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人に言えないケガの原因

2014.3.13

 朝礼でオヤジが言ってた。5日前に5工場でフォークリフトで荷物を降ろす際に手を挟まれるという作業事故が起き、3日もたたない昨日、14工場で丸のこ盤での作業中に破片が飛んでけがをしたので無事故記録はたった3日で振り出しだと。

 俺は痛みに弱い。だからこそケガに慎重な俺には、この手の事故はあり得ない。
 と言いたいところだが、これだけ懲役やってきたので、幾つかのけがはあるよ。
 だいたいケガすると、安全作業の手順を守らなかった自分のせいだと処罰されるのだから、割に合わない。
 だからみんな、小さなケガならあえて報告しないのだ。
 ところが俺は違う。どんな小さなケガでも医務だ薬だと騒ぎだす。
そう、弱っちいのだ。
 こんな俺でも、オヤジに言えないケガが一つだけあったよ。
 甲府の8工場でミシン踏んでた時のことだ。シャバでは陰毛は全て剃る主義の俺は、作業中、小ばさみをティッシュで包んで、大便に行くふりをしながら、トイレでチン毛を切るのがステイタスだ。
 他にもそんなのがいて、便器にはさみを落っことして懲罰になってる奴がいたけど俺は、用心深く、ハサミと小指を輪ゴムで結んでことに及んでた。
 でも、体が硬くて和式トイレの苦手な俺は、袋の方がとても見にくい。
 何とかチン毛を引っ張って根元のほうを切ろうとしていたらその時、切り落としたチン毛の根元にはなんと袋の皮膚が付いていた。毛を切らずに肉を切った。やっちまった。
 着替えの際にはパンツに滲んだ血を言われると。
 「痔がちょっと」なんて言って誤魔化すが、実際ヒリヒリ痛むキンタマを庇って歩く姿にオヤジも苦笑いだ。
 こればっかりは、正直なこと言えなかったよ。(笑)

やんなっちまうよなぁ。

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