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日本人女性の外性器

2014.2.2
東京拘置所に勤めていた時のことだ。
あそこには当時、懲役300人を合わせて約、3000人の収容人数があった。
 それだけの人間が持ってくる本と、購入して届く本、差し入れで入ってくる本の数をあわせたら、ものすごいもので見たこともない面白い本が目に留まることもある。
  「日本人女性の外性器」って本を知ってるか。
ダビンチの書いた絵が表紙に描かれている28000円の写真集だ。
中はカラーで健康なものから病気に侵されているのまでほぼオールオマンコが並ぶとんでもない写真集だ。
  この本を、死刑囚の一人が持っていて、当時舎房で所持できる本が三冊と決められていてせいか、そのほかは領置されていた。
  たまにマンコガ恋しくなると、三か月に一回、この本を舎房に入れる手続きをするのだが、本は図書係を継続するので俺たちも目にすることになる。
  するとそこに人間として最低最悪の東拘の図書工場のオヤジは、目ざとく本を見つけると自分の机にもっていっあちこちに電話を掛けだす。
 「この前話した例の本が今あるので身に来いよ」
あれゆる部署の後輩たちに連絡顔をあおると、休憩の時間を使ってのことかあちこちからスケベオヤジが集まってくる。興味本位にのぞき込んではすごいのすごくないのって、俺たち12人の前で平気でやっている。
 ふざけた刑務官だ。あの頃は刑務所なんてこんなもんかって思ったけど、これが再犯刑務所でおこなわれているとしたら、飛ばれたり、チンコロされたりでオヤジの首なんて皮一枚ってところだよ。

どうしようもねえやつらだろ。
 

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