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スポーツスターS、買って大体1年弱乗りました

ハーレーダビッドソンのレビューって提灯記事多いですよね。あと、チョロっと試乗して動画作ったり。そういうの意味ないな〜
なお私においてはなかなかいないだろう「V-Rodからの乗り換え」になります。売れないハーレー買い支え隊です。

というわけでハーレーダビッドソンスポーツスターSに乗ってだいたい一年弱経ちました。乗っててどうかな〜と思うところを書きますね。

【欠点】

タンク容量がカス
あえて言うまでもないですがスポーツスターSの「水冷VツインDOHC1250cc」はV-Rodに積まれていたやつの子孫です。
ハーレーダビッドソンが100周年を迎える2003年あたりになんとか次世代エンジン作ろうとしたけどそんな技術なくてポルシェに協力を仰いだと噂の、今までのハーレーとまるで繋がりのない新世代エンジンで、で、全く売れなくて、でも諦められなくてこねくり回して今も売ってるやつになります。エンジン自体はレボリューションマックス1250Tと新型になってますが、ボアxストロークも105mmx72mmで同じですし基本は同じと見るのが妥当です。圧縮比は11.5から12に上げられていてカタログ上パワーは(そもそもハーレーは非公開ですが)10馬力程度実測で上がってます。

このエンジンの特徴としてはパワーがある云々より前に燃費がよろしくないというのがあって、下手したらリッター10〜13前後もありえます。そこでV-Rodは、見た目を重視しつつ航続距離をなんとかするためにタンクをシート下に構えてエアクリーナーをエンジン上にレイアウトすることで19リットルのタンク容量を得ています。

このフレームの後ろにくっついてる黒いのがタンクです

どう考えてもこのレイアウトを踏襲するか、タンク容量を確保すべきだったと思うんですがハーレー新開発のフレームが流行りの"エンジンがフレームを兼ねている"アレ(ドゥカティモンスターも刷新してそうなったアレ)になった関係でどうしようもなかったんだろうなというのと、スポーツスターの名前を引き継ぐ手前あんまアレコレ変えられると革ジャン半ヘルハーレーおじさん達の不評を買うんだと思いますがタンク位置、エアクリ位置を普通のハーレーと同じにしている上に見た目重視した関係上、タンク容量が11リットルになってます。
これがかなり致命的で、同じエンジンのパンアメリカが20リットルな所からも伺えますが航続距離がカスです。京都→神戸の往復で毎回給油、渋滞ハマったら即メーター残り1目盛程度。 旧世代のスポーツスターもモデルによっては11リットルタンク普通にありますがあっちはまぁまぁ燃費伸びるのと、尖ったモデルとしてフォーティーエイト等のタンクがそうなだけだったので今回のスポーツスターSの11リットルはどんな判断だよと言わざるを得ないですね。給油大好きか?

乗り心地がカス
ここまで乗り心地のフワついたハーレーも珍しいなってくらいカスです。228kgの軽量車体が逆に災いしてるのか(V-Rodは310kg)、リアのモノサスが悪いのか? ちなみにフロントフォークはコンプレッション/リバウンド、リアはプリロードの調整が可能ですが、プリロードの調整は乗り心地とは無関係なのでフロントの調整がメインになりますが何をやっても決まらないですね
例えば2010年代のXL883L(円高時代100万円を切ってたお買い得ハーレーです)は厳しいサス全長の制約の中でもまずまずの乗りやすさを出せてただけになんなんこれは?レベル。とにかく段差でバタつくのとコーナーで大して沈み込まずに接地感がない。逆に他のハーレーは底付きしやすいモデルが多いと思いますがその方がまだ運転自体はしやすいです。

明らかに精度が低い
これはタイ生産なことと無関係じゃないと思うんですが明らかに精度が低いです。組み立ての。
まずスターターモーターが1発で入らない事態が多発します。自分の車体だけかと思ってYouTube見たらみんなそうなんで何かが絶対悪いです。
どういう事かというと、普通「キュルルルヴォンッ!」ってエンジンかかりますよね。それが1度目セルを押すと「ギュンッ!(ウィーン)」と噛み込んだような音がしてかかりません。ほぼ100%こうなります。2回目は普通にかかるんですがこれは初めて。さすがにリコールじゃない?これ
あとエンジン警告灯が走行距離1000kmなのに点灯してます( ;  ; )これはディーラーに後日持っていきます。
他、車体にボチボチ傷や錆が最初から散見されたもののこれはまぁバイクなんで無視。
あとフル液晶のメーターの表示がバグり散らかしたりナビ連携が2回に1回はフリーズしたりiPhoneとの連携が幾度となく切れて履歴が全消去されたりしますが、これもハーレーなんで諦めてますそういうもんです。

グリップヒーターがオプション
こないだEQEの時も書いたんですが、割と高額なクラスにあたるメーカーでしょーもないオプション商法をするのって誰も得しないと思うんですがグリップヒーターがオプションです。なんでわざわざこれを書いてるかというと、「スイッチはあるけどグリップはオプション。使いたかったらグリップ買いな笑」とかいう事をやってきてるからです。

ディーラーのブログから

しかもグリップヒーターは見た目がダサい。しかも4万円超。助けて〜

セキュリティがオプション
上と同じなんですが、このバイクはもともとスマートキーを持たずにバイクを動かすとハザードが点滅する機能はついてます。つまりセキュリティに必要なセンサーは付いてます。
じゃあ何でセキュリティが別売りなのっていうと、わかりません。何で? 下の写真のおもちゃみたいなのがプープー鳴ったりするみたいです。
しかもちょっとこれだけだとつかなくて配線キット(7560円)も必要です。取付工賃含めると4万円近いんですが、お察しの通りこんなもんに払うほどの金額ではありません。


かなりのコストダウンをしっかり感じられる
仕方ない部分もあるかなぁと思いますが、ハーレーも至る所プラスチックになりましたね。何もかも金属製で頼もしいハーレーはもうないのか。シャフトとかもカバーがないので自力で社外品つけるしかないです。あとスイッチ類が本当にショボい。これ屋外に置いたら紫外線で真っ白になる(ホンダという敗戦国のメーカーがそうなりますよね)やつだな。

振動で自壊してる
V-Rodの震え方とはかなり異なります。排気音もどちらかというとドゥカティの昔のやつみたいな音で、いわゆるドコドコ感はないです。ブルブルブィーンと言った感じ。
この振動でいきなりミラーのナットが脱落して落っこちそうになった他、タンデムシートの背もたれがぶっ飛んでどっか行きました(これは笑っちゃった)。
なんかあちこち凄く緩むので時々点検してます。

ポジションが疲れる
別にスポーツスターSに限らずフォーティーエイトとかもそうなんで固有の事象じゃないんですが、フォワードコントロール(足を前に投げ出すポジション)の割にシートがかっっったいのでケツが限界です。あとハンドルがマジで遠くて乗ってる時はほぼ伊勢海老です。ハンドルライザー交換したので多少マシになりましたが、まだ車海老くらいのポジションで乗ってます。フォワードコントロールがかっこいいから買ったのでこれはいいんですが、ハンドルバーは本当になんとかして。ローカライズがまるでなくてデカいだけの白人用のまま売るんだもん。タイで作ってるんだからアジア人に合わせろ。

ブレーキがあまりにも貧弱
というか車格と全く合ってないですね。貧弱。そこそこパワーあるバイクですがフロントもリアも妙にフィールが硬く、強く握ると疲れます。あとブレーキマスターの問題なのか?ブレンボって書いてあるんですが握り込んだ際の安心感がなくてコーナー前で毎回ドキドキです。

【いいねポイント】

ルックス
当然これですね

ヘッドライトやテール、フェンダーやミラーは交換できても、フレームとエンジンは基本さわれないわけで、そこがギュッと塊感があるのは最強です。アンダーカバーが付いているのもよくて、悪そう。
最近クッソクソクソ人気のレブル等、隣に並ぶと、当たり前なんですが断然デカくてギラついておりますので所有感は満たされます。

隔世の感
アナログのスピードメーターしかない旧世代スポーツスターと比べると「ハーレーも現代に生きるようになったな〜」と感心しきりです。
なんだかんだスマホの連携やアプリでの状態確認も使ってます。

安全装備のクラスアップ

かつてゴミカスでない方がマシだったバイク用ABSも違和感ない動作しますし、LEDヘッドライトも純正としてはびっくりするくらい明るいです。

【どうする今後】
まず売ることはしばらくないかな。見た目がいいので。
ポジションの悪さとシートの悪さは深刻なのでここの改善と、あと警告灯がついてるのを修理して…
ブレーキですね。マスターでなんとかなるような気もします。

飛ばさないようにハーレー乗ってるようなところあるので、また記事にします。

ドゥカティほしいな

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