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北斗星司~正義の果てに

本来なら「大江戸捜査網」の井坂十蔵(瑳川哲朗氏)=竜隊長の記事の直後に書くべきでした、いや、そのつもりでしたが書き始めてみると「コレ、いいのかな?」と言う気になってなかなかすすめらませんでした(読んでもらえばわかると思います)のですがやっぱり書くことにしました

特撮ヒーローを演じた俳優さんが後に時代劇などで悪役側に回るのは何も珍しいことではない

キャプテンウルトラ(中田博久氏)などはキャプテンの頃から怖い顔をしていたし、モロボシダン(森次晃嗣氏)は殿様とか身分が高い役が多いけどハヤタ隊員(黒部進氏)はヤクザの親分ばっかりだな、とか思ってた

そして北斗星司(高峰圭二氏)に触れぬワケにはいくまい

「必殺」シリーズだけても何度でも出てくる

だいたいは「ヒャッハー!」系の粗暴な若者(チンピラとも言う)か、そうでなければ状況に甘えた情けない若侍とかだったりする

特に前者の場合、その人物が何故そうなったのかまでは描かれないこともあった

そこでどうしても思い出してしまうのが高峰圭二氏の演じた北斗星司である

「ウルトラマンA」と言う番組は「ただ怪獣をやっつけるだけの番組」ではないぞと背伸びしたのが裏目に出た(言い方に御幣あるなあ)のか主人公なのに同じチームの人間に信じてもらえないことが多かった

最終回には(悪い異次元人の策略ではあるが)子どもたちにも半ば突き放されてしまい人間としての姿を捨て去って行くしかなかったのである

クールな佇まいの郷秀樹やとにかく爽やかな東光太郎と比較してしまうと親しみやすい近所のあんちゃん系の北斗星司が「信じてくれ」と必死で叫ぶ姿はあまりにも痛々しくて子ども心にも見ていられないほどであった

時を経ても当時からあまり印象の変わらない容貌の彼が悪事に加担している姿を見る度に「本当は心正しい人間のはずだったのに」「さぞかしつらい思いを重ねてきたのであろうな」などと勝手に想像してしまうのである

北斗星司を演じていた高峰圭二氏はとあるインタビューで「私みたいに、特別なキャラクターを持たない役者がいてもいいのではないかと思っています」と述べたとwikiに書いてあったがそんなことはないと思う

正しい心を貫き通そうとしても裏切られ続けた人間の変わり果てた哀しさをそこに見るのは決して考え過ぎではあるまい

*注:本文は途中から役柄である北斗星司と演者である高峰圭二氏を混同しています
ご本人、関係者及びファンの皆様方には大変失礼に当たり、お叱りを受けかねない内容であるかも知れませんがどうか長~い目で生暖かくお許し下さることを願っております(だったら書くな)

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