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ようこそ 犬語の世界へ 穏やかさって?

台風シーズンですね...
自然災害は人にもあらゆる生物にも等しく降りかかってきます。
容赦もありません。

多くの被害が出ているようで、どうかひとつでもその被害が甚大でありませんように願っています。

プロのドッグトレーナーは今休業中ですが、私が推奨するトレーニングらしきものは以前の犬は下におくトレーニングとはちょっと方向性が異なるので、主従関係やアルファ理論、犬が人をバカにしているという考え方もありません。

イギリスのドッグトレーナーでチラグ・パテルさんという人がいるのですが、このチラグさんのセミナーを聴講したときに『犬はあなたを選んでいない、あなたがその犬を選んだのです』という言葉がありました。

私は自分の犬のことでうまくいかない時に都度都度、この言葉を記憶から引き出して、脳の中で反芻します。

自分の犬として、今、目の前にいる犬は、どこで出会おうが自分で家に引き入れた犬に違いはありません。

犬が勝手について来たとしても、その後迎え入れればその選択は自分でしたことになり、犬が選んだわけではないし、犬がついて来たとしてもその行動を見て、犬が自分を選んだんだという確証にはなりません。

だって...犬は言葉で伝えていませんから。

『犬はあなたを選んでいない、あなたがその犬を選んだのです』この言葉の意味を知ることは、犬との関係性に影響を与えていきます。

自分の犬であっても全く個別の思考を持つ生き物であり、飼われている犬であっても何をして良いということではなく、私はその犬のアイデンティティーを尊重することではないかと思っています。

さて、休業中であってもポチポチと犬のことでのDMがあったり、メールが来ます。
大変うれしいことです(^-^)

で、その中に犬を穏やかに育てたいと要望があって、その人の犬が穏やかに育っていないというのもあります。
犬種?性格?食べ物?...いろんな説はあります。

で、穏やかとは...検索すると。
*何事もなく静かなさま。安らか。平穏無事。
*落ち着いて静かなさま。
と、最初に出てきました。

つまり、落ち着いた静かな様の安らかな暮らしのできる犬に育ってほしいのだけれども、ということになります。

子犬はほとんどが活動的で、行動欲求も高いですし、大人犬でも個体によっては活発な犬もいます。

犬は元々活動欲求の高い生き物で、その昔は自分で食べ物を探して生きていた動物です。
生物は行動するために生まれてくるという言葉もありますから、犬が活動的なのは犬だからと思っています。
もちろん、個々で活動欲求は違いはあります。

では、穏やかに育てるにはどうすればそう育つのでしょうか。

犬飼さんの中には犬を疲れさせれば満足するだろうでドッグランへの日参する人もいます。そうすれば穏やか(疲れて寝る?)になるものだと考えている人もいるようですが、実は毎日心拍数をあげるような活動はかえって悪影響になる場合もあります。

カーミング・シグナル有名なトゥリッド・ルーガスさんの娘さんでアグネスさんという人のパルス・プロジェクトというのがありました。
ありましたは過去形ですので、現在はこのプロジェクトの数編の動画も削除されしまっていて、プロジェクトは終わっているようでした。

プロジェクトが終わる前に日本へ招聘したかったのですが...残念でなりません(×_×)

そのパルス・プロジェクトですが、犬に心拍測定器を装着し、様々な環境や状況での犬の心拍数を測定するものでした。

見知らぬ人や犬との出会い、すれ違い、ケアギバーである飼主の声かけ、留守番が予測される時、未知か概知か...

動画にはリアルタイムで上昇下降を繰り返す犬の心拍数の日常が映し出され、犬が普段、人と生活する上でこれほどまでに心身ともに負担を感じているのかと驚きました。
特にリアクティブ(過剰反応)のある犬の心拍数の跳ね上がりは見ていて辛いものがありました。

喜びの興奮での心拍数上昇も過剰になれば心身への負担である、というのも良く分かりました。

穏やかに過ごすのは過度な運動より大事...

ストレスを感じると上昇するアドレナリンは心拍数も上げます。
一度上昇すると数時間しなければ下降しません、個体によっては数日続く場合もあるといいます。

毎日アドレナリンを上昇させた心身は常にホットな状態で、そこにわずかな刺激が加われば、心拍数も急上昇するのは当然です。

ドッグランや公園で犬仲間の毎日集まった時に少しの刺激で、自分の犬が反応し出したら、それは既に黄色信号が点いている状態です。

ケンカっ早くなったな、うちの犬と感じるとき...
特に子犬期から思春期~若犬期にかけてそう感じたら..

それは犬からのSOSです。
どうか、穏やかな日々を再構築してください。

犬はリーシュを持たれている限り、自分で環境を変えられないのですから。

#犬との暮らし #犬とストレス #犬の過剰反応

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