俺よ！忘れてないか

2014.2.17
おい！この日記をよみかえしている娑婆の俺よ。
今、お前は出所してどれくらいたっているんだ。
3か月か、半年か、それとも1年か。なに二年、それなら大したもんだ。
　でも娑婆で、お前は今、何してるんだ。
　パクられるようなことはしてないって、自信持って言えるか。
　もし下らねえことしているのならお前は忘れてやしないか。
　この日記を書いている頃の事を。
毎日毎日「いきたくねえ」って口癖のようにぼやき、休みの日はずっと缶詰にされているつらい日々の事を。
　出役の時称呼番をバカでかい声で言わされたり、廊下に出れば気を付けだの回れ右だのやらされて、「いちにーいちにー」号令かけて歩かされてるとき、なんでこんなことしてるんだろう。って、情けない思いに駆られたろ。もう何があっても二度とこんなところに来ないぞと誓ってた時のことを。
　なあ、わすれてやしないだろうね、ノートを読んでる俺よぉ。
　俺はお前を信じているぞ。だって自分で自分を信じてやれなきゃ終わりだもんね.
 もう、刑務所にお前の居場所はないって事、つくづく感じたじゃないか。
　もしもお前が今、俺を裏切っているとしたら、
もう一度生き方終生しろ。心からのお願いだ。
　残りの人生娑婆で暮らすなら、どうやって生きたらいいか十分わかっているはずだ。
　もしも俺を裏切るのなら、お前、人生も、一度リセットしろ。生きてる価値もないだろ。

その時は俺も付き合ってやる。