五泉市長選挙 番外編
選挙戦はメディアを通して情報を得ていると、当然ながら候補者だけに焦点が当たります。しかし実際に選挙の現場へ足を運び、積極的に選挙の情報を集めてみると候補者本人と同じ、またはそれ以上に支援者の力が大きいことを実感します。
街頭演説でも演説会の熱気を高め、少し笑われてしまうくらい候補者を推すために良い意味で馬鹿になってくれる人。このような人がいるかどうか、これは選挙を戦う上で大きな力となります。
候補者のPRポイントの一つとしてコネクションを具体的に可視化する意味では、衆議院議員、県議の応援も効果的です。事実、現場まで来て応援してもらう影響力は大きいです。しかし、メディアでも大きく取り上げられることのない自治体の首長選挙は何より有権者と同じ市民が「今回はこの人だ!」と一生懸命推していることが何よりの説得力を持つと現場で実感しました。
この記事では五泉市長選挙の番外編として、接戦の五泉市長選挙の選挙現場で見た支援者の力に注目してみたいと思います。
寶川良隆さん
太田にある毎年夏に火渡り修行を行う持宝山 祇興院の住職さん。ほら貝がトレードマーク。田辺候補とは高校の同級生で、今回の選挙で選挙対策委員長を務めらました。
街頭演説ではあの衣装、ほら貝はとにかく目を引きました。何度も見ていると「ヨ!待ってました」という気持ちが自然と湧いてきて、参加して街を盛り上げる選挙が本来持っている地方における祭的要素を体験しました。
冷めた気持ちで政治と距離を置いてしまう現代人。
政治への無関心とは対極に身近な自分の街なのだから、自分のやり方で自由に選挙に関わって良いということを体当たりで伝えて頂きました。
桑原一憲さん
伊藤候補の街頭演説でひと際元気いっぱいで手を振り挨拶をして、応援演説を行っている姿が印象に残っています。
演説会だけでなくインターネットをはじめとする様々な媒体で情報公開を積極的に行っておられます。今回の市長選でも伊藤候補の情報提供を相談したところ選挙期間中の忙しいなかでも迅速丁寧に対応いただきました。
有権者との距離がもっとも近い市町村議会は、双方向性が信頼と安心感に繋がる基礎。選挙においては候補者、市政においては議会と市民をつなぐ役割をとても手間のかかることですが地道にこなしておられます。
所属されている会派のYoutubeを使った市政報告動画もコロナ禍をきっかけとした画期的な取り組みでした。続編にも期待をしています。
このように表に立って候補者の人柄・政策・実績を広めていく役割の他にも、地道に選挙活動を支えた方が沢山いらっしゃいます。取材で見ている部分はほんの一部。
選挙結果が出たあと、田辺正幸事務所を訪れると支援者の一人が外で電話をかける姿を目にしました。関係者からの当選のお祝いの電話でしょう。
その会話から選挙で各サイドに分かれた市民同士の関係を再構築していかなくならないという話が漏れ聞こえました。
選挙のあとはノーサイド。目の前の課題は山積みであり、五泉を良くするという共通の目的に向かって市長も議員も市民も、それぞれの役割を果たしていかないと間に合いません。
今回の選挙で僅差で勝利した田辺正幸さん。集めた表は投票した方の37.9%。世界的に多数決で押し切ることを是とし、制度の弱点を利用して推し進める風潮がある中、言うだけに終わらない「聞く力」で市民とともに五泉市を底上げしてくれるか見守っていきたいと思っています。
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