イタリア車購入 その手引き

おつかれさまでーす

毎度毎度ポンコツ中古車を購入してはそのトラブルに泣き 泣き 泣き 専門店に泣きつき 時には海を渡って海外(四国)まで飛び まぁまぁの費用を払ってオーバーホールだのフルメンテだの、「ま、この程度、外車だと故障の内に入りませんわw」等、店頭でメカニックに強がり クレジットカードの請求に真っ青。
いやーJCBの皆さんありがとうございます。こんなクルクルパーに信じられない与信枠を与えてくださり…毎月有効活用させてもらっております!三菱UFJ銀行さん!休日にたくさんATM使わせて頂いてありがとうございます!ヤナセの皆さん!こんな貧乏人にゴディバのチョコとかくださりありがとうございます!ポルシェジャパンの皆さん!アルファロメオジャパンの皆さん!コーンズの皆さん!なんか色々ありがとうございます!毎回アイスコーヒーを飲ませて頂いておりますが、不要ですので工賃を90円引いて頂けますと幸いです!(ケチ)

とまぁ「結局自分でゴチャゴチャ車庫で砂まみれになるよりプロにやってもろた方が早いわw専門店のメカニックが油まみれになってる間、俺は快活クラブで鬼滅の刃読んでるだけだもんw」とか言うてるわけですが、その中でもやはりイタリア車は…特に中古が激安で「ゲーミングPCより安いじゃん!?」みたいなやつは途方もない量のトラブルに泣かされるワケで、具体的に何が壊れて何を見りゃいいのか書きますんで、アルファロメオやマセラティが欲しい!!俺はジャン・レノやロバートデニーロになりたいの!って方は、軽く読み流してもらえたら幸いです。この記事は、95〜2012年式くらいのクアトロポルテやアルファロメオの中古車が好きな人間と、そういうおバカが困ってるのを眺めたい趣味の悪い人間向けです。

その前に何でこんなにオタクがアルファロメオやマセラティにこだわるのか、オタクの過去は?現在は?イタリア車乗ってる奴だいたいワキガって本当?調べてみました!

・カッコいい
カッコいいですね!

エッロ!
絶対カタギじゃないだろこんなの

カッコいいですね。実物は本当カッコいいですよどれも。実際乗ると「サイズの割に室内狭いなぁ」とか「案外安っぽいなぁ」とか「フィアットからフェラーリまで幅広くイスがクソで背中が痛いなぁ」とか「エアコンとかオーディオのスイッチ付けた奴、定時前5分でエクセルで方眼紙描いて決めたのかな?」とか、色々ありますけど、いいんです外からは車内は見えないから。外がカッコよかったらいい。

・すっごいいい音がする(個体差あり)
正直なところモデルによりますけど、アルファのV6やマセラティのV8といえば、YouTubeで車の動画を見たことがあるオタクなら絶対耳にしたことがある最高のサウンドが響き渡ります。マジ。一応高級車として売ってるわけで、そんな「うるせー音がする」なんてパッケージングがそもそも間違ってるんですけどとにかくいいんです。音が。

主にこの二つです。運転の楽しさでいうとBMWに負けてるし、乗り心地はジャガーに負けてるし、リセールバリューのこと考えるならベンツ一択なんで、そういうのは他で満たしてください。つまりいつも言ってる、「この人イタリア車乗ってるんだ!じゃあ車庫には古いミニやマスタング、足車にCクラス、買い物はカングーを使うようなオシャレ人(びと)なんだろうな。もしかしてフェラーリとかランボルギーニも普通に持ってんのかも」ってハッタリを、カマせます。カマせるだけです。

いかがでしたでしょうか?
では、"良さ"を語ったところで、購入の注意点を語りますね。

・ネットで買うな
ネットで買うな。ヤフオクでも業者オークションでもそう。なんでかと言うと店で買ってもだいたい潰れるから。
まずやっすい古い中古車を店で買ったからって保証なんてまずないんですが、店で売る以上ある程度、ゴミは選別されてます。マジで。
最近はよほどのゴミは海外に輸出されてるんで逆にポンコツはない説もありますけどそんなのは一般論。マセラティやアルファロメオに通用するなんて思わないことですね。
ただ、どうせ潰れるんで店で買うにしても変に高いやつ、特に高い理由が「カスタムされてるから」とかのやつは避けた方が無難です。具体的にはローンで買うような真似は避けた方がいいです速攻破産します。
走行距離が少ないとかも別に関係ない故障ポイントはわんさかあります。過走行は100%潰れるんでそれもパス。「距離走ってますが交換部品一巡してます!」とか「法人1オーナーなので大丈夫!」とかもぜーんぶ嘘!運ですこんなもんは。

・必ず2台はチェックする
近場の店で憧れの車体とご対面。エンジンかけて惚れ惚れ、試乗して「これ買います!」もカッコいいんですが、ちょっと落ち着いて他の店の個体も見てください。出来たらiPhoneでエンジンの音の動画とかも撮っといて。数台チェックするだけでびっくりするくらいコンディションに差があることに気づきます。ただし「どっちが悪くてどっちがいいか」は、買ってみないとわからないかもしれませんが。

エンジンオイル入れる蓋を開けてドロドロになってないかとか、車体の下に潜ってオートマのオイルパンがベトベトになってないかとか、冷却水が漏れて乾いたあと特有の塩みたいな跡がないかとか、そういうのは最低でも見て買う…と。

ちなみにアルファロメオを買ったときは店で買って、さらに「メンテしてる!」って話だったんですがオイル交換したらカフェオレ出てきたし、冷却水は水入ってたし、買ってから2ヶ月でJAF5回呼んでレッカー車で4回家に帰りました。

・点検整備簿がついてるやつを買う
できれば。何をいつ交換したか不明な車両がクソ多いんですが、できたらあるやつがいいです何でかというと、例えば正規ディーラーでメンテしてると新車購入時についてくる整備手帳にハンコが押されて詳細が記入されています。これがあるだけで助かることが多いから。ドア開けたところにガソリンスタンドの水抜き剤や添加剤が入れまくられてるシール貼ってあったりするのは、プラスにはならないですがマイナスにもならないですよね。お金なかったらそんなことせんし。

・心に余裕があるときに買う
家のローンが死ぬほどあるとか、来月結婚するとか、わけわからんタイミングで買わない。酔ってる時に問い合わせしない。

・リセールバリューとか絶対に考えない
そもそも論としてフェラーリですら新車で買って中古で売れば(超ごく一部を除いて)大きく値下がりします。アルファロメオやマセラティなんか買った瞬間にゼロです絶対に考えない方がいい「買って遊んで売ってトントンになるかな?」とかは。「何でそんなことになるの?だって中古屋で結構いい値段で並んでるじゃん!」って思うじゃないですか?維持費ですね。かかってくんのは。「維持費は車両価格と別で考えろよw」って奴は間違いなく将来的に無理なローンでマンションとか買って首絞まるんで気ィつけてください。

・詳しいオーナー、詳しい店に相談する
Yahoo知恵袋じゃなくて、本物のオーナーや専門店に相談してください。絶対ね。

じゃ以上を含んだ上で、中古車買ったら速攻でやるべきことを。

・冷却水の交換
冷却水を交換することが大切なんじゃなくて、おニューの色がついた冷却水を入れてアイドリングさせて、漏れてないか見るんです。アルファのV6はムリクリ横置きされてるのでエンジンルームが超熱くラジエターのホースは簡単に爆発します。ジワジワ漏れててもわかりにくいんで緑色とか赤色とか濃くついてる新しいやつで漏れを見ます。ちなみにマセラティとかだとアイドリングが長い個体もザラにいて、走行距離短くても平気で突然バシャバシャ冷却水漏らしてきます。ラジエター自体はどの車も大差なくて5〜10万円くらいでアルファードより安かったりするんですが例によってどいつもこいつも工賃は鬼です。あとラジエターの冷却水貯めるタンクとそれに繋がってるホースもよく爆発します。

・タイベル、ウォーターポンプの交換
ビッ○モーターの買取販売車両とかだと平気で嘘つかれる項目なんですがちょい古いイタリア車はタイベルやウォーターポンプの交換サイクルが3万キロです。大事な大事なエンジンの部品(ポンプ自体やプーリー)にプラスチックを使ってるので溶けるからです。マセラティだとプーリーの脱落、破損、焼き付きやベルト切れ飛び絡まりなんでもあり。
ここを交換しておくことで「プーリーは交換したしな…」と…急にぶっ壊れて路肩でレッカー車を待ってる間にトラブルの原因を潰せます。この辺の部品意外と安いですが(クアトロポルテやフェラーリ458ですら補器ベルトとプーリーで2万円とかでいける)工賃はぶっ倒れるくらい高いんで、気合があれば自分でなんとかしてください。個人的には縦置きエンジンなら大抵、フェラーリですらなんとでもなります(感覚麻痺)。

・クランク角センサー カム角センサーの交換

これ8回買ったことある

外車のトラブル超ド定番です。なんでかというと、ドイツ車もイタリア車も大半がこのセンサーにボッシュかマグネッティマレリの部品を使っていて、それがクソだから。フライホイールやカムが回ってるかどうか感知するセンサーなんですが、熱で潰れます。初期の症状として、たとえば家から20kmの飯屋に止めて、飯を食って出てきたらエンジンがかからない…焦って色々してネットで検索しながらタバコ吸ってたらアレ?かかる!?みたいな時はだいたいコレ。ほっとくと間違いなく次回は信号待ちでストールしてかからなくなりレッカー車でおうちに帰る羽目になります。センサーは1万円くらいでどれも差がないんですが、付いてる位置がフライホイール周辺かトランスミッション周辺なので交換は地面にゴロゴロはいつくばるか、ありえない姿勢で粘るかになるためショップにさっさと頼むのも吉。ここは本当に交換しといたほうがいいですよ。なお、カムのセンサーはエンジンの上側にあるので交換簡単かと思いきや大抵吸気系が上に乗っかってるので実はこっちの方が大変です。スナップオンのクソ高い工具とか持ってると別ですが、そんなものを買う金が工賃を上回るのもよくあります。

・エアコンのコンプレッサー(祈る)

潰れて困る部品上位。しかも必ず潰れます。何でなんだろう?日本の夏に耐えられないのか?日本人は季節を問わずエアコンつけっぱなしの奴が多いからなのか?症状としてはベアリングが焼き付いてエンジンがロック、セルが回らないとか、焼き付いてベルトが滑り猛烈に焦げ臭いとか。しかもこいつはエアコンなので潰れるとガスを抜いたりライン洗浄したり、付帯する部品も多く再利用不可の物も多いため即座に30万円コース。金がない場合中古のコンプレッサーを叩き込んでガスを入れずにエアコンなしで過ごすとかベルト抜くとかもやったことありますが、まともな整備じゃないんで店によります。クーラー使えなくてもヒーターは使えるんで冬場に窓が曇ることはないですから、金がなければ夏はポケット扇風機で汗だくの豚になりながら乗ってください。それでも10万円くらい飛んだことありますが…!車庫整備でフロンの大気放出はダメですよ。

・セミオートマが死ぬ
結局のところヨーロッパ車各社はボートやキャンピングカーを牽引する需要があるSUVにはDCTやセミオートマを採用せずにトルコンATを採用してるところとか、マイナーチェンジやモデルチェンジでサラッと採用をやめたりしてるところからも推し量れるんですが、セミオートマは運転は楽しいものの絶対潰れます。ただ、あまりにも潰れるのでノウハウを持ってる店も多く、BMWのオートマみたいに「故障!ASSY交換!100万円よろしく!貧乏人は帰りな!笑」みたいな事態はそんなに聞きません。聞かねーだけで泣いてるオーナーも多そうですが…?

・リレー、ECUの故障
とにかくバラしたことある人は伝わると思うんですが、イタリア車って変な制御されてること多いんです。ECUが2つ搭載されてるとか、リレーが意味不明な場所に意味不明な目的で装着さるてるとか。高い車の使命感…?変なところこだわらないでほしい。この電装部品やコンピュータの故障はトラブルシューティングに莫大な時間を使ったり無駄な部品を買ってしまったりと関係者全員が疲弊します。対策として、「解体車が出たらリレーボックス丸ごと買っとこう」とか「ECUとハーネスをもう一式落札しよう」とか…地味にエアコンのパネルとかも壊れやすくて、しかもこれが修理不可で、さらに部品が目玉が飛び出すほど高いとかもザラです。

・診断機を買う
何を言ってんだ?って話ですが、Amazonでプロ用に近い診断機を購入できます。

不意にバッテリーを上げてしまったりするとエアバッグやABSの警告灯が点滅しっぱなしでウザい!なんか調子悪いけど専門店だと診断料だけで1万円!よくあります。そういう時こいつで診断かけてエラーメッセージを消せばあっさり乗れるようになる事もザラ!さらに、100%潰れてるけどとにかく工場まで動いてくれ!って時もこいつでエラーを消しまくったりと使い道色々。
プリウスのバッテリーが潰れた時もこいつでエラー消して3回延命できました。↑に貼ったやつは安くないですけどメチャクチャ使いやすいので安物買いの〜になるよりおススメです。

・内装ベタベタボロボロ問題
ヨーロッパ車みーーーーんなそうなんですが爪が当たる車内のスイッチ全部ハゲます。見た目にクソダサいけどされだけならいいんですが、ダッシュボードは波打つしコンソールやドア内張りはベタベタになるし!と!いいことありませんね。ebayやヤフオクにも「エアコンのスイッチの上から貼るシール」とかも売られてて、みんなが何で困ってるのかわかります。 ちなみに内装のベタベタはアルコールで拭いた後ニトリとかで売ってる本革ソファ用のクリームで若干延命可能です。 

・窓、ドアロック不動
これも死ぬほど起こるんですが、日本の夏でドアロックがヘタってリモコンキーでドアが開錠できない、鍵を締めたつもりがひとつだけドアが開いたまま、そのせいでセキュリティが誤作動する、走ってる最中にパワーウィンドウが閉まらない、開かない、窓が落ちる(ストーン!!って窓が消えます)。
もうこの辺は「どこまで我慢できるか」の勝負です。

なお私からのアドバイスですが、普段からイタリア車では「消極的満足」というのをおすすめさせて頂いています。「助手席の鍵開かないけど、しまらないよりマシかぁ」「後ろの窓が開かないけど、閉まらないよりマシかぁ」みたいな。別に後ろの窓なんか開かなくても死にはしないしな…パワーウィンドウはよく壊れるので何度も修理しましたが、本当に本当にクソクソクソ面倒な上に手が100%グリスでメチャクチャになる上に難しいので壊れたら諦めて養生テープで窓くっつけて店へ。 なお!ドアが途中で止まってしまって閉まらなくなっても、ドアを股の間に挟むようにして両手で窓を内外からしっかり挟み、渾身の力で持ち上げれば大体上に持っていけますよ!!窓が落ちたらもう諦めよ。車内に財布置いてなければ盗まれないから。金にならないから。

以上。まずオイルやフィルターや冷却水たっぷり買ってセンサー類いくつか買って頑張って交換して車内は飽きるまで磨いて拭いてクリーム塗って綺麗にしたら店に預けてタイベルやプーリー交換して、さらにギシギシ言うならアーム類はebayやアリエクで社外(意外とある)を買って自力で頑張って、窓は潰れないようにシリコンスプレーで延命しておきつつ、とにかく乗る前や乗った後に「今日も壊れなくてありがとう!!」って車に感謝を忘れずに。さらにヤフオクを巡回して解体車が出てきたら使えそうな部品を物色しておきましょう…!

なお、本記事、次回に続きます。

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