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一番好きな曲 2000字

 ギターウルフを聞いて勃起しない人間は幸せだ。ロックンロールの神様が君の首根っこを掴むあの瞬間をこれから味わえる。

 高校二年生、私はショックを受けた。完全にショックを受けた。自宅のCDラックには大黒摩季、ゲームのサントラ、ZARDなどが並んでいた。これらを否定するのではない。趣向が完全に変わったのだ。

 ギターウルフのアルバム「狼惑星」に収録された【インベーダーエース】を聞いてしまったからだ。

 歌詞にも権利があるので冒頭だけ書く

【スーパースピードで飛ぶぜ ミラクルギャルのハートに向かって オーイエー×3 オーイエー×3 インベーダーエース×4】

 フルコーラス書いてしまった。書いちゃうよ。かっこいいもん。こんな歌詞書ける?酒を飲んでいようがドラッグをキメていようが書けない。ロックンロールの神に選ばれていなければ書けない。

 歌とはなんだろうか?私は祈りの発展型だと考えている。人間が音を発することはできるが、まだそれが声になっていない時、厳しい自然、例えば風、雷雨、津波、雪崩、それらが発する音を模倣し、自然に語りかけたのが歌のはじまりではないかと信じている。即ち歌は祈りなのだ。祈りだっていったらそうなの。

 それが進化し、歌を聞くと人は元気になったり、負けへんで!と言った思い、心にプラスのバフが掛かり、多少毎日がエクストリームでもベッテンコートできるのだ。

 ならば前述したインベーダーエースの歌詞は一体なんなのだ。何が言いたいのだ。誰に伝えたいのだ。高校生だった私は考えた。心のチンポコをガッキンガッキンにしながら考えた。だが答えは出ない。そりゃ出ないよ。無いと思う。あったらびっくりするわ。

 そう、何もなくて良い。諸君らはまずこの楽曲をなんとしても購入するのだ。こんなnoteに投げ銭するな!ギターウルフに金を出せ!そうしなけりゃ君たちはそこ止まりの人間にナッチマウンダヨー!

 話は逸れたが謝る気なんて毛頭ないね。だって俺はロックンロールが好きだから。そう、そろそろ戻ろう。疲れてきたし文字数も少なくなってきた。と書いたけどまだ800文字ちょっとか。書いた文字が多いと感じる時はヤバい。

 そう、衝動が溢れ出している。衝動なのだ。衝動は人生を動かす。人生を動かす時、論理的に筋道立てて動かす人間は少ないだろう。全ては幸福基準の交通事故。事象に思い切り体当たりを食らって違う価値観という異世界に迷い込む。生き方が変わるレベルのショックはもはや異世界転生なのだ。
 それを作り出すには楽曲のパワーが必要だ。インベーダーエースにはある。完全にある。もう一度歌詞を読み返して欲しい。人生に悩み、将来に悩み、人間関係に悩み、されど格好はつけたいと考えている高校2年生がこの曲を聞いたらどうなるかわかるでしょうに。信じるんですよ。衝動が持つ強さとスピードを。

 意味をこねくり回して生きていた高校生は衝動の力を信じるようになったのだ。

 そこからの人生は転がるように悪くなった。ライク・ア・ローリング・ストーンからのスイサイダルテンデンシーズだ。言葉の響きだけで書いている。意味は君が感じた衝動が作り上げる。頑張れ!

 意味がなくても良い。それを知ると人間は無敵になる。これ、即ちゼロの発見だ。そう。新しい価値観が生まれた人口わずか十五人、それも全員センスのない単車乗りばかりがってこれはブランキージェットシティじゃないか。

 私は知的なツイートからも分かる通り、物事を考えすぎ、一歩を踏み出せずにいる人間だ。それが少しマシになったのは確実にインベーダーエースを聞いたからだ。自分が良いと思う物、それに意味がなくて良い、自分がやりたいと思うこと、そこに意味はなくて良い。ただ、発するという責任感とスピード感、そしてスリル。それを胸に抱いて飛び込むことが人生を豊かにするのだ。

 今、人生がつまらないと考えていたり、悲しいことばかりだと泣いてしまっているガール&レディー(男性は無視します)まずはインベーダーエースを5兆回聞いてくれ。

 そこに答えがあると思って聞くんじゃない。君が答えになるんだと思いながら聞いてくれ。もちろん、インベーダーエースにはその答えを教えてくれる力がある。だが、頼りっぱなしはだめだ。動き、決定するのは君自身だ。そして私のように人生のアクセル全開ゴゴッゴーで声優専門学校に入学しよう。そして十年以上売れない声優でい続けて、就職に苦労し、職場の陰口に耐えられずに退職するんだ。

 そんな君でも歓迎する。どんな君でも歓迎する。それが衝動を纏い身を焦がす意味なのだ。

 ロックンロールに選ばれるな。君がロックンロールを選べ。その価値は死んだ後に神話になって語り継がれる。俺たちと一緒に神話の一部になろうじゃないか。世界は思っているより色とりどりで馬鹿らしいぜ。だから突き抜けられるのさ。

 ぜひ聞いてくれ。愛してる。

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