ようこそ 犬語の世界へ 犬同士で近づく速度に気をつけよう。
犬の行動を観察するというと、犬飼さんは自分の犬の散歩時がほとんどでしょうか?
🔰犬飼さんだと、自分の犬の行動も気遣わないとならないので、他の犬の行動を観察するにも余裕がない、ということが多いのではないかと思います。
自分の犬の行動管理に99%は使っていませんか?
それなのに犬の行動観察をするなんて、至難で高度なことです。
まして、他人の犬の行動にあれこれ言及するなんてできませんよね。
で、もし本当に犬たちの言葉であるボディランゲッジを知りたい、観察したい思うなら、事前の知識(犬の様々なボディランゲッジ)を詰め込んでから自分の犬無しで観察に行くことをお薦めします。
公園のベンチにでも座ってそこへ来る犬飼付きの犬たちの行動を観察することは、犬への自分の行動の省みになりますし、犬同士の会話に人の過剰な介入による弊害がよく見えるようになってきます(🐕ヲタクマッシグラ)
そして見えていなかったものが見えてくるようになってくるのです。
私は犬の行動観察をしていて気づくことは、犬は近づく速度にお互いとてもナーバスなんだと気づきました。
その犬の好きな速度、近づかれ方、近づき方があるってわかってきます。
その犬の心理は行動に現れているのに私たち人間が(特に飼い主)台無しにし、犬を嫌う犬にしてしまっていることが多いのです。
先日も公園の比較的大きな歩道で柴犬とミニシュナの接近をチェシアと遠目に観察をしました。
チェシアの目にその犬たちの接近行動が入ったというのが正確で、チェシアはたぶん予測していて杞憂していたのじゃないかと思われます(犬は人よりも不穏な空気を読み取るのが早い)
この2頭も飼い主も初対面のようで、犬も双方若そうでした。
互いのすれ違い10mほど手前でお互い気づき(人も含む)この時点では犬の四つの足には均等に体重が載っています。
お互い興味はあるがフラットな状態です。
ミニシュナのリーシュはリターナブル...柴犬は120cmの市販品。
お互いの飼い主は朝の挨拶を和やかに交わしていますが、犬たちはそうではなく興奮度が上昇中...
その足元の茂みにマーキングを何度もします(ストレスサインです)
飼い主はお互いの犬を褒め称えますが...(チェシアは凝視)
ミニシュナの前肢に体重が載り、前傾になり、そのままの姿勢でリターナブルを延ばします。
速いまっすぐな接近で、初対面の犬同士では黄色信号です。
短いリーシュの柴犬は飼い主によってより短くされています。
首輪なので首を下げることも、この姿勢を変えることもできずにミニシュナの接近と共に飼い主がより緊張しているようでリーシュを短くしたままです。
柴犬の口角が引き上げられているのが見えます。
柴犬のパーソナルに入ったところで柴犬のリーシュが緩み、直線的に迫るミニシュナを迎え撃つようにそのまんまケンカになり、慌てた飼い主がお互い謝り解散でした。
まるで闘犬です...飼い主は双方謝ったから良いで済みますが、この犬たちが学んだことは明日も繰り返されることでしょう。
で、どうしてうちの子は他の犬と仲良くできないかと悩む飼い主さんが増えていくのです。
犬の急接近は、やたら早口で意味不明な言葉を吐き、こちらの気持ちを理解しないまま自分の意だけを押し付ける人に似ています。
犬は相手の筋肉の動きひとつでも犬の言葉なのです。
口周りの髭の動きさえ読んでいると言われています。
目の上の髭の動きも犬の心理として現れます。
自分の犬を挨拶上手にしたい場合は、犬なしで犬同士の会話を観察し、挨拶上手な犬を自分で見つける目を養うことをお薦めします。
接近の速度を調節でき、直線的に迫らず、途中で確認行動(頭を下げる、速度を落とす、ゆっくりの尾の振り、浮遊臭をとる、カーブを描く動き)をする穏やかな犬を選択しましょう。
人はお互い謝れば済みますが、犬はそうでないことをわかってほしいと願っています。
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