2000本

「小さいんじゃないか」
「早いんじゃないか」
「仮性包茎なんじゃないか」
これは、男性にとっての悩みである。

女性は
「そんなこと全然気にしてない」
と言ってくれるのだが
それでも、
いやむしろ、気になる
気にしてしまうのが男の性である。

飲み会の席で
男同士、そんな話で意気投合していたら
ある女性が話に割り込んできた。

聞けば、
泌尿器科で勤務経験のある看護師。

手術の前に
陰毛の処理をしたりしていたらしい。

まじか!

聞きたいことが山ほどあるぞ。

「処理するのに、持ったりするんだよね?」
「はい」

「持ったら、大きくなったりしてしまう患者さんいるの?」
「いますよ」

「ありがちなAVみたいに、それみて興奮するとかないの?」
「ないです。モノとしてしか見てませんから」

「そ、そもそも、何本くらい見てきたの?」
「数えてませんよ~」

「じゃぁ、フェルミ推定的に考えよう」
「フェルミ推定って何ですか?」

フェルミ推定(Fermi estimate)とは、実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指します。

「1日、平均で何本くらい処理するの?」
「1~2本です。まぁ、2本かな」

「何年、泌尿器科にいたの?」
「5年です」

じゃぁ、年間の勤務日が200日として…

2本/日×200日×5年=2000本

あなたは2000本見てきました。
あなたは、剃毛界のイチローです。

「じゃぁ、2000本の中には、印象に残るほどの超巨大なのとかもあったの?」
「ないです。モノとしか見てません」

永遠の課題なので
質問も永遠に止まりません。



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