう意味では、そうしたインパクトはreflectionでも残せるのではないかと思った。このあたりについては今後もう少し詳しく書く機会をもちたいと思う。

3ヶ月で感じたこと

通常Masterというのは研究に関する学位であり、臨床能力とは直接関係のないものだと思う。が、こと家庭医療学に関して言えばMasterというのは臨床能力に影響しうるのではないかと感じた。というのも、家庭医療における臨床能力というのはcommon problemのbiomedicalな側面への対応のみならず、以下のようなものによっても影響を受けるからである。

・どうやって診療に予防を組み込むか
・どうやってpatient-centrednessを診療に組み込むか
・医師患者関係はどのような状態にあり、それは診療にどのような影響を及ぼすか
・自分はどのようなコミュニケーションスタイルをもっており、それにはどのような強みと弱みがあるか
・health systemが自分の診療に与えている影響に気づき、そこから離れるためには何が必要か


そして、これらは適切なreflectionと適切な経験がなければ、例え研修プログラムを修了していたとしても、学ぶことが難しいことでもあるように感じる。少しでも学びを若手医師や患者さんに還元できるよう、これから頑張っていきたい。

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