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まとめ読み その6

12月17日
 佐賀の訓練から帰っても、すぐには工場に出してもらえない。
 またしても診察受けたり、荷物を検査して、どの工場に落ちるかを決めるまで又袋貼りか!
 と言いたいところだが、ここ北海道は袋を作らない。代わりにあるのは「マメセン」だ。
よく聞くこの北海道のマメセン。穀物選別という作業らしい。
 お国柄ですね。大豆、小豆、種類は豊富らしいけど、俺がやらされたのは、種もみ付きの、土に植える用のコメらしい。農耕民族のDNAを持ってるからね、袋張りに比べたら、それほど嫌じゃないんだね。

一からやり直し
12月18日
だいたい、訓練言った後はみんな元いた工場に戻るもんだろ。
なんで俺の時はいつも「異例」ってのが付くんだよ。
と、いうわけでまた見習いからやり直しだ。
前の工場なら舎房はエアコンだったのに、今度は旧舎でスチーム。差、つけすぎ。

新米の仕事
12月19日
 今度の工場は木工場の6工場だ。どうしても俺の苦手系のところへ送るんだな。
 大丈夫かよ。のこぎり、金づち。そういうの使う仕事できるかね。技術の成績はづっと2だったていったろ。
心配ない。上がつかえてて半年くらいはメンバーが入れ替わらない。しばらくは紙やすり掛けのみです。

ボクサー断念
12月20日
訓練に行く前までプロボクサーの指導の下、マンツーマンでやってきたボクシング教室は、元の工場に戻れなかったのでコーチに会えずに終了だ。
 どうしてもボクシングやってみたいな。一度死んでもいいから同じ条件の人間と真っ向勝負のスパーリングしてみたかったけどこの年だ。
 ほんとに死ぬかもしれないから断念か。
でも、せめてジムに通うくらいはしたいな。

不公平な話
12月21日
 何から何まで新築の舎房とこちら古い方では、違っているから。とても不公平を感じるんだよ。
 特に朝、スチームが入るときの独特な音。あーうるせえええ。

食中毒の真相
12月22日
 九州に言ってる間に起きた500人の食中毒事件。
卵だとか、水だとか、ワッフルだとか、それぞれいうことが違うので原因は謎のままだ。

その間、娑婆の弁当だったと言うから羨ましい。ニュースでは月形の所長が会見で頭下げてたよ。

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